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??ノンフィクション??

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  • 1:

    ナナコ

    小説にして色んな人たちに伝えたいお話があります??すべて実話です?色々忙しくてすぐに更新出来ない時もあるかもしれませんが頑張って最後までお話します?拙い稚拙な文章ですがよければ読んでやってください?

    2006-11-15 02:37:00
  • 2:

    ナナコ

    私が選んだのは国公立文系コースでした。国公立なんて恐れおおかったけれど何事も志はでっかく…と思い選択しました。教室の中はみんな勉強やる気モード全開。異様な空気が漂っていました。私はいつも左端真ん中に座っていました。窓側でとても落ち着く席でした。

    2006-11-15 02:55:00
  • 3:

    ナナコ

    今さらですが「ですます体」やめます?小説っての忘れてました??

    2006-11-15 03:00:00
  • 4:

    ナナコ

    女A⇒「あっ!男好き2号や!なんやどないしたんやろ〜。腹抱えてんで」女B⇒「妊娠ちゃうん〜。いかにもってかんじやわ。ヤリマンぽいし」と私をののしった。陰口のつもりが丸聞こえだった。その時私は激痛のせいで怒ることもできなかった。しばらくして救急車が来た。病院に運ばれ、検査の結果『急性腸炎』だった。短期間だが入院が必要だったので私はそのまま入院することになった。

    2006-11-15 03:37:00
  • 5:

    ナナコ

    明日は学校なので今日は落ちます???って見てくれてる人いてるかな??ワラ
    続きはまた明日書きます?

    2006-11-15 03:54:00
  • 6:

    ナナコ

    《続き》
    少し悲しくなったが仕方なかった。退院後マサヤからすぐにメールが来た。マサヤ⇒「退院出来てよかったな〜?たいしたことなくてよかったやん?見舞い行けんで悪かったな?いつから予備校復帰するん〜?来る時教えてや?」私は「ありがとう?明日から行くで?もう大丈夫?いつもんとこで待ってるね?」と送って、いつも待ち合わせをしていた予備校の自習室前で待ち合わす約束をした。

    2006-11-15 15:22:00
  • 7:

    ナナコ

    当日。久しぶりの予備校で少し緊張した。久しぶりと行っても8日程度だったが以前は毎日のように通っていたためものすごく懐かしく感じてしまった。 5時半。マサヤとその友達の【ヤスノリ】と【ショウタ】と【コウキ】が来た。 マサヤ⇒「久しぶり。もう大丈夫かあ?」私⇒「大丈夫大丈夫。センター古文の授業出るやんな?あとで進んだ分のん見せてー」マサヤ⇒「ええで〜。俺ナナちゃんのために頑張って寝んと授業受けていっぱい大事なとこライン引いたから(笑)」 コウキ⇒「こいつマジ頑張ってたから。ナナちゃん愛されてんな(笑)」 私は嬉しくなった。でもこの時はマサヤの気持ちと大切さに気付いていなかった…。ただマサヤは私のことを本当の友達として大事にしてくれているんだと…。この頃は何気ない平凡なこの予備校生活が幸せであったことに気付いていなかった…。

    2006-11-15 15:38:00
  • 8:

    ナナコ

    7月になった。期末試験も終わりもう夏休みに突入する頃だった。「夏が勝負」予備校の講師の口癖だった。私は相変わらずマサヤたちとつるんでいた。帰りはいつも寄り道していたがそのぶん予備校の授業と休日はみんな集中して勉強に励んだ。未だに私は派手な外見といつも男グループとつるんでいたため他の塾生からは敬遠され、マサヤたちといない時は1人浮いていた。陰でコソコソ言われているのもわかった。時には授業時に配るプリント等を私だけとばされる時もあった。それでもそこまで苦に思ったことはあまりなかった。それはやはりいつもマサヤたちが私と仲良くしてくれていたから、いつも笑い合って、時には支えてくれていたからだった。だから私は1人の時でも寂しくなかった。

    2006-11-15 15:53:00
  • 9:

    名無しさん

    私は少し考えた。煙草を手にとり深く肺に入れた。私は緊張したり考え事をすると煙草を何本も続けて吸う。それをマサヤも気付いていたのでマサヤも私が考えているのに気付いているらしかった。マサヤたちも黙ったまま煙草を手に取り吸い出した。私たちは煙草の本数を減らそうと約束しあった直後だった。マサヤたちも今日は私服だったので周りを気にせず吸い続けた。私たちがこう沈黙を保ち続けたのには理由があった。ヤスノリの元カノのことだった。ヤスノリの元カノは【ミホちゃん】という。ミホちゃんはいつも女の子3人でつるんでいた。目の綺麗な子だ。某お嬢校に通っていてツンとした雰囲気で少し恐い。私もミホちゃんに何度も睨まれたことがあった。ミホちゃんは勉強はできるらしいが授業はサボりがちで私も同じ授業があるがたまに授業に出席しても横を向いて喋りっぱなしだったりする。平気で人を傷つける発言もするし、真面目な子を馬鹿にしたり、いいように使ったりするらしい。ヤスノリとは6月に別れたらしかった。原因はヤスノリに好きな子が出来たからだ。

    2006-11-15 19:10:00
  • 10:

    ナナコ

    ヤスノリは3月からさーりちゃんのことが気になっていたらしかった。ミホちゃんと4月に1度は別れたがミホちゃんが何度もやり直したいと言うのでまた戻ってみることにしたらしい。さーりちゃんのことをその期間予備校で見かけることはなかったので熱も少し冷めかけていた頃だった。しかし6月の後半に予備校の受付前で約3カ月ぶりにさーりちゃんを見かけて「やっぱり自分はこの子が好きだと」と思い、ミホちゃんに別れを告げた。ミホちゃんは納得してくれなかったが半ば無理矢理ヤスノリの方から連絡を絶ち、予備校で会ってもシカト状態になったらしい。

    2006-11-15 21:39:00
  • 11:

    ナナコ

    それをヤスノリは少し後悔していたが好きでもないのに優しくは出来ないと思い、シカト状態のまま今に至る。私たちはヤスノリに好きな子がいるというのは本人から聞いていたので知っていたがそれがまさかさーりちゃんだったとは思ってもみなかった。しかし薄々みんななんとなくではあるがヤスノリのさーりちゃんにたいする態度が恋情かもしれない…と心のどこかで感じとっていたのかもしれない。だからヤスノリからさーりちゃんが好きだと打ち明けられてもみんなが全員一致で冷静だった。私も驚いたがすぐに「やっぱり」と思った。そしてミホちゃんのことがひっかかった。

    2006-11-15 21:48:00
  • 12:

    ナナコ

    心配だった。ミホちゃんが心配なのではなくさーりちゃんが心配だった。ミホちゃんがもしその事実を知ったらさーりちゃんがひどい仕打ちを受けるかもしれない。そう思ったからだ。後々わかったことだが以前私が急性腸炎でうずくまっていた時、茶々を入れて来た女の子2人組がミホちゃんと学校は違うがたまに一緒にいる子たちだった。その後もたまに通りすがりに「ヤリマン」と言われたことがあった。ただでさえマサヤたちと一緒にいるだけで色々言われるのにばれたらさーりちゃんが危ない。私は杞憂の不安があった。

    2006-11-15 23:24:00
  • 13:

    ナナコ

    私たちは黙ったままだった。豪を煮やしたヤスノリは「なんか言うてや。俺がさーりちゃんのこと好きなんみんな感づいてたんやろ。」と言った。ショウタがまず口を開いた。ショウタ⇒「俺は正直そんなかんじがした。だからお前が『好きな子が出来た』って言った時もそれ以上追求できへんかった。」マサヤ⇒「俺も。ミホちゃんが可哀相ってのもあったけどミホちゃんて気が強いみたいやし女って裏で嫌がらせとかしそうでなんか恐かった。」コウキ⇒「俺は全然気付いてへんかったけど、でもやっさんがさーりちゃんのこと気に入ってるのはなんとなくわかった。」私⇒「私も気付いてたってのはなかったけど…でもなんとなく心の底でもしかしたら…って思ってた。でもミホちゃんのことがあるしあんまり突っ込めなかってん」やはりみんななんとなく気付いていたようだった。私はヤスノリにどう答えてあげればいいのかわからずまた煙草を手にとり吸い続けた。

    2006-11-16 00:32:00
  • 14:

    ナナコ

    私はその場にいるのが息苦しくなった。でも席を立つこともできない。ヤスノリは哀願するように私たちの顔見てそのまま下を向いたままこう言った。「俺、諦めるつもりないで。最初は一目惚れから始まったけど、ナナちゃんのおかげで話せるようになって話してみてわかってん。俺はこの子が好きやって心底思ってん。ミホには悪いと思ってるけど自分の気持ち抑えることはできん。でも今みんなの言葉聞いて受験が終わるまではこの気持ちは封印しとくべきやと思ってん。さーりちゃん2浪してるし迷惑かけたないし。ミホも同じ予備校にいてるわけやしな。それが今1番大事なことやと思うわ」そう言うとヤスノリは空気をにごしてごめんと謝り、そろそろ帰ろうかと切り出した。みんな浮かない表情のまま席を立ち、駅へ向かった。

    2006-11-16 00:59:00
  • 15:

    ナナコ

    帰りの電車の中で私はずっと考えていた。ヤスノリとさーりちゃんのことを。ヤスノリはああ言ったが本当はすぐにでも気持ちを伝えたいのではないかと。ヤスノリの性格上そんなかんじがしてならなかった。しかしこれ以上何も言ってやる言葉も見つからないし力になってやることも出来ない。私はもうこのことについて深く考えるのはやめようと思った。私の最寄り駅の2つ手前でヤスノリとマサヤとコウキが乗り換えのため下車していった。私も最寄りの駅に着くと、私の4つ先の駅で下りるショウタとバイバイをして帰った。

    2006-11-16 01:10:00
  • 16:

    名無しさん

    電車の中は気まずかったので1人になってやっと息が出来たとゆう気分になった。学校同士も近いためか5人共利用している電車と方向がたまたま一緒だったのでこの時ばかりはそのことを恨んだ。
    次の日。今日はマサヤとコウキだけが予備校に来た。それからマサヤたちと同じ学校の【ヒロシ】も一緒に現れた。ヒロシは理系コースなので授業はほとんど違った。たまに顔をあわすと話をしたり昼食を食べたりしたが、とくに夏休みに入ってからは話す機会があまりなかった。ヒロシは昨日のことを何も知らないので1人ニコニコしていたが私たちはなんとなく気まずかった。しかしみんなそのことには触れずお互いいつも通りを懸命に装っていた。ヤスノリは来ていなかったので私は少しほっとしてしまった。さーりちゃんが来た。さーりちゃんは最近いつも原チャで来ていた。さーりちゃん⇒「おはよ〜。昨日1人でぱにくってたからわからんとこチューターに聞きにいってくるわあ」そう行ってすぐ去って行った。みんな何も知らないさーりちゃんにどんな顔をすればいいのかわからなかったはずだ。だから少し安心した。私たちはいつものように授業のある者は授業へ行き、ない者は自習室へ向かった。私とマサヤは同じ授業だった。2人横並びに座った。私の好きな窓側に座った。窓側と行っても外が見えるわけではないがなぜかこの席はすごく落ち着いた。

    2006-11-16 01:37:00
  • 17:

    ナナコ

    ※↑のチューターとは大学生のバイト講師のことです。

    マサヤが突然私にこう言った。「昨日のこと俺らだけの秘密な。とくにミホちゃんの耳には入らんようにしよう」私⇒「そうやな。絶対漏らさんようにしよう。ほんでこのままやったら気まずいからもう深読みせんと普通にしとこ。」そう約束を交わして今日1日みんないつも通り勉強に励んだ。

    2006-11-16 01:53:00
  • 18:

    ナナコ

    8月半ば。お盆休み以外はずっと勉強勉強の毎日だった。1度だけお盆休みの前の日にみんなでご飯を食べに行ってカラオケしたりボーリングしたりオールで遊んだ。この頃にはもう気まずい空気など1?もなかった。さーりちゃんもバイトと勉強に明け暮れる日々だった。
    お盆休みが明けるとマサヤたちは学校だった。私はあと2週間弱休みがあったのでさーりちゃんと2人で勉強することが多くなった。2人で図書館へ行って勉強をする約束をした。その日はとても暑かった。図書館の中は涼しかったが勉強に熱をいれていると冷房のきいた部屋でも暑く感じた。煙草を吸いに外に出た。さーりちゃんは煙草を吸わないが一緒についてきてくれた。外はかんかん照りの猛暑。じっとしているだけで一気に汗だくになった。さーりちゃんも額から汗が滲み出ていた。しかしさーりちゃんは長袖だった。暑そうにしているのに羽織り物を脱ごうとしない。そういえばさーりちゃんは夏でも毎日長袖だ。いくら室内が冷房がききすぎでも外はこんなに暑いのに。私は不思議に思って「さーりちゃんいつも長袖やけど暑くないん?もしかして日焼け防止?まだ10代やのに気にしすぎやで〜(笑)」と言った。一瞬さーりちゃんの顔が曇った。しかしすぐに微笑みながら「もうお肌の曲がり角やしシミ、ソバカスは気にせなー!美白命やから(笑)」と言い話題を変えた。

    2006-11-16 02:14:00
  • 19:

    ナナコ

    私はさーりちゃんの一瞬見せた暗い表情のことが少し頭にひっかかった。なんとも言えない辛そうな顔だった。あの顔を見た時なんだか切なくなった。けど…私の気のせいかもしれない…。そう思うことにした。
    夕方図書館が閉館になると同時に私たちは帰ることにした。さーりちゃんは久しぶりに息抜きがしたいと言い出した。カラオケへ行こうということになった。とても楽しそうなさーりちゃん。久しぶりにこんな笑顔を見た。散々歌ったあと私たちは家路に帰ることになった。帰り際さーりちゃんは「ありがとう。めっちゃ楽しかったで。また息抜きしような〜」と言ってバイバイをした。私はさっきさーりちゃんの顔が曇った時、何かいけないことを言ってしまったのではないかと思っていたので安心した。

    2006-11-16 12:18:00
  • 20:

    ナナコ

    9月。マサヤたちとは学校が始まってからあまり顔を合わせなくなった。私も学校が始まった。夏はみんな本当によく勉強したように思う。だからあまり遊べなかったが後悔はない。さーりちゃんは相変わらずバイトと予備校の毎日だったがさーりちゃんとはよく一緒にいた。家は逆方向だが予備校帰りにミナミや梅田に出て2人で寄り道したりすることも増えた。たまに週末マサヤたちも混じってご飯を食べに行ったりもした。私は正直学校がおもしろくなかったので予備校メンバーといる時はとても楽しかった。そんなある日。いつものようにさーりちゃんと2人で予備校帰りにご飯を食べに行った。さーりちゃんは普段あまりお酒を飲まないが勉強のストレスが溜まっていたのかこの日はガンガンに飲んだ。私は「もうやめときやあ」と咎めたがそれでも飲み続けた。7杯目で完璧に酔い潰れてしまった。

    2006-11-16 12:32:00
  • 21:

    ナナコ

    他のお客さんに迷惑がかかるといけないので私はフラフラのさーりちゃんを支えながら店を出た。本当にフラフラだった。時間は11時をとっくに過ぎていた。この日さーりちゃんは電車だった。私も電車だったがさーりちゃんをこのまま1人で返すわけにいかなかった。タクシーを拾って送ってあげようと思ったがさっきのお店の会計をすべて私が払ったのでそんなお金もない。酔っ払ったさーりちゃんに「さーりちゃんをタクシーで送りたいねんけどお金ある?」と聞いてもわけのわからないことをペラペラ喋ってまるで会話が成立しない。私は仕方なく電車で送ろうとしたがそしたら私が終電を逃してしまうので私の家に泊めてあげることにした。私の家は梅田から4駅程度だったので近かった。終電に乗って最寄駅から私の家までさーりちゃんをがっしり支えながら歩いた。私の家へ着くとさーりちゃんはベターっと横たわってやがて爆睡状態になった。

    2006-11-16 12:46:00
  • 22:

    ナナコ

    風邪をひいてはいけないので布団をかけてあげ、私もベットに入った。30分もたたないうちにさーりちゃんは目覚め、気持ち悪いと言い出しトイレまで我慢できずにそのまま吐いてしまった。私は急いで水を持ってきてさーりちゃんに飲ませた。マシになったのか少し顔色がよくなった。さーりちゃんはごめんねと謝った。私は気にしないでいいから横になっててと言って掃除をはじめた。

    2006-11-16 13:26:00
  • 23:

    ナナコ

    さーりちゃんは青ざめた顔で私の作業を見ながらまたごめんと言った。私は「誰だってそんな時あるからいいよ。喋るんしんどいやろ?寝てていいよ」と言ってまたさーりちゃんに布団をかけてあげようとした時、さーりちゃんの服が汚れているのに気がついた。私は急いで替えのシャツを持ってきて着替えるようにと言った。さーりちゃんは首を横に降り大丈夫だと言ったがこのまま風邪をひくといけないのでもう一度着替えるように言った。

