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ちっちゃな黒猫の話。
-
1:
せぇ
なぁなんで?
どこに行ったン?
いつも一緒だったじゃん
嬉しい時も悲しい時も
あんたゎ何にも言わずに
側にいてくれたよな。
あたしゎあんたの顔を見ただけで
あんたのふわふわの毛をなでるだけで
心が温かくなるのを感じてん。
なぁチビクロ
なんであんたが先に死ぬん?
人を幸せにするあんたが。2005-11-17 17:26:00 -
301:
せぇ
窓に手を掛けた丁度その時、ブンブンと単車が近づく音がした。あたしの家は、前にも言った通り、駅から遠く、そして小さな住宅街の中にある。あたしは長年この家で一人過ごしてきたけど、ここら辺でこの音を聞くことは結構めずらしいものやった。
2006-04-09 00:11:00 -
302:
せぇ
チビクロもその音に反応して、めずらしく窓を覗き込んだ。その様子がかわいくて、あたしはチビクロを外の景色がよく見えるように胸元に抱いた。どこに行くつもりなのか、道に迷ったようにバイクの音は近くなったり遠くなったり、だけど次第に近づいてきている。しばらくたった時、もう飽きたのか、チビクロはあたしの胸元から飛び降り、あっという間に部屋の隅に置いてあるオモチャに突進した。丁度その時、あたしの家の前にある道に、バイクの音の持ち主の姿が遠くに見えた。
2006-04-10 01:40:00 -
303:
せぇ
メットをかぶっているせいで、顔は全く見えなかった。だけど、なぜか胸がドキドキする。
どうしてわかるんだろう。
あれはきっと−…。2006-04-10 01:42:00 -
304:
せぇ
変に自信があった。案の定、バイクに乗った彼は、あたしの家の前で止まり、表札を確認している。バイクから下りて、キーを抜く。メットを取って、つぶれた髪をばさばさと直す。あたしの視線を感じたのか、彼は髪を直しながらあたしのいる二階を見上げる。
学校で見る彼とは少し違う。私服のせいだろうか。
あたしと目が合い、あの独特の笑顔を見せる。
やっぱり−それは仁だった。2006-04-10 01:49:00 -
305:
名無しさん
ちびくろちゃんがナ〜って鳴くの想像したらめっちゃかわいい?
2006-04-10 18:18:00 -
306:
かぁ
あげ
2006-04-12 00:01:00 -
307:
せぇ
仁はその笑顔のまま、ちょいちょいと降りてくるよう手招きした。あたしは急いで玄関に向かう。なんで?なんでいるの?
2006-04-13 23:19:00 -
308:
せぇ
−ドキドキしながらドアを開いた。夕焼けのオレンジ色を背中にあびながら、彼の髪の毛は、あの日と同じ色に染まっていた。
ねぇ仁、
好きだよ。2006-04-17 01:21:00 -
309:
せぇ
『入って?』自然と言葉が出る。月末の締日で、ママは家にいなかった。別に、変な意味でいったんじゃない。だけど、そのことを忘れていたわけじゃ決してなかった。
『いいの?』彼はまた、あの笑顔で笑った。最近わかったことがある。彼はうれしい時や照れている時に、必ずこうして笑うこと。2006-04-17 01:26:00 -
310:
せぇ
その笑顔に、下心がないのはなんとなくわかった。『だって寒いじゃん。』そういったあたしに、彼は意外に靴をきっちりとそろえて、合図を返した。彼の大きな靴の隣に、ちょこんと並んだあたしのローファーが、やけに小さく見えて、印象的だった。
2006-04-17 17:19:00 -
311:
せぇ
『階段上って、突き当たりの部屋やから。コーラとお茶、どっちがいい?』『…ビール』『(笑)…わかった。』短く会話して
−これが当たり前のように
彼は二階へと歩いていった。あたしはキッチンへ入って、冷蔵庫からママのビールを取り出しながら、顔がにやけるのを感じた。だってなんか、カップルみたいやん。2006-04-17 17:25:00 -
312:
かぁ
☆
2006-04-18 17:41:00 -
313:
名無しさん
