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銀の鎖

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  • 1:

    美桜

    初めて書く小説なので、下手ですが読んでもらえれば嬉しいです。更新も少しずつになりますが、気長におつきあい下さいm(__)m

    2006-05-07 02:28:00
  • 700:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    そういう母の顔は今まで見てきたどの表情よりも寂しそうな顔をしていた。

    2006-06-19 01:19:00
  • 701:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「でも帰ってきてからのあなたを見ていると、お父さんとお母さんのしたことは間違っているんじゃないかなって思ったの。あなたの幸せを願うならあなたの思い通りの人生を送らせてあげなくてはいけないのよね?」「…お母さん…」

    2006-06-19 01:20:00
  • 702:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「美桜ちゃん、ごめんね。お父さんもお母さんも今まであなたに本当の意味での幸せを与えてあげることができなくて」そう言いながら母は静に涙をこぼした。

    2006-06-19 01:21:00
  • 703:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「これからはあなたの望む場所であなたが一緒にいたい人と幸せになりなさい」「…でも・・・もうあの人は待っていてくれていないかもしれない。私なんか必要と
    していなかもしれない…」

    2006-06-19 01:22:00
  • 704:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「それでも、ここで何もしないまま人生が終わっていくよりは幸せだとお母さんは思うわ」「…それに、きっとまたアイツが連れ戻しに来るよ」

    2006-06-19 01:23:00
  • 705:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「お父さんのことはお母さんに任せて。何とか説得するから」それから、と続けて母は何かを差し出した。解約されたはずの美桜の携帯だった。

    2006-06-19 01:24:00
  • 706:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「電話としてはもう使えないけど、この電話の中には美桜ちゃんの大切な人の連絡先が入っているでしょう?」美桜は言葉もなくその携帯を受け取る。

    2006-06-19 01:25:00
  • 707:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    母はずっと充電をしていてくれたらしく、今でもその携帯は電源を入れることができた。メールボックスを開くとそこには懐かしい皓輝とのメールが残っていた。

    2006-06-19 01:26:00
  • 708:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    皓輝とのメールを見ていくうちに涸れてしまったと思っていた涙が溢れてきた。会いたい。皓輝に会いたくて仕方がない。

    2006-06-19 01:27:00
  • 709:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    携帯を見つめながら静かに涙を零す美桜を母は静かに抱きしめた。

    2006-06-19 01:28:00
  • 710:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「美桜ちゃん、幸せになってね。何か困ったことがあればお母さんに連絡するのよ」「…ありがとう、お母さん。ありがとう…」

    2006-06-19 01:29:00
  • 711:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    そして美桜は家を出た。だけど、まだ皓輝には会えない。会いたいけど、会いに行かない。

    2006-06-19 01:30:00
  • 712:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    もう少し強くなって、守られるだけではなく皓輝を守れるようになってからでないと皓輝には会わない。

    2006-06-19 01:31:00
  • 713:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    それがいつのことになるかはわからない。だけど、美桜にはいくつかの《お守り》がある。

    2006-06-19 01:32:00
  • 714:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    皓輝からもらったネックレス。背中と太股のTATTOO。そして母にもらった携帯。それに皓輝との想い出もある。

    2006-06-19 01:33:00
  • 715:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    だから寂しくても一人で平気だった。『籠』の中でのことを思えばこんな孤独などなんてこともない。

    2006-06-19 01:34:00
  • 716:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    強くなろう。いつか胸を張って皓輝に逢えるように……

    2006-06-19 01:35:00
  • 717:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    今日の更新はここまでになります。読んで下さっている皆様お付き合いくださいまして本当にありがとうございます。

    2006-06-19 01:36:00
  • 718:

    名無しさん

    更新楽しみにしてます!

    2006-06-19 04:32:00
  • 719:

    ひろりん

    >>676-725
    頑張って(*゚_^)ノ

    2006-06-19 08:43:00
  • 720:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    726さん、ひろさんレスありがとうございます。読んで下さっている皆さん、本当にありがとうございます。
    今から更新させていただきます。

    2006-06-19 22:29:00
  • 721:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    Side B〜皓輝〜 「皓輝さん、お疲れ様でした!!」悠馬たち従業員が並んで一斉に頭を下げている。今日は皓輝の『ラスト』だった。

    2006-06-19 22:30:00
  • 722:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    美桜がいなくなってから皓輝は水商売を上がる決心をした。もちろんすぐに辞めるわけにはいかなかったのであれから今まで以上に懸命に働いた。