    2006-11-16 15:54:00
  • 24:

    ナナコ

    さーりちゃんは横を向いていてほしいと言った。女同士なのに恥ずかしがらなくてもいいのに…と少し思ったが素直に従った。その瞬間、さーりちゃんはまだ完全に酔いが醒めてなかったようで床においてた水の入ったコップをひっくり返してしまった。私は慌てて大丈夫?と言ってタオルをさーりちゃんに渡した。その時たまたまさーりちゃんの腕を見た瞬間一瞬沈黙になった。私は見てはいけないものを見てしまった気持ちになり顔をそらした。

    2006-11-16 17:08:00
  • 25:

    ナナコ

    何も言えなかった。さーりちゃんも黙っている。しかしすぐに口を開いてこう言った。「びっくりしたやろ?ほんま自分で切るとかアホよな。ダメやなうち。」私は返す言葉が見つからなかった。でもさーりちゃんは私に何か言ってほしそうな顔をし「こんなん克服してみせるからさ!」と笑顔で付け加えた。しかしその目はどことなく寂しそうでいて冷ややかだった。私は「さーりちゃんに何があったのかとか気持ちとかうち、わからなくてごめん。いつからなん?」そう言うとさーりちゃんは神妙な顔つきで「話せば長くなるけど聞いてくれる?」と答えた。私はいいよと返事し、さーりちゃんは一息ついて話し始めた。

    2006-11-16 17:53:00
  • 26:

    名無し

    読んでるよ。頑張って書いてな〜おもしろい

    2006-11-16 21:09:00
  • 27:

    名無しさん

    読みにくいしおもんない

    2006-11-17 02:12:00
  • 28:

    名無しさん

    めちゃいい
    続き書いて

    2006-11-17 04:27:00
  • 29:

    ナナコ

    読みにくいみたいでごめんなさい??おもしろくないかもしれませんが小説にしてみたいと思ったんでとりあえず完結させたいと思います?でも読んでくれてる人がいたんですね??ありがとうございます?頑張って最後まで書きますね?

    2006-11-19 00:25:00
  • 30:

    ナナコ

    帰って来てからユウ君からちょくちょく連絡が来るようになって遊びに行ったりしてるうちに付き合うことになってん。うちは中学以来の彼氏やったからすごい浮かれてた。毎日が楽しくて。ユウ君は2歳年上ですごく落ち着いてて優しかった。うちの病気のことも理解してくれて。今まで病んでたのが嘘みたいに明るくなってん。だから夏休み中勉強そっちのけでユウ君と会っててん。今思うと浮かれ過ぎてたなって後悔してるけど。

    2006-11-19 03:16:00
  • 31:

    ナナコ

    ↑ごめんなさい??「」をつけたりつけるの忘れてたりしましたが>>38以降は全てさーりちゃんの会話です。まだ続くんで頑張って書きます?

    2006-11-19 03:36:00
  • 32:

    ナナコ

    11月に公募推薦があったけど志望校は全部全滅。滑り止めも全滅。最悪やった。相変わらず学校は休みがちで専門学生で一人暮らしのユウ君の家に入り浸り状態。親もあきれはてて何も言わなかった。うちはそれが楽やったけど時々寂しかったなあ。出席日数はなんとかまだ大丈夫だったからやばくない程度に学校行って、みたいな毎日やった。予備校も通ってたけど友達もいないしやる気もおきなくてほとんど行かなかったし。ホンマ最悪やったよ、うち…。

    2006-11-19 03:44:00
  • 33:

    ナナコ

    12月に入ってすぐぐらいにユウ君の就職が決まってん。それと同時にうちは親に自宅謹慎されるようになってユウ君に会わせてもらえなくなった。無理矢理家飛び出そうもんなら警察に捜索願い出されたりね。やることエグイのよ。それでユウ君に迷惑かけたこともあったからそっからしばらく親の言うこときいてユウ君には会えなかった。クリスマスとかもあるのに丸々3週間会えなかったのはきつかったわあ。あん時からかなあ、うちの生活の歯車がどんどん狂っていったんて。

    2006-11-19 03:58:00
  • 34:

    ナナコ

    ユウ君の就職先は神戸やってん。大阪ではなかなか決まらんかってんて。それでうちも神戸方面の大学受験しようと思って、今さらやけど必死に勉強した。年明けに試験控えとったからユウ君とは初詣すら行かせてもらえんかった。それにうち、試験が終わるまで親に携帯解約されてしまって。でも受験が終わるまでの辛抱やと思って耐えとったわ。でもどうしても耐えれんくて試験の前々日にユウ君のマンションまで行ってん。親には予備校行くゆうて。ユウ君に電話してもつながらんかったからアポなしで行ってんけど案の定おらんかったから合い鍵でマンションん中入って待ってることにしてん。

    2006-11-19 04:13:00
  • 35:

    ナナコ

    いくら待ってもユウ君は帰ってけーへんかった。そろそろ帰らな親に怪しまれる。あと30分待って帰ってこんかったら帰ろうと思った時、ドアの開く音がしたから玄関まで行くとユウ君と女の子が立っててん。ユウ君はまさかうちがおるなんて…って思ったみたい。びっくりした顔して『何してんねん』って言われた。それはこっちのセリフやって言い返そうとした時、横にいた女の子が『誰?元カノ?』って。うちはそれ聞いてカーっとなって『どーゆうことか説明してや』って怒鳴りちらした。ユウ君はまずそうな顔してあたふたしはじめた。急に開き直った顔して『正直冷めたんやわ。サオリも気付いてたやろ?俺ら終わりやって。だから帰れ』と言った。うちは全然気付いてへんかった。確かに連絡もあんまりしなくなったしうちの携帯が解約されてから会ってへんし…でもそれはうちの受験が終わるまでの辛抱やと思ってた。ユウ君もそれを理解して気遣ってあんまり連絡したりしなくなったんやって思ってた。ショックで声が出なくて。それでもなおユウ君は『今すぐ出ていけ。もう来んなや。またお前の親に捜索願い出されたらたまったもんちゃうで。こっちの迷惑も考えろや』と吐き捨てた。

    2006-11-19 14:10:00
  • 36:

    ナナコ

    玄関に立ちはだかったままうちは下向いてた。急に涙が出てきて、そのまましゃがみこんでむせび泣いてたら、横にいた女に『どいて。中に入られへんから。』って蹴られた。ユウ君は笑いながら『お前気違いやろ。近所迷惑。はよ出ていけや病気のくせに。』って言ってうちの靴を放り投げてドアを閉めようとした。女が『こいつ病気なん?病気やのにこんなとこまで押しかけてくるん?ストーカーやん。あっこいつ合い鍵持ってんやろ。返してもらってや』と言ってうちのカバンの中をかきだした。鍵はうちのコートのポケットん中やった。ユウ君に『はよ出せや。もしスペアとか作ってたら殺す』って言われたから震えた手でポケットから鍵を取り出して渡した。

    2006-11-19 14:24:00
  • 37:

    ナナコ

    アキコのお母さんが出た。うちは『夜分遅くにすみません』って言ってアキコに代わってもらった。アキコのお母さんは何かあったのか心配そうに大丈夫?とだけ聞いて快くアキコに代わってくれた。アキコが出た。『何?なんかあったん?』と言われ、うちは泣きながら今までのことを途切れ途切れに全部話した。アキコは黙って最後まで聞いてくれた。でも思いもよらんかった言葉が帰ってきてん。アキコ⇒『なにそれ。それ、あんたが悪いって。うちが散々忠告したやん。学校も停学になったりさ。散々痛い目見てきたのに気付かんかったあんたの責任やん。今さら被害者ぶるなって。』確かにうちとユウ君が付き合うことになった時、アキコはうちに『ユウ君は女にだらしないとこあるし自分さえよければ他人はどうでもいいって思ってるとこあるから気をつけや』って何回も言ってた。それをうちは無視してた。確かにアキコの言う通りユウ君はうちが家に帰らなくても学校停学になっても何も言わなかった。でも好かれてる自信があったから何も思わんかった。うちはアキコから聞いた言葉がショックでまた泣いた。『アキコ…そんなこと言わんといて。アキコの忠告無視してたこと謝るしケンカのことも謝るから。ごめん。本当ごめん。だからうちのこと見捨てんといて。お願い。』と泣きながら謝った。アキコは『今さらなんなん?ユウ君とうまくいってる時はうちのことなんかほったかしのくせにフラれたらフラれたらで許してって。むしがよすぎるで。うちはもうサオリのこと友達ともなんとも思ってへんから。うち今勉強中やしもう電話してこんといて。』と言って電話が切れた。

    2006-11-19 15:42:00
  • 38:

    アキコ

    うちは電話ボックスの中でむせび泣いた。どれぐらい泣いたかわかんない。とにかく泣いてた。そのうち涙が涸れてきて声も出なくなった。うちの目の前を車が通った。車から男が出てきて遊びに行こうって誘われた。うちは1人になりたくない、うちなんかどうなったっていいって思ってその男についてった。カラオケに行ってそのままヤラられた。カラオケから出て車に乗り込んでまたヤラれた。そのまま家の近くのサンクスまで送ってもらって連絡先も聞かずにわかれた。

    2006-11-19 15:52:00
  • 39:

    ナナコ

    ↑の主の名前の欄「ナナコ」がさーりちゃんの親友の名前の「アキコ」になってます?間違えました?気にしないでください?携帯で打ってるもので誤字脱字が多いかもしれません?気付いたらあとでこうやって訂正します?ちんぷんかんぷん文でごめんなさい??