http://ezrk.jp/r/jump.php?z=siru2&u=olojg
2006-04-18 17:54:00 -
314:
名無しさん
329
2006-04-18 19:44:00 -
315:
せぇ
あたしはビールとお茶を両手に持って二階へと上がった。自分の部屋なのに、ドアを引く手が軽く震える。中に入るのを少し戸惑っていると、中から仁の笑い声が聞こえた。
2006-04-18 22:18:00 -
316:
せぇ
なんとなく、そっとドアを開けて部屋を覗いた。予想どおり、彼はこれ以上ないくらいの笑顔でチビクロとじゃれていた。いつものクールな顔とは違う、優しい顔。あぁ、初めてあった時も、この顔を見て好きになったんだっけ−…。
2006-04-19 00:49:00 -
317:
せぇ
『何してんの?』二人に見とれて立ち止まっていたあたしに、彼は笑いながら話しかけた。『ぃや…。』思わず言葉を詰まらせる。部屋に入り、テーブルに缶ビールとグラスを置く。『こいつ、本間可愛いなぁー』彼は視線をチビクロに向け直し、また口を開いた。
2006-04-19 00:55:00 -
318:
せぇ
なぁチビクロ
あたしの大切なもの
命に変えてでも
守りたかったものは
二つだけ
あんたと、仁と。
ねぇ、強く深く
そう思ってたのに。
現実は残酷で、
あたしはあんたを守れなかった。
なぁ、チビクロ
守ってあげれなくて
ごめんね。
こんな飼い主で
ごめんね。
ごめんね−…。2006-04-19 01:04:00 -
319:
せぇ
なんで仁があたしの家に来たのか、あたしは聞かなかったし、そしてそれは聞かなくてもなんとなくわかった。別に自惚れてるんじゃなくて、仁はそういう人だ。
2006-04-19 09:06:00 -
320:
せぇ
『…で?お前はいつまで学校休む気やねん?』唐突に、仁があたしを真っすぐ見つめて聞いてくる。仁も、あたしの考えはお見通しなんかな。昨日のこと、なんでわかってるんやろ?あたしは質問に答えず、じっと仁を見つめ返しながら、そんなことを考えていた。『だからなに見とれてんの?』仁はあの癖のある笑顔をあたしに向けた。『やから、みとれてないって!(笑)』相変わらずふてこく答えるあたし。本間かわいくない。
2006-04-19 09:14:00 -
321:
せぇ
『キョウちゃんに聞いてん、昨日のこと。せぇ今日秘密基地に来てなかったやろ?やから、クラス行って、住所聞いてきた。ほら、番号とメアドも!』ニカッと笑って彼はあたしにと登録されたメモリを見せてくる。
…突っ込みどころ満載やな。秘密基地ってどこやねん。別にいいけど、友達やない人に簡単に親友の住所を教えるキョンってどうやねん。んであたしん家まで即効で来るこいつもどうやねん。2006-04-19 09:24:00 -
322:
せぇ
…
…
…
『プッ、ヒヒヒ』2006-04-19 09:26:00 -
323:
せぇ
セキを切ったように笑いだしたあたしに、仁は一言、『お前変な笑い方やな。』そういっただけで、またチビクロとじゃれはじめた。笑いが止まらないあたしは、約五分くらい笑い続けてた。
2006-04-19 09:30:00 -
324:
みみ
面白いし切なくなるしいい!頑張って書いてね!
2006-04-20 07:34:00 -
325:
せぇ
みみさん?
ありがとうございます。本間に励まされます??2006-04-20 23:30:00 -
326:
せぇ
やっとあたしの笑いが収まった時には、チビクロは仁の膝の上でまるくなっていた。あたしはヤキモチを焼いて、−どちらにかはわからないけど−仁の膝からチビクロを取り上げた。『何すんねん!』って仁は怒る。あたしは笑う。チビクロはまた遊びだす。
2006-04-20 23:35:00 -
327:
せぇ
それからは三人で遊んだ。猫じゃらしで前と後ろ、二人でチビクロを誘惑した。はじめてマタタビをあげてみた。ミルクのあげ方を教えてあげた。チビクロの肉球を二人で取り合いした。
2006-04-20 23:42:00 -
328:
せぇ
ねぇチビクロ
あの頃
あんたは
幸せやった?