    2006-06-19 22:31:00
  • 723:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    そして水商売を上がる決心をしてからちょうど一年目の5月30日に『ラスト』を迎えることにした。明日5月31日が皓輝にとっては特別な日だったから。

    2006-06-19 22:32:00
  • 724:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    3年前の5月31日、初めて美桜に出逢ったのだ。美桜と出逢ったその日から、新しい人生を歩むことにした。

    2006-06-19 22:33:00
  • 725:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    水商売時代に作ったコネで皓輝は自分の店を出すことになった。店は水商売ではなくカフェだ。

    2006-06-19 22:33:00
  • 726:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    正直自分でも似合わないとは思うのだが、美桜を思ってのことだった。

    2006-06-19 22:34:00
  • 727:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    いつか再び美桜と巡り逢えたとして今までと変わらず水商売のままではまた前と同じ状況になってしまうだけだ。

    2006-06-19 22:36:00
  • 728:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    胸を張って美桜の両親に会えるように。そのことを考え昼の仕事をすることにした。

    2006-06-19 22:37:00
  • 729:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「皓輝さん、オレ店に遊びに行きますよ!!」と悠馬が言う。「大丈夫かよ。酔っ払ってくるんじゃないぞ?」とからかいながら皓輝は言う。

    2006-06-19 22:38:00
  • 730:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    悠馬の存在はずいぶん皓輝を助けてくれた。もう美桜は戻ってこないのではないか、そう弱音を吐く皓輝を悠馬はいつも励ましてくれていた。

    2006-06-19 22:39:00
  • 731:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    『大丈夫ですよ!絶対美桜姉は帰ってきますって!!』その言葉は何度皓輝を助けてくれたかわからない。

    2006-06-19 22:40:00
  • 732:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「悠馬、本当にありがとうな」心から感謝の気持ちを込めて悠馬に礼を言った。

    2006-06-19 22:41:00
  • 733:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    その言葉を受け悠馬は照れくさそうにしながら、「何言ってんすか!オレの方こそ皓輝さんには本当にお世話になりました」そう言い悠馬は深々と頭を下げた。

    2006-06-19 22:42:00
  • 734:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    そして顔を上げ「皓輝さん、一つだけ約束してください」と真剣な表情で言った。
    「ん?」

    2006-06-19 22:44:00
  • 735:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「オレ、歳取ってホストとして働けなくなるまでこの店で頑張ります。だから、いつか必ず美桜姉と遊びに来てください!」

    2006-06-19 22:45:00
  • 736:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「悠馬…」皓輝はとっさに返す言葉に詰まった。そんなにも自分と美桜の再会を信じてくれているのか…

    2006-06-19 22:46:00
  • 737:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「ああ、約束する。必ず2人で遊びに来るよ」「…待ってます」…そして長いようで短かった皓輝の水商売時代が終わった。

    2006-06-19 22:47:00
  • 738:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    翌日。5月31日a.m.11:00。店の前には水商売時代の知人たちからのたくさんの花が贈られていた。

    2006-06-19 22:48:00
  • 739:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    そしてオープンと同時に元同業者や、皓輝の客たちがたくさん店に訪れてくれていた。

    2006-06-19 22:49:00
  • 740:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    何人かスタッフは雇っていたが、ここまでたくさんの客が来てくれるとは思っていなかっただけに皓輝も慣れない接客に追われていた。

    2006-06-19 22:50:00
  • 741:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    そこへ「いらっしゃいませ!」振り向くとそこに居たのはヒロだった。手には小さな花束を抱えている。

    2006-06-19 22:51:00
  • 742:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「よ!」花束を持っていないほうの手を軽く上げ皓輝に挨拶をする。「ヒロくん、お久しぶりです」「おめでとうさん。しっかしカフェとはまた似合ってないな〜」

    2006-06-19 22:52:00
  • 743:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    笑いながらカウンター席へヒロは座る。「これ、お祝い。どうせ花はたくさんあるだろうと思って小さいのにした」

    2006-06-19 22:53:00
  • 744:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「ありがとうございます」丁寧に頭を下げ花束を受け取る。「何にしますか?」「アイスティーで」「かしこまりました」オーダーを通し、カウンターを挟んでヒロの前に立つ。

    2006-06-19 22:54:00
  • 745:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    ヒロは店の中を見渡し、「恐ろしくお前に似合っていない店だな」と言った。