    2006-11-19 15:57:00
  • 40:

    ナナコ

    どうなったったって構わんって思ったから本当に何も感じなかった。泣くことも怒ることもできなかった。家に着いたら朝やった。両親にすごく怒られたけど…何を言われたか覚えてない。そのまましばらく家から出させてもらえなかった。それでよかったんかも…外に出る気もおきなかったしなにもしたくなかったから。

    2006-11-19 23:26:00
  • 41:

    ナナコ

    取りあえず入試は受けた。入試も散々やった。合格通知が来てもすべってるのは確実やった。とにかく毎日が生き地獄やった。何も感じない冷静な自分と毎日が苦しくて耐えられない必死な自分がいた。どっちが自分でどっちが本心なんかわからんくなってた。気付いたら手首から血が流れてた。切った時のことを全然覚えてない。次第に血で服が赤くなった。このまま死んじゃうのかな…でも死んじゃってもいいや。どうせ生きてたっていいことなんてないし。大切な人はもうおらん。夢もない。大学受験もボロボロ。そのまま流れる血を眺めてた。

    2006-11-19 23:55:00
  • 42:

    ナナコ

    玄関の開く音がして一瞬我に返った。お母さんが帰ってきたみたいやった。お母さんはうちの部屋のドアを叩いて『ちゃんと勉強してるん?』と尋ねてきたけどうちは返事をせんかった。勢いよくドアが開いた途端お母さんの顔から血の気がひいていくんがわかった。お母さんはすぐにうちの手からカミソリを取り上げてタオルを手首に覆い被せた。血が止まっていった。傷が浅かったみたいやった。それからお母さんに連れられて病院に行った。

    2006-11-20 01:33:00
  • 43:

    ナナコ

    それから通院が必要になった。カウンセリングとかも受けたけど効果なんかなかった。赤の他人に話すことなんてなんにもなかったし誰とも口をききたくなかった。大量の薬を飲まされたりしたけどなんで自分がこんなめにあってるんかわからんかった。両親は急に優しくなったけど両親とも口きくことは殆どなかったし、仲のよかったお姉ちゃんとも話さなくなった。誰もうちに触れないで、うちの中に踏み込んでこんといて、そんな気持ちで毎日が苦痛やった。そのたびに手首を切った。切った時の記憶はないけど流れる血を見たらなんだか気持ちが落ち着いてん。でもそのたびに両親もお姉ちゃんも泣いてた。うちはそれを見て気分がいいわけではなかったけどなんかやめることができへんかってん。

    2006-11-20 01:42:00
  • 44:

    ナナコ

    2ヶ所、3ヶ所、4ヶ所…どんどん増えていく手首の傷を見て冷静な時は後悔したけどまたすぐに切りたくなった。学校は入試シーズンで休む子もたくさんいた。前よりも学校には殆ど行かなくなってった。行っても速攻早退。担任も心配して家によく電話かけてきたけどでーへんかった。願書を出した学校もいくつかあったけど、不受験のまま終わった。前に受けた入試結果も案の定全部不合格。なんやかんやで2月になって卒業を迎えてん。

    2006-11-20 01:52:00
  • 45:

    ナナコ

    とうとうこの嫌な生活の一部が解消される…卒業がある意味楽しみやった。アキコとももう顔を合わせずにすむ。少しだけ気持ちが軽くなってん。手首を切る回数も一時に比べたら減ってったし。ただ毎日思い出すのがユウ君との楽しかった思い出とあの日受けた屈辱。人はいつか裏切る…人はそうゆうもんなんやって自分に言い聞かせとった。永遠の友情…永遠の愛なんかこの世に一つもないって。

    2006-11-20 01:59:00
  • 46:

    ナナコ

    元々うちは『社会不安障害』で通院してた時期もあってん。でもユウ君と付き合ってからどんどんよくなってって。完全にうちはこの病気を克服出来たんやって思っててん。でもそれは(心の)傷口を応急手当てしたみたいなもんやった。時が来ればまた(心の)傷口は一層広がる。誰もこの傷口をふさいでくれる人はおらんかった。だから余計に切り続けてたんかも、今思うと。誰かに助けてほしくて、誰かにこの傷口をふさいでほしくて。でももう一人の自分が他人を拒否しててん。なんかまるで一つの体に複数の人格がおるみたいやったは、あん時。」

    2006-11-20 02:45:00
  • 47:

    ナナコ

    ここで一端さーりちゃんの過去の話は終わった。さーりちゃんは私の目を見ずに淡々と話していった。時折見せる悲しい表情と涙がその当時の悲しい光景とすさまじい思いをまじまじと感じさせるものがあった。私も悲しかった。悲しくていつの間にか涙が頬を伝っていた。人の話を聞いてこんなにも感情移入して泣いたのは初めてだった。さーりちゃんは涙を隠している私を見て少し微笑んだ。「ありがとう。」さーりちゃんはそう言うとハンカチを差し出してくれた。

    2006-11-20 02:54:00
  • 48:

    ナナコ

    私は「うちが泣いてごめん。ホンマはさーりちゃんのほうが泣きたいぐらいやんな。ごめんな。ホンマは思い出したくないはずの過去やのにうちなんかに話してくれてありがとう。」と言って涙を拭いた。さーりちゃんは「思い出したくない過去なんは確かやけど、今立ち直ったからこそこうやってナナちゃんに話すことができたんやで。それにナナちゃんは興味本位で聞いたりする子じゃないって思ったから。どっちみちいつかはナナちゃんに話そうと思ってたことやねん。」と言ってくれた。私は嬉しいような悲しいような複雑な気持ちになったがさーりちゃんの私にたいする確かな友情を感じ取った気がした。

    2006-11-20 10:48:00
  • 49:

    ナナコ

    さーりちゃんは疲れたのかそのままぐっすり眠ってしまった。私もすぐに横になっていつのまにか眠ってしまっていた。朝、さーりちゃんのほうが先に目覚めた。さーりちゃんは私を起こしたら悪いと思ったのか私の携帯に「バイトもあるし先に帰るね。昨日はありがとう。また予備校でね」とだけメールし、帰っていったようだった。私は昨日のことを思い返しながら「さーりちゃんの心の支えになろう」と誓った。

    2006-11-20 13:37:00
  • 50:

    ナナコ

    11月に入った。毎日がめまぐるしかった。学校へ行って予備校へ行って帰ってからも勉強。毎日勉強漬けの毎日だった。マサヤたちとの寄り道も最近ではほとんどなくなった。とにかく毎日が同じことの繰り返しでヘトヘトだった。しかし公募推薦も控えていたのでなお一層頑張った。みんなもそうだった。これが受験生の宿命と言い聞かせ、みんなで励まし合いながら頑張った。しかしある日を境に突然さーりちゃんが予備校に来なくなってしまった。この大事な時期に…。

    2006-11-20 14:23:00
  • 51:

    ナナコ

    私は11月に入ってから自分の試験のことで頭がいっぱいだったのでさーりちゃんもきっと試験で予備校に来ていないんだろうと勝手に解釈していた。しかしたまにメールや電話をいれても返事がなかった。それでも勉強に集中してるんだな、といい方に考えていたのであまり気にしなかった。でもここで気付いておくべきだったのだと今だに後悔している。そんなある日、ヤスノリからめずらしく着信があった。私は授業中だったので出れなかった。しかし何度も何度も間を空けずにかかってくるので急用なのだと思い、トイレに行くふりをして席を立ち、教室を出てかけ直した。