なぁチビクロ
あたしは
人生で一番
幸せな時やったよ。
ねぇチビクロ
チビクロ、チビクロ−…?
一体何回名前を呼んだら
あたしはあんたにまた会えるの?2006-04-20 23:47:00 -
329:
せぇ
遊び疲れたチビクロは、ウロウロ寝床を探した。そして結局、あたしの膝の上に落ち着いた。『ヒヒ、いいやろ!』視線を下から上に。チビクロから仁に移した。得意げに自慢する。−その瞬間。
2006-04-20 23:51:00 -
330:
せぇ
仁は、あたしに、
キスをした。
瞬きする時間もないくらいの短いキスは
セッターの匂いがした。2006-04-20 23:54:00 -
331:
せぇ
『俺はこっちのがええわ。』ほら、またあの笑顔。口の右端だけを上げて笑う。
あぁ、仁は知ってるのかな。あたしが仁のその笑顔にどれだけ惹かれるのか。2006-04-20 23:58:00 -
332:
せぇ
『好きやねんけど。』
2006-04-20 23:59:00 -
333:
せぇ
そぅ、口にしたのはあたし。
告ろうとしたわけじゃない。素直に口から出てきた言葉やった。だけど、言ってから後悔、生まれて初めて自分から気持ちを伝えた。告白って、こんなにドキドキするもんなんや−…。
緊張しながらあたしは仁に目を向けた。彼は黙り込んで下を向いている。
鼓動が早い。心臓が動く音が直接、頭に響く。2006-04-21 00:05:00 -
334:
せぇ
『…仁?』思わず彼の名前を呼んだ。自分でも驚くほどの、震えた声で。
仁はゆっくりと顔を上げて、真っすぐあたしを見つめる。仁の瞳は、深い黒色で、チビクロと同じ色だった。だからこんなにも、吸い込まれそうになるのかな。2006-04-21 00:11:00 -
335:
せぇ
彼はなかなか口を開かなかった。右を見たり左を見たり、頭をかいたり、またあたしを見つめたり。
何となく目が熱い。今度はあたしが下を向いた。自分でも、どうして涙が出るのかわからないのに、泣いてるところなんて見せたくなかったから。2006-04-21 00:16:00 -
336:
せぇ
『せぇ?』
どれくらい時間がたっただろうか。今度は彼があたしの名前を呼んだ。
好きな人が自分を呼ぶ声が好き。あたしの、一番好きな言葉。2006-04-21 00:18:00 -
337:
せぇ
あたしはゆっくり、本間にゆっくり顔をあげた。きっと、ひどい顔やと思う。
顔を上げたところで、沈黙は続いた。
『あ〜もう!!』2006-04-21 00:21:00 -
338:
せぇ
彼は乱暴にあたしを腕の中に抱いた。体のバランスが崩れて、チビクロが膝から落ちる。(また起こしてもーたな…。)驚きとは別に、冷静にそんなことを考えていた。
2006-04-21 00:24:00 -
339:
せぇ
『何で先に言うかな〜。』ボソッと彼がつぶやく。その言葉の意味を意識してみる。あたしと同じくらい、早く鳴る彼の鼓動が、その答えやった。
仁が、あたしを腕に抱く力が強くなる。
『俺も。せぇが好きやで。』2006-04-21 00:27:00 -
340:
せぇ
『なんで泣くねん、反則やわ〜!!』彼はあたしを離すと、あの笑顔でそう言った。『だいたいあのタイミングは俺から告るやろ!なんで先に言うねん』照れ隠しか、彼はすごい勢いでしゃべりだした。あたしはそんな仁がかわいくて、笑いながら『ごめんなさい』って一言だけ返した。男の子って以外とロマンチックやねんなって、思いながら。
2006-04-21 00:32:00 -
341:
せぇ
ふと会話が途切れる。
顔が近づく。
目をつむる。
二回目のキス。2006-04-21 00:34:00 -
342:
せぇ
2006-04-21 00:36:00 -
343:
せぇ
『ナー!』
思わずのタイミングでチビクロが鳴いた。キスの途中やのに、思わず目を開ける。仁も同じで、思わず目が合う。
『ナー!』
ぃやぃやありえへん…。なぁチビクロ、あんたそんな大きい声出せれたん?