    2006-06-19 22:55:00
  • 746:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    店の雰囲気はアジアンテイストで、扱っているドリンクも少し変わっている。

    2006-06-19 22:56:00
  • 747:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「美桜の趣味だな…」ぽつりとヒロは言った。「お前、まだ美桜のこと待っているのか?」

    2006-06-19 22:58:00
  • 748:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「…はい」この店の雰囲気は美桜が好きだったもので統一している。

    2006-06-19 22:59:00
  • 749:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    たった一度だけだが美桜が好きだといっていたカフェに一緒に行ったことがあった。いつ美桜が帰ってきてもいいようにその店を基本にしてデザインをした。

    2006-06-19 23:00:00
  • 750:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「…そうか。ま、お前がそれでいいって言うなら俺は何も言わないよ」「ヒロくんも美桜とは全然連絡取れていないんですよね?」「ああ」

    2006-06-19 23:01:00
  • 751:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    美桜を紹介してくれたのがヒロだったので、美桜が居なくなってから真っ先にヒロに連絡を取った。

    2006-06-19 23:02:00
  • 752:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    そのとき初めて知ったことなのだが、美桜とヒロは幼馴染らしくお互いの家など行き来もあるようだった。

    2006-06-19 23:04:00
  • 753:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    だからその時はかなり食い下がって実家を問いつめたのだが、結局ヒロは教えてはくれなかった。

    2006-06-19 23:05:00
  • 754:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    ただ一言『美桜を信じて待て』とだけ言った。

    2006-06-19 23:06:00
  • 755:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「美桜、元気してるんですかね」と何気なく皓輝は言った。すると、「どうやら随分と前に実家を出たようだ」「!!」

    2006-06-19 23:07:00
  • 756:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「それも親父さんの目を盗んで失踪したようだ」(失踪!?)皓輝は愕然とした。

    2006-06-19 23:08:00
  • 757:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    自由になったのなら何故皓輝の所へ姿を見せにこないのだ!?もう美桜にとって自分は必要な存在ではないのか!?

    2006-06-19 23:09:00
  • 758:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    様々な思いが一瞬にして皓輝の頭をよぎった。その様子を見ていたヒロが一言、「それでもお前は美桜のことを待てるのか?」と尋ねた。

    2006-06-19 23:10:00
  • 759:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    確かに自由なのであれば皓輝に逢いに来てもいいはずだ。だが実際に美桜はこの前に現れてはいない。

    2006-06-19 23:11:00
  • 760:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    現在はもう皓輝のことなど忘れ、新しい土地で新しい生活を送っているのかもしれない。皓輝の知らない誰かと。だが…

    2006-06-19 23:13:00
  • 761:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    少し考えて皓輝はきっぱりいった。「待ちます。俺には美桜が必要です」「そうか…」

    2006-06-19 23:14:00
  • 762:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「正直、これだけ離れている相手をこれほどまでに思うって言うのは『恋』ではないのかも、と自分でも思うときもあります。無いものねだりで執着しているだけではないのかと」

    2006-06-19 23:15:00
  • 763:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    と皓輝はヒロの目を見ながら話す。「でも、恋であれ執着であれ、それ以外の理由であれ、俺にとって美桜が必要だということに変わりはありません」

    2006-06-19 23:16:00
  • 764:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    するとヒロは一息置いて、こう言った。「アイツも…美桜も同じようなことを言っていたよ」

    2006-06-19 23:17:00
  • 765:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「!?会ったんですか!?」「ああ。少し前にな」と落ち着いた様子でヒロは言う。「少し前にアイツから連絡が来て会った。元気だったよ」

    2006-06-19 23:18:00
  • 766:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「ヒロくん、美桜は今どこに!?」「それは今は言えない。アイツとの約束だから」「約束!?どんな!?」

    2006-06-19 23:20:00
  • 767:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「美桜自身がお前に会えると思うまでは会いに行かないと言っていた」「どうして!?」

    2006-06-19 23:20:00
  • 768:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「落ち着け皓輝。ここはお前の新しい店だろ?」そう言われて皓輝は我に返り少し冷静になる。

    2006-06-19 23:21:00
  • 769:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「どういうことですか?」とさっきよりは少し落ち着いて問う。「お前を守れるくらい強くなってから会いに行くといっていた」「え?…」