    2006-11-21 10:46:00
  • 52:

    ナナコ

    すぐにヤスノリが出た。私は「どうしたん急に?何回もかかってきてたから気になって」と言った。ヤスノリは息を切らしてるような感じだった。ヤスノリは呼吸を調えながら咳ばらいを何度もして威勢よく話し始めた。「俺、あかん。最悪や。どうしよう。ミホにばれた。俺がさーりちゃんのこと好きなん。」 私は驚いて「ええ!?なんで!?なんでばれたん!?」と聞いた。ヤスノリは慌てふためいた口調で「わからん。わからんねん。ミホがかなりキレて俺に電話かけてきて。でも結構前から気付いてたみたいな口調やってん。だからなんで今になって言ってきたんか怖くなってさ。とりあえず今からミホに会ってくる。」と言って一端電話を切った。私は本当に怖くなった。もしかしてさーりちゃんが最近学校に来ないのはそのせいじゃ…と一抹の不安が頭の中をよぎった。私はさーりちゃんに電話をかけた。何度もかけたがやっぱり出ない…。

    2006-11-21 11:54:00
  • 53:

    ナナコ

    不安でたまらなかったがここで私が慌てたところで今の状況が変わるわけでもない。深く深呼吸をしてとりあえず冷静になろうと試みた。私の考え過ぎかもしれし、ヤスノリがまた連絡してくるはずだからとりあえずヤスノリからの連絡を待つことにした。私は教室に戻りとりあえず授業を受けた。授業が終わったあとまだ他の授業もあったがカバンを持って外へ出た。

    2006-11-21 12:00:00
  • 54:

    ナナコ

    駅近くの喫茶店でお茶を飲んだ。ヤスノリからの連絡もさーりちゃんからの連絡もなかった。その時不意に携帯が鳴った。メールの着信音だった。マサヤからだった。内容は「今日予備校来てる?ヤスノリから電話来たよな?」だった。私は「来てるよ。でも今駅前の喫茶店におる。ヤスノリから電話あったよ。連絡待ってるけどなかなか連絡こない。マサヤも話聞いてんやんな?」と返信した。そしたらすぐにマサヤから着信があった。マサヤはすぐそっちに行くと言って電話を切った。マサヤが来た。マサヤは難しい顔をしていた。マサヤとまともに会うのは約10日ぶりだった。

    2006-11-21 15:04:00
  • 55:

    名無しさん

    読んでるよ!がんばれ!

    2006-11-22 00:22:00
  • 56:

    ナナコ

    まずお決まりの久しぶり元気にしてた?の挨拶から始まり話はすぐヤスノリのことに突入した。マサヤは事情を知った風だった。なぜか私は直感的にそう思った。そしてマサヤは長々と話し始めた。「さっきヤスノリから電話あってな、ミホちゃんがヤスノリの気持ち知ってキレたっての。ナナちゃんも同じ話聞いたと思うけど。実はそれ、俺のせいかもしれへんねん。」私は驚いた。2人で絶対ミホちゃんの耳には入らないようにしよう、と約束したのに…なんで?と疑問に思った。マサヤは続けて話し始めた。「俺、ミホちゃんとはヤスノリのつながりで知り合いやん?で、ミホちゃんの友達にマキちゃんて子がおってな。その子に俺、1回告られたことあんねんけど、ふってんやん。でもマキちゃんは俺のことあきらめれんかったみたいで色々嗅ぎ回ってたみたいやねん。その辺はよく知らんねんけど。ほんで俺とショウタの会話をたまたまどっかで聞いたみたいやねん。それも定かちゃうねんけど。でもマキちゃんから『やっくん(ヤスノリ)って同じ予備校の子が好きやねんなあ?』って聞かれてさ。俺はもちろん否定したけどかえって怪しまれたっぽいわ。そっから余計に探りいれたみたいやねん。どっから情報得たんか知らんけど気付いたらミホちゃんの耳に入ってた。」

    2006-11-22 00:26:00
  • 57:

    ナナコ

    >>66さんありがとうございます??頑張って完結させますね?暇見つけて更新していきます?

    2006-11-22 00:56:00
  • 58:

    ナナコ

    私は「それホンマ?でもそれ、マサヤの考え過ぎちゃうん?」 と言うとマサヤは「いや、考え過ぎちゃうで。だってショウタが俺に『マキに俺らの会話聞いたから全部ばれてるよって言われた』って連絡来たし。マキちゃんがミホちゃんに絶対ばらしてるはずやねん。元はといえば俺とショウタが油断して予備校でヤスノリの話してたんが悪いねん。俺どないしたらいいんやろ。最悪や。」と言って頭を抱えた。私は困惑したが「ばれてしまったもんはもう仕方ないからこれからのことを考えよう。とりあえず今ヤスノリがミホちゃんに会ってるみたいやからヤスノリからの連絡待とうや。」と言ってパニック状態のマサヤをなだめた。

    2006-11-22 01:51:00
  • 59:

    ナナコ

    マサヤは深刻そうな顔をして首を縦にふった。それからしばらくの時間がたったが一向にヤスノリからの連絡はない。マサヤはますます深刻そうな顔で煙草をふかしていたが、私のことを気遣って「まだ○○大の入試残ってるんやろ?今日はもう帰ったほうがいいんちゃん?そろそろ帰ろっか。ごめんな、つき合わせて」と言った。私はそんなこと気にしなくてもいいのに、と言ったがマサヤは納得しなかった。逆に私が勉強そっちのけでこのまま帰らずにいたとして、もし入試に響くようなことがあったらマサヤは気にしてもっと思い詰めてしまうんじゃないか…と思ったのでマサヤの言うことに従って今日はもう帰ることにした。ヤスノリから連絡があったらすぐに連絡すると約束し、そのままマサヤと別れた。

    2006-11-22 02:05:00
  • 60:

    ナナコ

    その日1日ヤスノリからの連絡はなかった。そして次の日の朝、ようやくヤスノリから連絡があった。メールで「予備校行く前に会う時間ない?話したいことがある」と言われた。私はすぐにわかったと返事をしてマサヤにメールで「ヤスノリからさっき連絡がきて予備校に行く前に会うことになった。」と連絡した。マサヤにはヤスノリからの連絡は一応あったが会う約束はしなかったらしかったので話をするのは私とヤスノリだけらしい。緊張と心配で目眩がしそうだった。そして私は11時に待ち合わせの予備校近くのコンビニへ向かった。

    2006-11-22 02:14:00
  • 61:

    ナナコ

    11時少し前に待ち合わせのコンビニに着いたがヤスノリはもうすでに来ていた。立ち話もなんなので落ち着いて話の出来そうなところに行くことにした。昨日マサヤといた喫茶店に入ることにした。注文するやいなやヤスノリは話始めた。「昨日ミホに会ったで、ちゃんと。ミホはかなりキレてたけどな。ちゃんときっぱり別れてへんのにシカトとかひどいって言われたわ。やっぱりミホはさーりちゃんのこと知ってたみたいやったわ。なんでもミホの友達のマキちゃんて子がマサ(マサヤのこと)たちの会話たまたま聞いてもうたって。まっしゃーないよな。ミホのことシカトしてた俺も悪かったと思うし。ちゃんとミホが納得いくまで話し合うべきやったんやな。だから昨日ミホの納得いくまで話し合ったつもりやってんけど、話の途中でミホはもういいって言って帰ってったわ。ミホには悪いことしたけどミホも諦めついたかんじの様子やったし。さーりちゃんにあたったりとかせんといてな、って言ったらまたキレられたけど最終的にはわかったって言ってくれたわ。だからさーりちゃんにも嫌がらせとか多分せーへんと思う。」と言って安心した顔を見せた。私も安心したがひっかかることがあった。さーりちゃんと連絡がつかないことだ。私はヤスノリにその話をした。ヤスノリはさーりちゃんが予備校に来ていないのは知っていたらしかったが全然連絡がとれないのは知らなかったらしい。ミホちゃんの嫌がらせのせいじゃ…と思った。今後嫌がらせがなくなったとしても今まで嫌がらせにあってたのだとしたら…さーりちゃんはすごく傷ついたに違いない。ヤスノリも私も深刻な顔になった。「今からさーりちゃんに会いに行こう」2人一致の意見だった。

    2006-11-22 14:57:00
  • 62:

    名無し

    書いて下さい

    2006-11-22 21:06:00
  • 63:

    ナナコ

    私は1度だけ一人暮しのさーりちゃんのマンションまで行ったことがあった。私のイトコの家とさーりちゃんのマンションは同じ町内らしくイトコの家に遊びに行った時スーパーでたまたまばったりさーりちゃんに会ったことがあった。その時さーりちゃんが夕飯に誘ってくれた。今さーりちゃんは両親と離れて暮らしているので、余計心配だ。連絡がつかないとゆうことは本当になにかあったのかもしれない。ヤスノリと私は急いでさーりちゃんの住むマンションまで向かった。向かう途中ヤスノリは「ホンマお騒がせしてごめんな。さーりちゃんになんかあったらどーしよう。」と心配そうに何度も謝った。さーりちゃんのマンションは幸いにもオートロックじゃなかった。マンションに着いてさーりちゃんの住む205号室の部屋の前で何度も呼び鈴を鳴らした。しかし返事はない。呼び鈴を鳴らしながらドアもノックした。「さーりちゃん!さーりちゃん!おるんやったら返事して!」しかし応答はない。出掛けてるのかもしれない、とヤスノリは言ったが私は直感的に中にさーりちゃんがいる気がしてならなかった。

    2006-11-23 01:06:00
  • 64:

    ナナコ

    さーりちゃんの携帯に電話をした。かかった。電源を切っているわけではなかったようだ。耳を澄まして聞いてみると確かにドアの向こうで携帯の呼び出し音が鳴っている。やはり出掛けているわけではないようだ。もう一度呼び鈴を鳴らし「さーりちゃん!おるんやろ?返事して!みんなさーりちゃんになんかあったんか心配やねん!お願いやから返事して!うちらさーりちゃんの安否確認するまで帰らんよ!会いたくないんやったら帰るから返事だけでもして!」と半ば興奮気味でドアを叩いた。するとガチャッと鍵をあける音がしてドアが開いた。青ざめた顔をしたさーりちゃんが立っていた。さーりちゃんは「ごめん。来てくれてありがと。こんな姿みんなに見られたくなくて」と言ってうつむいた。さーりちゃんはやつれていた。元々華奢なのにさらにガリガリになっていた。顔もこけて目が充血しギョロギョロしている。今にも倒れそうだ。私は「急にごめん。予備校にもきてへんし連絡もとれへんしで心配できてん。言いたくなかったら言わんでいいけどなんかあったん?」 と尋ねた。するとさーりちゃんは「2人共悪いけど帰って」と言ってドアを閉めようとした。ヤスノリはドアを足にひっかけ「さーりちゃんなんかあったんやろ?俺ら心配やねん!帰れ言われて、はいそうですかってノコノコ帰ることなんかできへん!」と言った。私も続けて「そうやで!心配やねん!なんかあったんやったら話聞くし力になるから!」と言った。さーりちゃんは血走った目で「あんたらに言ったところでどうにもならんし!心配だとか力になるだとか他人やからそんなきれいごとが言えるねん!友達って言うたって所詮他人やん!うちのなにがわかるん!?いいから帰って!」と大声で叫んだ。そしてバタンッと勢いよくドアを閉めた。私とヤスノリはなすすべもなく呆然と立ち尽くしていた。「所詮他人やん」私の中でこの言葉がいつまでも虚しくこだました。

    2006-11-23 02:57:00
  • 65:

    ナナコ

    私たちは諦めて帰るしかなかった。帰る途中2人共無言だった。ヤスノリが時々口を開いたが何を言っていたか覚えていない。2人共同じ方向の電車なのでヤスノリの乗り換えの駅でそのまま別れた。私はなんだか生きた心地がしなかった。さーりちゃんに言われた言葉の一つ一つが私の胸に突き刺さる。何も出来ない自分が情けなかったし、さーりちゃんの痛みをわかってやることが出来ない自分が虚しかった。あの時、さーりちゃんの過去を聞いて「さーりちゃんの心の支えになろう」と誓ったはずなのに…。今の今までさーりちゃんの事態に気付いてやることが出来なかった。悔やんでも悔やんでも悔やみきれない。悔しくて、こんなちっぽけな自分が嫌で涙が出てきた。「所詮他人」本当にその通りだ。私は所詮他人で、自分のことで手一杯で、大事な人さえ守ることの出来ない愚かな人間だ。

    2006-11-23 03:23:00
  • 66:

    ナナコ

    「もう私には何もできることはないんだろうか…。あんなやつれたさーりちゃんを見て助けになることもできないなんて…。このまま指を加えて見てることしかできないんだろうか…。」そんな思いを抱えたまま入試を迎えた。まるで手応えのない試験だった。私は少し自暴自棄だった。マサヤやヤスノリもみんなだいたい同じ週に入試があった。私はみんなの入試が無事終わったらさーりちゃんのことをマサヤに相談しようと思った。マサヤはいつも優しかったし、頭の回転が早く、いつも物事を偏見なく見極め、改善策を導いてくれる、私にはないものをたくさん持ってる。そんな存在だった。だから私は勉強のことにしろ、学校のことにしろ、相談するときはいつもマサヤだった。「マサヤならいい解決策を一緒に考えてくれるかも…。」そう思い、試験が終わってすぐマサヤに相談がある、とメールをいれた。

    2006-11-23 13:18:00
  • 67:

    ナナコ

    マサヤはすぐに返事をくれた。会って話そうか?と聞かれたがマサヤも連日試験で疲れているだろうから電話でいいと返事した。すぐにマサヤは電話をくれた。私はこの間のことを一部始終マサヤに全て話した。マサヤは真剣に最後まで聞いてくれた。私は話の最後にどうしたらいいと思う?と尋ねた。マサヤは間をおいて話し始めた。「ナナちゃんがそれだけさーりちゃんのこと大事に思ってるんやったらもう自分でもどうすべきか答えは見つかってるんちゃうん?」と言って私に問いただしてきた。私は「自分でもわからんから相談してんのに!」と言った。するとマサヤは「そうかあ?今のナナちゃんの話聞いてたらそう思ったんやけどなあ。さーりちゃんが好きなんやろ?大事なんやろ?友達なんやろ?ならまた家に行けばいいやん!拒否られるん怖がったらあかん!さーりちゃんのこと助けてあげたいんやろ?ナナちゃんがここでくよくよしてたらあかん!ナナちゃんの思いをさーりちゃんにぶつけといでや。駄目元でもいいからさ。精一杯気持ちぶつけたら絶対ナナちゃんの思いが伝わると俺は思うけどな!」と言った。私はマサヤに勝を入れられたような気がした。さっきまでくよくよ悩んでいたのが嘘みたいに気持ちが軽くなった。「そうだ私はさーりちゃんの心の支えになるって決めたんや!一度の失敗をいつまでもウジウジ後悔ばっかりしてたらあかん!そんなんやったらいつまでたってもさーりちゃんを助けてあげることなんかできへん!」私は心の中でそう思った。マサヤに「ありがとう!うちもう一回さーりちゃん家に行ってみるわ!マサヤに相談してよかったわ。試験で疲れてるのにごめんな。ほんまありがとう」と御礼を言った。マサヤは「そっかよかった。気にせんでいいよ。俺でよかったらいつでも相談乗るし力になれることあったら協力するから。あんま考えすぎんなよ。さーりちゃんの件、いい方向に向かうといいな。俺もさーりちゃんのことは心配やしな。」と言ってくれた。

    2006-11-23 23:42:00
  • 68:

    ナナコ

    マサヤは優しい。いつもこうやって駄目な私のことを心配して励ましてくれる。何気ないこの優しさが私の心の支えだった。私はマサヤと電話を切った後、早速さーりちゃんに電話した。やはりさーりちゃんは出てくれなかったが、私はめげずに早速明日、さーりちゃんのマンションまで行く決意をした。また追い返されるかも…と不安になったがマサヤの言葉を思い出して勇気をふりしぼって自分の気持ちをぶつけよう、と思った。

    2006-11-24 00:45:00
  • 69:

    ナナコ

    すいません、誤字脱字相変わらずたくさんありますが訂正する暇がなくてそのままにしてしまい本当に申し訳ないですm(__)m

    2006-11-24 00:48:00
  • 70:

    ナナコ

    次の日。朝からとても寒かった。おまけに外は風がビュンビュン音を立てている。もう真冬、といったかんじだ。私は雪だるまのように厚着をしてさーりちゃんのマンションに向かった。緊張で胸が一杯だったが昨日のことを思い返し、自分に頑張れと言い聞かせた。205号室の前まで着いて呼び鈴を鳴らした。応答はない。もう一度呼び鈴を鳴らしながらドアを叩き、「さーりちゃん!やっぱうち、さーりちゃんのことほっとかれへんわ!このままなんもできへんなんて嫌やねん!だからお願い!返事して!」と叫んだ。それでも応答がないので私はなおも大きな声で「開けてさーりちゃん!」とドアを叩いた。何度も何度も。すると隣の204号室のドアが開いた。