ぃやぃや、本間にありえへん。いい雰囲気が台無しやんけ。いくらなんでも、あたしだって怒んで、なぁ?チビクロ?笑
近づいていた顔が離れた瞬間、仁と二人で大爆笑になった。うちらの始まりは、こんな感じ。どこまでさかのぼったって、そこには必ず、大好きなチビクロがいるの。2006-04-21 00:45:00 -
344:
せぇ
チビクロ、チビクロ!
何度だって呼ぶよ
何十年だって待つ
あんたにまた会えるまで。2006-04-21 01:01:00 -
346:
みみ
面白すぎる!
2006-04-21 01:22:00 -
347:
せぇ
やっと自宅にパソコンがつながれたので、これからは携帯とパソコン、両方を使って更新します。IPが違うくても主なんで、引き続き気にせず呼んでください。
少しになるかもしれませんが、呼んでください。2006-04-22 01:55:00 -
348:
せぇ
2006-04-22 01:56:00 -
349:
せぇ
二人共の笑いが収まったあと、仁はふとまじめな顔になり、口を開いた。「お前、学校休まなくていいで。」
予想外の言葉に、思わず驚く。「なんで?」そう聞くと、仁はあの癖のある笑顔で、「まぁいいから。」と、そう言った。結局、理由は教えてもらえないまま、仁は明日も学校にチビクロを連れてくるようにだけ言って、その日は帰って行った。
自分から言ったくせに、缶ビールには手をつけないまま。1本だけ吸った、セッターの香りを残して。2006-04-22 02:05:00 -
350:
せぇ
その日の夜は眠れなかった。何度も眠気を覚まされていたチビクロは、よほど眠かったのか、無防備にお腹を出して、死んでるんじゃないかと思うくらい爆睡していた。何の夢を見ているのか、時折手足をパタパタと動かす。そんな姿を見るたび、あたしは思わずフッと笑う。心が温かくなって、すごく落ち着く空気を、チビクロは作る。「黒猫は不吉だ」と昔から聞く。どうしてそんなことを言われだしたのかはわからないけど、少なくともあたしは世界一幸せだと思う。チビクロがいてくれるから。
2006-04-22 02:13:00 -
351:
せぇ
「愛してるで」普段は絶対に使わない、そんな言葉を、この子に出会ってから簡単に口に出すようになった。
自分でも、すごくやさしい顔で笑ってるんだろうなと思う時がある。
何よりも、「ただいま」と言える相手がここにいる。2006-04-22 02:17:00 -
352:
せぇ
2006-04-22 02:21:00 -
353:
せぇ
〜♪ ―目覚まし?違う、昔流行ったJ-POPの着メロ。これは、知らない番号からかかってきた時に鳴る着信音だ。・・・何やねん。ついさっき目を閉じたばかりの気がする。開口一番、「誰?」と一言、あたしはすごく不機嫌そうに電話に出た。「誰?やないわ!俺やわ!」「・・・・・・」「・・・せぇ?笑」「・・・・!!」あっという間に眠気は吹き飛ぶ。・・・仁だ。
「わかった?お前、寝起き悪いねんな」顔は見えない。だけどきっと、あの笑顔で言っているだろうなと思った。「そんなことないで!」全力で否定はしてみたものの、もう手遅れだとわかった。仁は笑いながら「はいはい」と言った後で、「お前、何時に学校始まるか知ってる?」と同じ口調で私に尋ねた。
―えっ?! もう完璧に眠気は吹き飛ぶ。時計の針は、9時を回ろうとしていた。遅刻決定。おまけに水野の遅刻指導付きだ。2006-04-22 02:35:00 -
354:
せぇ
「・・・はぁ。」大きなため息を一つ付く。開き直って、あたしは空気を変えようと、ゆっくりと立ち上がってカーテンを開いた。
・・・・・・ッ!!