    2006-06-19 23:23:00
  • 770:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    意味がわからず皓輝は唖然とする。「美桜が言ってたよ。今まで自分は皓輝に守られてばかりいた。でも、今度は守られるばかりではなく自分も皓輝を守れるくらいの強さが欲しいと」

    2006-06-19 23:24:00
  • 771:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「……」「だから暫くは一人で頑張るそうだ」「そんなことを美桜が…」守られているばかりだなんて、そんなことはなかったのに。

    2006-06-19 23:25:00
  • 772:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    美桜の存在がどれだけ皓輝のことを助けてくれていたか。傍にいてくれるだけで充分なのに…

    2006-06-19 23:26:00
  • 773:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「まあ、アイツも頑張ってるんだ。お前も色々辛いだろうが頑張れ」「…はい」それだけ言うのが精一杯だった。「いらっしゃいませ!!」「お、新しいお客さんだぞ」と言いながらヒロは立ち上がる。

    2006-06-19 23:27:00
  • 774:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「忙しそうだから長居しても悪いし、帰るわ」財布を取り出しカウンターに千円置いて「じゃあな」と言い、「そうだ。これ」とメモを差し出した。

    2006-06-19 23:29:00
  • 775:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「何ですか?」メモを開きながら皓輝は尋ねる。どこかの住所と携帯電話の番号が書かれていた。

    2006-06-19 23:30:00
  • 776:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「俺からのもう一つのお祝い」「?」「美桜の仕事先と今の携帯電話の番号」「!?」驚きながらヒロの顔を見ると、

    2006-06-19 23:31:00
  • 777:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「さすがに俺もお前に同情するわ。これをどう使うかはお前に任せるよ」と言い店を出て行った。

    2006-06-19 23:32:00
  • 778:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    慌てて追いかけ店先で「ありがとうございました!!」と深々と頭を下げた。店に戻りスタッフに休憩すると声をかけスタッフルームに入った。改めてメモを見る。

    2006-06-19 23:33:00
  • 779:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    『大阪市北区…』あれだけ遠かった美桜がこんなにすぐに近くにいる。メモを見ながら皓輝はそう思い今すぐにでも飛び出したい思いだった。

    2006-06-19 23:35:00
  • 780:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    だが…水商売を辞め店を出したのも全て美桜のためだった。今ここで店を放り出して美桜に会いに行ってしまえば、これまでの努力が全て無駄になってしまう。

    2006-06-19 23:36:00
  • 781:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    それに美桜も皓輝のために頑張っているのだ。会おうと思えばいつだって会えるのだ…そう思い直し、皓輝は店へ戻った。

    2006-06-19 23:38:00
  • 782:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「いらっしゃいませ!!」と新しく入ってきた客に明るく挨拶をする。たった一枚のメモだがそれでも美桜と繋がる大事な証。

    2006-06-19 23:39:00
  • 783:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    それを手に入れ皓輝は今までの苦しみなど全てなくなったような気分だった。

    2006-06-19 23:40:00
  • 784:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    美桜、いつか必ず迎えに行くから。お前に胸を張って会えるように頑張るよ…そう思いながら新しい店での一日が過ぎて行った…

    2006-06-19 23:41:00
  • 785:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    今日の更新はここまでになります。お付き合いくださいましてありがとうございました。

    2006-06-19 23:42:00
  • 786:

    コアラ

    気になる????

    2006-06-20 06:37:00
  • 787:

    ひろりん

    2006-06-20 10:46:00
  • 788:

    ラビ

    うーん。気になる(ΦДΦ)

    2006-06-20 23:03:00
  • 789:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    コアラさん、ラビさん、お待たせいたしました。ひろりんさん、アンカーありがとうございます。今から更新させていただきます。

    2006-06-21 01:04:00
  • 790:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    Side A&B=One 実家を出てから母がくれたお金でネイルの学校に入り勉強をした。今では資格も取れキタにあるサロンで働いている。

    2006-06-21 01:05:00
  • 791:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    実家を出てから何度も皓輝に連絡を取ろうと思ったけれど、まだ会えないと思い我慢をし今日まで頑張ってきた。

    2006-06-21 01:06:00
  • 792:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    離れることを決めたのは自分なのだから。けれど、未だに皓輝からもらったネックレスは外せないでいる。

    2006-06-21 01:07:00
  • 793:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    この銀の鎖は美桜と皓輝を繋ぐ鎖だから外すことができなかった。

    2006-06-21 01:08:00
  • 794:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「お疲れさまで〜す!!」同じサロンのネイリストたちが仕事を終え帰って行く。

    2006-06-21 01:09:00
  • 795:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「お疲れ様です」美桜は皆を見送り一人サロンの中にいた。何となく帰りたくない気分だった。

    2006-06-21 01:10:00
  • 796:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    こんなとき以前の自分なら勢いに任せてミナミの街に出て、浴びるほど酒を飲み疲れ果てて眠っていたのだろう。

    2006-06-21 01:11:00
  • 797:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    だが、実家を出てからというものそんなことは一度もなかった。あれだけ誰かと一緒にいたくて仕方がなかったのがウソのように孤独を何とも思わなくなっていた。

    2006-06-21 01:12:00
  • 798:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    あれから実家には一度も帰っていない。電話すらしていない。正直母のことは気にはなる。だが、まだ父を許せないでいた。

    2006-06-21 01:13:00
  • 799:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    今ならあれだけ厳しかった父の気持ちも少しだけなら理解できる。父は本当に愛し方を知らなかったのだろう。

    2006-06-21 01:14:00
  • 800:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    だからといってすぐに許せるものでもなかった。だけど、いつか父を許せる日が来れば…最近ではそう思えるようにまでなっていた。

    2006-06-21 01:15:00
  • 801:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    ふとカレンダーに目をやると今日は美桜の誕生日だった。(忙しくて忘れてたなぁ…)

    2006-06-21 01:16:00
  • 802:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    そんなことを考えながらロッカーを開け、バッグの中から携帯を取り出した。

    2006-06-21 01:17:00
  • 803:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    メールが何通か来ている。開くとどれも友人たちからの『Happy Birthday』だった。その中にヒロからもメールもあった。

    2006-06-21 01:18:00
  • 804:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    『誕生日おめでとう。俺からの誕生日プレゼントはお前が今一番欲しいものにしておいたから』と。

    2006-06-21 01:19:00
  • 805:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    (一番欲しいもの?)何も思いつかない。気になってヒロに電話をしてみる。コール音…

    2006-06-21 01:20:00
  • 806:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    『はい』「お疲れ〜。ねえヒロ、美桜の一番欲しいものって?」『ああ。メール見たのか?とにかく誕生日おめでとうさん』

    2006-06-21 01:21:00
  • 807:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「ありがとう〜!!で、プレゼントって何?」『お前、プレゼントは開ける楽しみが要るだろ?だから中身は内緒』

    2006-06-21 01:22:00
  • 808:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「ええ〜!?何よそれ〜。そんなに凄いものなの?」『ああ。とにかく取りにおいで』「了解。どこにいけばいい?」『とりあえず後で電話するからちょっと待ってて』「はぁい。じゃ、また後でね」

    2006-06-21 01:24:00
  • 809:

    名無しさん

    2006-06-21 01:24:00
  • 810:

    名無しさん

    2006-06-21 01:24:00
  • 811:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    そう言って電話を切り、帰り支度を始める。(本当に一番欲しいものって何なんだろ?)最近ヒロとはあまり連絡をしていなかったので、思い当たることが無い。

    2006-06-21 01:25:00
  • 812:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    あるとすれば一つだけだがまさか…頭に浮かんだことを美桜は即座に否定した。

    2006-06-21 01:26:00
  • 813:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    (あり得ない)そう思いながら店を出、駅へ向かおうとした。そこへ…

    2006-06-21 01:27:00
  • 814:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「美桜」懐かしい声がした。とっさに今自分が耳にしたものが信じられなくて振り返ることができなかった。

    2006-06-21 01:28:00
  • 815:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    一度も忘れたことがないこの声。間違えるはずがない。

    2006-06-21 01:29:00
  • 816:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    そこへもう一度「美桜」と呼ばれた。ゆっくりと振り返るとそこにいたのは皓輝だった。

    2006-06-21 01:30:00
  • 817:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    記憶の中の皓輝よりは髪が短くなり少し痩せてはいたがそれは確かに皓輝だった。「…皓輝…」美桜は今自分が目にしているものが信じられなかった。

    2006-06-21 01:31:00
  • 818:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    あれだけ逢いたかった皓輝が今すぐそこにいる。「…皓輝…どうして…」それだけ言うのが精一杯だった。

    2006-06-21 01:32:00
  • 819:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「誕生日おめでとう」そう言いながら皓輝は美桜の方へ歩いてくる。