彼はどこまであたしを驚かすんだろう。「お前が中々起きひんせいで、俺約一時間くらい待っててんけど。笑」電話越しに聞こえる言葉と、窓の外にいる彼の口元が一致する。驚きすぎて固まっているあたしに、仁は一言「スッピンかわいいな」と止めを刺した。2006-04-22 02:44:00 -
355:
せぇ
気が付いたら何も言わずに電話を切っていた。鏡を覗き込んで、急いでぼさぼさの頭を手ぐしで直す。学校の体育の時間ですら、こんなに走ったことないだろう速さで階段を駆け下りて、玄関のドアを勢い良く開いた。
「よく眠れた?」と、やっぱりあの笑顔で、彼は一言呟いた。2006-04-22 02:48:00 -
356:
せぇ
「うん。」と頷いて、あたしも一言だけ返した。
2006-04-22 02:49:00 -
357:
せぇ
2006-04-22 02:51:00 -
358:
せぇ
100均の大きな鏡越しに仁と目が合う。ニヤリと笑った彼は「あ〜寒かった!」とおどけて言って、体をさする。「・・・ごめん。」と返事をして、あたしはまた目にマスカラを塗りたくる。「まだ塗んの?」と彼はまた呟く。「やからごめんって!」とまたあたしは返事を返す。「まっ、どうせ遅刻やしな、ゆっくり特殊メイクすれば?笑」仁は笑えない冗談を吐いてから、目を覚ましたチビクロを抱き上げた。あたしは仁をにらみ付けて、今度は寝癖を直しにかかる。「にらまれた!お前の飼い主は怖いね〜。」と仁は笑いながら、それから「いじめられたら俺に言えよ!」と真剣に、今度はチビクロに話し掛けている。かれこれ1時間近く、こんな会話を続けながら、あたしは用意を済ませた。
2006-04-22 03:03:00 -
359:
せぇ
「着替えるからあっち向いてて!」そう言って、あたしはクローゼットを開いた。「はいはい。どうせそのうち裸見ることになるねんからいいやんけ!な〜、チビクロ!」そういった仁にあたしはクッションを投げつけてから、着替えを終わらせ、ベットに座った。
2006-04-22 03:06:00 -
360:
せぇ
「で?チビクロはどうすればいいの?」さっきまでの会話とは打って変わって、真剣な声で仁に話し掛けた。あたしは完璧に水野にマークされている。
キョンにチビクロを預けた次の日、いつものように校門に立っていた水野は、あたしがまたチビクロを連れていないか、確かめるように何度もジロジロ見つめてきていた。保健室にまで足を運んで、猫がいないかどうか、あゆちゃんに何度も確かめていたらしい。2006-04-22 03:12:00 -
361:
せぇ
不安でいっぱいのあたしに、今度は仁も、真剣な顔で、作戦を話し始めた。
「お前は忘れてるかも知らんけど、冬休みまであと一週間もないねん。その間を乗り切ったら、冬休みの間にチビクロもミルク離れするやろうし、大きくなれば半日くらい一人でも平気なはずや。どっちにしろずっと一緒におんのは無理やねんから、そういう意味でも慣らさなあかんしな。」仁が言っていることはもっともな話で、だけどやっぱりあたしは不安だった。そんなあたしに気づいてか、仁は続けた。「いいか、せぇ。猫は基本的に良く寝るねんから、昼間はだいたい寝てんの!犬とちゃうくて猫はずっとかまっててやらなあかん動物でもないねん!お前の気持ちもわかるけど、現実的に無理なことは、妥協せなあかんねん。わかった?」あたしは仕方なく小さく頷いた。2006-04-22 03:21:00 -
362:
削除削除されますた
あぼ~ん -
363:
せぇ
「んで、こっからがすごいとこやねん!その廃部になったラグビー部のキャプテン、っていっても活動なんかしてなかったから、ようはそいつ等のリーダーみたいなもんだった奴が、俺の先輩の友達やねん。んで、コレ。昨日借りてきた」そう言って仁はポケットから小さなカギを取り出した。途端にあたしの顔は笑顔になる。「やるわ。」そう言って、仁はあたしにカギをくれた。汚れたラグビーボールのキーホルダーについた、汚れたカギは、あたしにはキラキラ光って見えた。
2006-04-22 03:52:00 -
364:
せぇ
なぁチビクロ。
あの魔法のカギは、
今でもあたしの部屋にあるよ。
あの頃よりもずっと
ずっと
輝いて見えるのは
もう二度と
あの部屋に行く事がないからかな。
あんたにつながる物は全て
あたしの宝物やねん。
きっと、それは一生
変わらへん未来。2006-04-22 03:56:00 -
365:
せぇ
>>372-389
今日はここで終わります。ありがとうございました。
あと、みみさんへ
いつもすごい励まされてます。思い出しながら書いて行くうちに、やっぱりちょっとつらくなるときもあって、いずれチビクロの死を書く時、完結できるか不安で・・・。やけど、いつもみみさんを始め、応援してくれるたくさんの人たちのおかげで、がんばろうって思えるんです。本間に本間に、ありがとうございます。2006-04-22 04:22:00 -
366:
削除削除されますた
あぼ~ん -
367:
せぇ
391さん
はい、その通りやと思います??やけどあの時は、他に方法が思い浮かばんくて…?見てて不快な思いをさせてしまったみたいで、申し訳ないです?ごめんなさい?2006-04-22 06:05:00 -
368:
みみ
せぇさんはそこまでして動物に対する愛が深いってことやからチビクロちゃんもきっとせぇさんの事大好きやろうね★これからもずっと応援してるので自分のペースでいいんで書いていってくださいね★長々とすいません。
2006-04-22 06:29:00 -
369:
みみ
それともう一つ。せぇさんこちらこそいつもこの小説で楽しませてもらってるのでありがとうございます。
2006-04-22 06:34:00 -
370:
391です。書いてる途中に文句みたぃなん書いてごめんねm(u_u)m 荒らしと違うよ!猫が大好きなんで可哀想と思ってしまったの。でもせぇチャンなりの愛情やねんね… ホントごめんね。 ちなみにうちにも黒猫います。名前はミクロです☆でわがんばって!!
2006-04-24 09:01:00 -
371:
☆杏☆
楽しみにまってます★
2006-04-27 14:24:00 -
372:
せぇ
みなさんありがとうございます?がんばります!
これから更新します。2006-04-30 20:22:00 -
373:
みみ
人それぞれ愛情の表現の仕方は違うもんね☆
2006-04-30 20:56:00 -
374:
せぇ
エラーが続くのでパソコンから書きます。
2006-04-30 21:18:00 -
375:
せぇ
私たちが学校に着いたのは、ちょうど昼休みになってすぐやった。念のため裏口からチビクロを連れて入った仁と、当たり前のように屋上のあの場所で待ち合わせをした。あたしたち3人の始まりの場所―。
2006-04-30 21:21:00 -
376:
せぇ
仁より先についたあたしは、相変わらず人のいない屋上で、少し曇った空を見上げて、幸せいっぱいやった。
2006-04-30 21:24:00 -
377:
せぇ
「せ−ぇ!」チビクロを入れたカゴバックを揺らさないように胸に抱きながら、数分後に来た仁は、機嫌よさそうに「水野おらへんかったで!」と言って笑った。
チビクロをカゴから出して、お昼ご飯を三人で食べる。チビクロはミルクを飲んだ後すぐに眠った。
休み時間が終わる10分前にあの部室に向かう。2006-04-30 21:32:00 -
378:
せぇ
―カチャリ。 何ヶ月ぶりかに差し込まれた鍵は、少し大きな音を立てて開いた。
明かりをつけたその部屋は、思っていた以上に広く、温かかった代わりに、思っていた以上にホコリっぽかった。置き去りにされていたゴザの上に、仁はあのプーさんのひざ掛けを開いて、その上に寝ているチビクロをそっと置いた。チビクロは少し目を開けたけど、眠たいのか、あたし達を見て安心したのか、またすぐに眠りに戻った。