    2006-06-21 01:33:00
  • 820:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    美桜もよろけながら皓輝の方へ近づく。そしてこの腕に触れた。「…夢?」

    2006-06-21 01:35:00
  • 821:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    そう呟くと皓輝は「夢じゃないよ、美桜。俺は確かにここにいる」と言いながら美桜の手を握った。「迎えに来たよ」と微笑みながら皓輝は言う。

    2006-06-21 01:35:00
  • 822:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「どうして…ここが…」「これ、ヒロくんから」と皓輝は一枚のメモを美桜に手渡す。開くと

    2006-06-21 01:37:00
  • 823:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    《お前が今一番欲しいもの確かに届けたぞ》とだけ書かれていた。

    2006-06-21 01:38:00
  • 824:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「ヒロくんが美桜の居場所教えてくれたんだ」久しぶりに会う皓輝の顔を見つめる。逢いたかった顔がそこにある。堪らず美桜は皓輝の首に腕を回した。

    2006-06-21 01:40:00
  • 825:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「…皓輝…逢いたかったよ…」「俺もだよ、美桜」皓輝が静かに美桜を抱きしめる。

    2006-06-21 01:42:00
  • 826:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「…ごめんなさい…本当にごめんなさい…」泣きながら美桜は皓輝に謝る。「いいんだよ、美桜。気にするな。俺の方こそごめん」

    2006-06-21 01:42:00
  • 827:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「何が?」顔を上げ皓輝を見つめる。「ヒロくんから、美桜のこと聞いてたんだ。美桜が今はまだ逢えないって言ってたのも聞いてる」「…え?」

    2006-06-21 01:43:00
  • 828:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「なのに、どうしても逢いたくてこうやって迎えに来てしまった」「…皓輝…」「美桜、俺と一緒に帰ってくれるか?」「・・・でも」と、美桜は少しためらった。

    2006-06-21 01:44:00
  • 829:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    帰りたい。だが、帰ればまた迷惑をかけてしまうかもしれない…「美桜、もう俺を独りにしないでくれ」と皓輝は言った。

    2006-06-21 01:46:00
  • 830:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「ヒロくんから俺のために美桜が強くなろうとしてくれているとは聞いたよ。でも、俺は美桜がいてくれればそれでいい」「…皓輝…」

    2006-06-21 01:47:00
  • 831:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「だから俺の傍にいてくれ」美桜はもう涙で皓輝の顔すらはっきり見えなかった。耳に聞こえる懐かしい声は少し泣いているような声だった。

    2006-06-21 01:48:00
  • 832:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    抱きしめる腕の力がさらに強くなる。「美桜」「…皓輝と一緒にいたい…」何とか喉から声を押し出し美桜はそう言った。

    2006-06-21 01:50:00
  • 833:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    「一緒にいるよ。これからはずっと…」「うん」そう言って美桜は顔を上げた。「今度こそずっと一緒だね?」「ああ」

    2006-06-21 01:50:00
  • 834:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    そして2人は初めてのキスのようにそっと唇を重ねた…

    2006-06-21 01:52:00
  • 835:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    〜Another One〜 『比翼の鳥』は一羽では生きていくことができない。二羽揃って初めて羽ばたくことができる。

    2006-06-21 01:53:00
  • 836:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    でも、一羽では生きていくことができない鳥がどちらかを失ったときにどうなるのか誰も知らない。

    2006-06-21 01:54:00
  • 837:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    出会ってしまった二羽の鳥はこれからも共に羽ばたき続ける。

    2006-06-21 01:55:00
  • 838:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    どちらかがどちらかを失うまで……


    ――Fin――

    2006-06-21 01:56:00
  • 839:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    読んで下さっている皆様今までお付き合いくださいまして本当にありがとうございました。これにて『銀の鎖』完了とさせていただきます。

    2006-06-21 01:57:00
  • 840:

    名無しさん

    お疲れ様でした?毎日楽しみにしてました?完結おめでとうございます?

    2006-06-21 01:58:00
  • 841:

    美桜 ◆kJmhGaf60.