チビクロを間に挟んであたしたちも座る。あたしは、部屋中を見渡しながら、まるで始めて作った秘密基地にいる子供みたいに、わくわくしていた。2006-04-30 21:41:00 -
379:
せぇ
仁が考えてくれた作戦は大成功だった。校舎から少し離れた部室には、よっぽどの用事がない限り先生たちは近づかなかったし、生徒たちですら、隣接する他の部室を使うのは、大抵あたしたちが登校する前の朝練と、あたしたちが帰った後の放課後だけで、まさか誰もいないラグビー部の部室に猫がいるなんて、誰も思ってなかったと思う。
あの日から、一度だけ水野に「猫は連れてきてないやろうな」と釘をさされただけで、後は何事もなく、あたしたちは冬休みを迎えた。2006-04-30 21:52:00 -
380:
名無しさん
あげ
2006-05-05 01:16:00 -
381:
名無しさん
あげ↑待ってます☆
2006-05-05 13:50:00 -
382:
名無しさん
持ちあげ↑
2006-05-08 06:43:00 -
383:
名無しさん
ぶちあげ?
2006-05-14 08:47:00 -
384:
名無しさん
あげ?
2006-05-17 14:12:00 -
385:
名無しさん
打ちあげ↑
2006-05-19 21:01:00 -
393:
名無しさん
主、どないしたぁ〜ん?
2006-05-22 07:09:00 -
394:
せぇ
全てが、仁の言うとおりだった。チビクロは冬休みの間に無事ミルク離れをしたし、トイレも自分で出来るようになった。それだけじゃなくて、トイレの場所も覚えてくれた。昼間はやっぱり寝てばかりだったし、仁と二人、練習と名付けて短いデートに出かけても、次第にさみしがらなくなった。
2006-05-22 13:17:00 -
395:
せぇ
そう、全てが仁の言うとおり。良い傾向ばかりだったのに−。
やっぱり、あたしは憂欝だった。チビクロが、あたしの手から離れて行く気がして。チビクロは、『あたしがいなきゃだめなんだ』と、そう思うことで多少なりと安心した。何に、と言われてもわからないけど、自分を保つことが出来た。頼ってたのはあたし。チビクロがいなきゃだめなのは、あたし−。
あの、幸せばかりだったあたしは、春を待たずに壊れた。2006-05-22 13:26:00 -
396:
せぇ
ねぇ、チビクロ。
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…。
どうしてあんなことをしたのか、今ならわかるのに。
あんたが
あんたがいなきゃ
生きていけないと思った
そんな自分が
恐くて
そんな自分が
嫌で嫌で仕方なかった
あんたのせいじゃないのに
チビクロは悪くないのに。
ねぇ、チビクロ。
これはきっと
罰なのかなぁ。
だからあたしは、
一番大切なものを
失ったの?
…−あんたを、あんな、形で。2006-05-22 13:34:00 -
397:
せぇ
2006-05-22 13:35:00 -
398:
せぇ
みなさん、長い間放置してしまい、申し訳ありませんでした。ココから先は、読んでいただいている皆様に、不快な思いをさせてしまうと思います。私自身、真実をそのまま話そうか、かなり悩みました。批判もたくさん出ると思います。だけど、これがチビクロの、『ちっちゃな黒猫』の話です。よろしければ、このまま最後まで、よろしくお願い致します。
2006-05-22 13:41:00 -
399:
名無しさん
ホンマに応援してます!!!!!
想像つかんから、どんな真実かゎ分からんケド
とりあえず応援してるから!!!これめっちゃスキ!!!!!2006-05-24 01:57:00 -
400:
せぇ
名無しさん、本間にありがとうございます。かなり励まされました??最近忙しくてなかなか更新できないですが、出来るかぎりのことはしたいと思っていますので、よろしくおねがいします?
2006-05-24 08:51:00