    皓輝と美桜の物語は現在も続いています。これから先のことは私にもわかりません。
    皓輝と美桜の物語、皆様の中で皆様が思う『幸せ』の形で終了していただけたら、と思っています…
    本当に長い間お付き合いくださいましてありがとうございました。

    2006-06-21 01:59:00
  • 842:

    名無しさん

    2006-06-21 02:09:00
  • 843:

    名無しさん

    2006-06-21 02:10:00
  • 844:

    名無しさん

    2006-06-21 02:37:00
  • 845:

    コアラ

    お疲れさまでしたッッ? ずっと楽しみに読んでました??最後2人が会えて本当によかったデス? お疲れさまでした?

    2006-06-21 02:37:00
  • 846:

    ラビ

    お疲れさま?めちゃくちゃ読みやすかったしおもしろかったぁ?ほかにも話書く予定あったら教えてくださいね?

    2006-06-21 02:58:00
  • 847:

    ひろりん

    今回更新分>>798-849

    2006-06-21 03:55:00
  • 848:

    ひろりん

    主さん、完結おめでとうございます!
    毎回楽しく読ませて頂きました(^-^)
    次の作品も楽しみにしています♪
    本当にお疲れ様でした!

    2006-06-21 04:04:00
  • 849:

    名無しさん

    お疲れさまでした!すごく良かったです!

    2006-06-21 15:24:00
  • 850:

    名無しさん

    2006-06-22 13:42:00
  • 851:

    名無しさん

    2006-06-22 15:58:00
  • 852:

    名無しさん

    2006-06-22 17:44:00
  • 853:

    名無しさん

    めっちゃよかったぁ?
    読みやすかった?

    2006-06-22 18:46:00
  • 854:

    はるな

    一気に全部読みました?完結おめでとう?これからも幸せにね?

    2006-06-25 00:34:00
  • 855:

    美桜

    完結後もレスして下さってありがとうございますm(__)m
    今でも晧輝と仲良くやっていますよ?

    2006-06-25 13:51:00
  • 856:

    名無しさん

    2006-06-26 03:31:00
  • 857:

    アキラ

    今日いっきに読みました??とっても良かったです?
    お疲れ様?お幸せにぃ???

    2006-06-27 04:58:00
  • 858:

    名無しさん

    よかったー!モゥ会えナィんかと途中思ってしまった!長い間一人の人を想うンは大変ょなぁ。
    お疲れさまでした!

    2006-06-28 23:29:00
  • 859:

    美桜

    アキラさん、レスありがとうございますm(__)m今は2人仲良く過ごしてますよ(^-^)
    867さん、レスありがとうございますm(__)m私にとって晧輝はいて当たり前の存在なので思い続けるよりいないことの方が苦痛でした(;^_^A

    2006-06-29 16:18:00
  • 860:

    りか?

    暇つぶしのつもりで読んだんやけど、かなり読みやすいし、むっちゃよかったぁ???また小説かくなら言ってねぇ?絶対よむから?お幸せに…??

    2006-06-30 01:03:00
  • 861:

    しー?

    感動しました????
    お疲れ様でした?ずっと仲良くして下さいね??゛

    2006-07-01 01:01:00
  • 862:

    美桜◆a8LCXFMc7c

    りかさん、しーさん、レスありがとうございます。
    これからもずっと仲良くいられるよう頑張ります♪

    2006-07-05 04:04:00
  • 863:

    名無しさん

    >>1>300

    2006-07-05 05:25:00
  • 864:

    名無しさん

    ?

    2006-07-07 16:50:00
  • 865:

    名無しさん

    ?

    2006-08-14 02:41:00
  • 866:

    名無しさん

    1ー300

    2006-08-15 05:53:00
  • 867:

    名無しさん

    >>1ー300

    2006-08-15 05:54:00
  • 868:

    名無しさん

    凄くよかった?
    これからも幸せに?

    2006-08-17 12:15:00
  • 869:

    名無しさん

    初めて読んだ?すごい感動しました?

    2006-11-18 12:45:00
  • 870:

    美桜◆a8LCXFMc7c

    上げて下さった方ありがとうございますm(__)m感想スレいただけてとても嬉しいです(^o^)

    2006-11-19 03:04:00
  • 871:

    実話ですか???すごいはなしですね???

    2007-03-19 20:16:00
  • 872:

    名無しさん

    あげ?

    2008-09-06 21:09:00
  • 873:

    名無しさん

    シオリ?

    2010-11-01 12:57:00
  • 874:

    名無しさん

    良かった?お幸せにぃ?

    2012-02-01 22:58:00
  • 875:

    名無しさん

    リンド&リンダーズ

    2012-02-15 03:53:00
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