    2006-11-24 01:00:00
  • 71:

    ナナコ

    「あんたさっきからうるさいで!」若い女の人が出て来て怒られた。私は頭を下げて「すみません。」と言って謝った。するとその女の人は「205号室の○○さんやったら朝ゴミ出しん時に会ったで。だからいてはるのは確実やけど今出掛けてはるんちゃう?さっきあんたが来る前ドアがバタンと閉まる音したしね。」 と親切に教えてくれた。私は深々と頭を下げ「ありがとうございます」と御礼を言った。女の人は「あんた○○さん(さーりちゃんの名字)の友達?○○さん最近ちょっとおかしいみたいやで。ガリガリに痩せてるし、夜中よく怒鳴り声聞こえてくるし壁叩く音もするしで。うちのマンションは壁が薄いから物音丸聞こえなんよ。前は会ったら必ず挨拶してくれはったのに最近は目も合わさんし。あんたなんか知ってはる?まあ人には色々事情ってもんがあるんやろうけど。○○さんに会ったら物音だけは控えてくれってそれとなく言っといてくれへん?」と言った。私は「わかりました。言っておきます。わざわざ教えていただいてありがとうございます。」と言った。女の人は軽く会釈をして部屋の中へ入っていった。

    2006-11-24 02:07:00
  • 72:

    名無しさん

    主さん書いて

    2006-11-24 06:55:00
  • 73:

    ナナコ

    私はさーりちゃんが帰ってくるまで部屋の前で待ってみることにした。30分…1時間…さーりちゃんはなかなか帰って来る気配がない。少しお腹が空いてきた。時計を見たら昼の12時過ぎだった。私はどこか腹ごしらえができそうな店を探すことにした。駅に向かって歩いて行くと商店街を通る。商店街をぶらぶら歩いた。特にこれと言った店もなかったがタコ焼き屋の前を通るととてもいい匂いがしてきたのでそこで腹ごしらえをすることに決めた。そのタコ焼き屋は店内でも食べれるようになっていたので注文をして中で腰かけた。外は天気はいいがとても寒かったので一瞬気が緩んで眠たくなった。できたてのタコ焼きが出て来た。タコ焼きを頬張りながら何気に外を眺めているとさーりちゃんによく似た女の人が店の前を通った。私は一瞬自分の目を疑った。まだ食べかけのタコ焼きを残してすぐに会計を済まし、外へ飛び出した。

    2006-11-25 00:23:00
  • 74:

    ナナコ

    私はさーりちゃんらしき女の人の歩いて行った方向へ走って追い掛けた。黄味がかったストレートヘアの髪。華奢で小さい体。間違いない。やはりその女の人はさーりちゃんだった。私は走って「さーりちゃん!」と言って肩を叩いた。さーりちゃんは振り向くとギョッとした顔をして「えっなんで…」と言った。私は「やっぱりほっとかれへんねん。このままやったら嫌やねん。偽善かもしれへん。所詮他人かもしれへん。でもさーりちゃんの助けになりたいねん。」と言って必死で自分の熱意をぶつけた。さーりちゃんは困惑しきった表情で「えっあっ…えっと、この間はごめん。あんなこと言ったのにまた来てくれたとか嬉しいけど…うち、今最低な奴やからなんかまた嫌なこと言ってしまいそうで怖いねん。」と言った。私は息を切らしながら必死で「さーりちゃんが最低な奴でもいいよ。それでもうち、さーりちゃんの友達でおりたいねん。みんなもそう思ってるはずやで。お節介かもしれへんけど、このままやったら嫌やったから来てん。」と言った。

    2006-11-26 03:07:00
  • 75:

    ナナコ

    さーりちゃんはうつむき加減で「ありがとう。こんな奴でも友達でいいん?」と尋ねてきた。私は「もちろんやん。さーりちゃんはうちらの大事な友達やから」と言った。さーりちゃんは少し照れた様子で「寒いし、うち来る?」と言ってくれた。私はうん、とうなずき、さーりちゃんについて行った。久しぶりに二人横並びで歩いた。さーりちゃんはまだ少し気まずいのか無言のままだった。私も気をつかって無理に話しかけようとはしなかった。マンションに着くと同時にさーりちゃんは「部屋、かなりぐちゃぐちゃやけど…。ほんまはこんなん恥ずかしくて見せれへん。びっくりするかもやけど…いい?」と聞いてきた。私は何も考えず「えっ?部屋が汚いぐらいで別に驚かんよー。」と答えた。さーりちゃんは少し深刻そうな顔つきで部屋の鍵を開けた。

    2006-11-26 03:24:00
  • 76:

    ナナコ

    部屋のドアが開いた瞬間私は絶句した。部屋の中は散らかっているどころじゃなかった。荷物とゆう荷物が全て散乱し、テレビや本棚も倒れていた。壁にはたくさんの染みがあり、何かをぶつけたらしき跡がいくつかあった。さーりちゃんは「やっぱびっくりした?ごめんなこんな部屋で。座るとこ、ベットしかないけど。」と言って散乱した物を通り道を作るように拾い始めた。私はどんな顔をしていいかわからなかった。「なんでこんなことに?」と聞こうとしたが言いかけて、自分に待ったをかけた。変に追求してもさーりちゃんも嫌だろうし、後々気にしてしまうんじゃないかと思ったからだ。私は黙ったまま拾うのを手伝った。

    2006-11-26 03:38:00
  • 77:

    ナナコ

    そして二人共ベットに腰かけた。さーりちゃんはキッチンの方へ行き冷蔵庫のドアを開け、「冷たいのは烏龍茶しかないや。暖かいのは紅茶ぐらいしかないけどどっちがいい?」と聞いて来た。私は紅茶がいいと答えた。さーりちゃんはお湯を沸かし始めた。待っている間なんとなく気まずい。私は何を話せばいいのかわからず指をモジモジさせていた。さーりちゃんは紅茶の入ったカップを2つ持って「お待たせ。はいどーぞ。ナナちゃんは確か砂糖ミルクどっちもいらんかったよな?」と言って私に紅茶の入ったカップを手渡した。二人共無言のまま紅茶をすすった。私は何か話さなきゃと思い、「外寒かったな。風邪とか引いたりしてへん?」と聞いた。さーりちゃんは大丈夫と言ってまた紅茶をすすった。そして「はい。灰皿」と言って灰皿を手渡してくれた。私は緊張したり苛々すると煙草を無性に欲する。さーりちゃんは私が緊張してるとゆうのをお見通しだったようだ。

    2006-11-26 07:47:00
  • 78:

    ナナコ

    あたしは「ありがとう」と言って灰皿を受け取り、煙草を吸った。あまりおいしくかんじなかった。さーりちゃんは黙ったまま紅茶をすすっていた。私は天井を見上げたまま「あんな、さーりちゃん最近予備校来てへんみたいやけどどないしたん?」 と思い切って聞いてみた。さーりちゃんは言いにくそうな顔で眉をしかめている。二人の間に微妙な空気が流れた。さーりちゃんは消え入りそうな声でそっとつぶやいた。さーりちゃん⇒「だって辛いから。」私は何がどう辛いのか、と聞き返した。すると「毎日が。生きてるのが苦痛やから。もう人間そのものに嫌気がさしたかんじ。いくら他人でも人と人とのつながりがある限り、何か問題が生じてくる。そんな毎日がうちはしんどい。」と言いながら下を向いた。私はさーりちゃんの言わんとすることがよく理解出来なかった。だから単刀直入に「そうなった原因はなんなん?」と聞いてみた。さーりちゃんは「ナナちゃんはうちの話聞いて後悔せーへん?聞かんかったらよかったとか思わん?」と問い掛けてきた。私は一瞬戸惑ったが、息を飲んで「さーりちゃんがうちに話して後悔しないならいい。」とだけ言ってさーりちゃんの目を見た。さーりちゃんは冷ややかな顔付きで「ナナちゃんみたいになりたい。」と言った。私は意味がわからなかったのでキョトンと首をかしげると、さーりちゃんは「うちはナナちゃんみたいに懐の広い人間になりたいわ。」と言って少し間を空けて「うち、キャバクラで働き始めてん。」と付け加えた。

    2006-11-29 02:18:00
  • 79:

    ナナコ

    私はビックリして自分の足元に煙草の灰を落としてしまった。「え!?なんで!?いつから!?」と声をあらげて聞いた。さーりちゃんは天井を見つめながら「1ヶ月ぐらい前かな。多分。お金がほしかったしな。」と言った。私は「なんでお金がいるん?今大事な時期やのに夜働いて大丈夫なん?ただでさえさーりちゃん人と関わるんがしんどいみたいやのに…」と問いただした。さーりちゃんは「親とちょっともめてさ。いいねん、もう。」とだけ言って私の顔を見ようとしなかった。私はそれ以上もう何も聞かず黙った。少しの間沈黙が続いた。すると突然、さーりちゃんは「ごめん、何から話せばいいかわからんし、話すのもしんどいや。」と言った。私は「話したくないならいいし、話すのもしんどいならそれでええよ。うちと一緒におってもしんどいやろし今日はもう帰ったほうがいいかもね。無理におしかけてごめんな。」と言ってカップを流しに持って行こうと立ち上がった。

    2006-11-29 02:35:00
  • 80:

    ナナコ

    さーりちゃんは「いいよ、うちがやる。」と言って半ば無理矢理私の手からカップを取り上げた。私は「ありがとう。」と言って鞄を持って帰る支度をした。さーりちゃんは「今日はごめんね。」とだけ言って黙々と洗い物を続けた。二人の間には微妙な空気が流れていた。私はドアを開け、「また、落ち着いたらでいいから連絡待ってるな。今日はありがと。バイバイ。」と言って部屋を出た。バタンとドアの閉まる男が妙に虚しくこだました。同時に私の心の中も虚しく、やり切れない気持ちで一杯になった。何だかわからないが涙が込み上げてきて目の前がぼやけた。涙がこぼれそうなのをこらえてマンションの階段を降りていった。

    2006-12-02 02:23:00
  • 81:

    ナナコ

    階段を降りると上を見上げてさーりちゃんの住んでる205号室の部屋をぼんやりと眺めた。【本当にこれでよかったのだろうか?】自分の胸に手をあてて自身に問い掛けてみた。【今さーりちゃんを一人にしちゃだめだ】と思う自分と【今はそっとしといたほうがいい】と思う自分がいた。どちらが正しいのかわからない。どちらにせよ、今のさーりちゃんには誰かの救いの手が必要なのだ、と思っていた。何もできずにただ呆然と部屋の方を眺めていた。その時、「ガシャン!ガシャン!ドン!」と物凄い音が聞こえた。私はびっくりして何事かと思った。明らかにさーりちゃんの部屋からだった。2Fなのでこっちまでよく聞こえる。また「ドン!ドン!」と何かをぶつけたような音が聞こえた。私はすぐに2Fまで駆け上がり、さーりちゃんの部屋のインターホンを何度も鳴らした。

    2006-12-02 02:38:00
  • 82:

    ナナコ

    >>92
    「ドアの閉まる男」じゃなくて「ドアの閉まる音」です?変換ミスよくあります??すみません??

    2006-12-02 02:43:00
  • 83:

    ナナコ

    インターホンを何度鳴らしても出ないので「さーりちゃんどないしたん!?」と言いながらドアをノックした。部屋の中は急にシーン…と静かになった。インターホンをもう一度鳴らすと、さーりちゃんは応答した。さーりちゃん⇒「何?忘れ物?」 私⇒「違う。さっきすごい音が何回もさーりちゃんの部屋から聞こえたから何事かと思って。どないしたん?」 さーりちゃん⇒「なんもないから。帰ってや。」 私⇒「でも…。このまんまやったら帰るわけにいかんよ!」 さーりちゃん⇒「帰りたいんやろ?帰りーや!」 私⇒「帰りたくて帰るわけちゃう!」 そんなやりとりで半ば口論になった。するとさーりちゃんはインターホン越しに「ほんまは帰りたいくせに!帰りーや!うちのことなんかほんまはどうでもいいくせに!」と言って啜り泣いた。私は「いいからドアを開けて。」と頼んだ。

    2006-12-02 02:54:00
  • 84:

    ナナコ

    さーりちゃんは興奮した様子で「誰もうちのことなんか心配してへん!ナナちゃんかてしゃーなしで来たくせに!ホンマはうちのことなんかどうでもいいくせに!うちなんか死んじゃえばいいんや!」と言って喚き立てた。私は声をあらげて言った。「いい加減にしい!どうでもよかったらとっくにほったらかしてるわ!死ぬとかゆう言葉を簡単に口にすんな!」私は考えなしに口走ってしまったことに、言った後、【精神的に病んでいるさーりちゃんにたいし少しきつかったかな】と一瞬後悔した。しかしこれがこの時の私の本音だったのだ。
    さーりちゃんは泣きじゃくった。何か言おうとしているのだろうが泣きながらなので何を言っているのか聞き取れなかった。

    2006-12-04 01:31:00
  • 85:

    ナナコ

    私は穏やかな口調で「ドア開けて」とインターホン越しに頼んだ。さーりちゃんは静かにそれに応じた。ドアが開いた。泣き顔で真っ赤に目を腫らしたさーりちゃんが立っている。さーりちゃんはまだ声を出して泣いていた。私は「大丈夫?」と言ってさーりちゃんをそっと抱きしめた。さーりちゃんは私の服をギュッとつかみ、またわんわん泣いた。私はそっとさーりちゃんの頭を撫でて「大丈夫やから」と言った。さーりちゃんはしばらくの間泣き続けたが、しばらくたって「ごめん、ごめんな。」と言って謝った。私は「そんなん気にしたらあかんよ。」と言ってさーりちゃんの肩をポンポンと叩いた。

    2006-12-07 01:17:00
  • 86:

    ナナコ

    「ナナちゃんは優しいな。」と言ってさーりちゃんは指で涙を拭いた。私は「さーりちゃんにだけやし。」と言ってさーりちゃんの涙を拭いてあげた。さーりちゃんはニコッと微笑んで「ありがとう。」と言った。私は「落ち着いた?」と尋ねた。さーりちゃんは「うん。落ち着いたよ。寒いし中入って。」と手招きをした。私はそれに応じ、「お邪魔します。」と言って中に入った。部屋の中はさっきより物が散乱していた。私は目のやり場に困ったが何も聞かずまたベットに腰掛けた。

    2006-12-07 01:25:00
  • 87:

    名無しさん

    (^O^)

    2006-12-07 17:18:00
  • 88:

    名無しさん

    今いっきに読みきりました。

    別に読みにくくもないんでゆっくり頑張って完結させてくださいね?

    2006-12-07 23:53:00
  • 89:

    ?メグ?

    昨日の夜中見つけて読んでました?
    文字の訂正とかも後から書いてくれてるし全然読みにくくないですょ???
    ちゃんと見てるんで頑張ってください?
    応援してます?

    2006-12-08 09:17:00
  • 90:

    ナナコ

    お久しぶりです?しばらく就活で忙しくて更新できませんでした?また更新が遅れることがあるかもしれませんがちょくちょく更新していきますね??こんな素人小説を読んでくれていてとても嬉しいです?応援してくれてありがとうございます??頑張りますね??

    2006-12-11 01:55:00
  • 91:

    ナナコ

    さーりちゃんは「泣いたり泣き止んだり、こんなうっとおしい友達でごめんな。年上やのに恥ずかしい…」と言って私の隣に腰掛けた。私は「年上ったって1歳しかかわらんやん。それに恥ずかしいとか思わんとき。感情を押し殺して生きてたって誰ともわかりあわれへんよ。」と言った。二人共顔を見合わせてにっこり微笑み合った。さーりちゃんは「ナナちゃんはさぁ、なんか変わってるよ。こんなわけわかんないうちのこと、友達って言って家まで来てくれたりさ。うちがナナちゃんやったらとっくに見捨ててるわ。でも…、ホンマありがとう。」と言った。私は「だってさーりちゃんのこと好きやからさ。」と返答した。さーりちゃんは照れながら「うん。うちもナナちゃんのこと大好きや。」と言ってくれた。そして一息ついて話し始めた。

    2006-12-11 02:07:00
  • 92:

    名無しさん

    主さん頑張って

    2006-12-11 02:11:00
  • 93:

    ナナコ

    さーりちゃん⇒「うち、今キャバやってるゆうたやん?やっぱ理由はお金欲しかったからやねんな。親ともめて、勘当されてさ。マンションの家賃とか予備校の受講料とか入試の受験料とか普通のバイトやったら賄いきれんくてさ。最初はそのためやったんやけどキャバやってるうちに何もかもに疲れてさ。自分は何のためにこんなに頑張ってるんやろうって。受かるかどうかもわかんない大学のためにお金稼いで、しんどい思いして仕事と勉強両立させて。それに………」と言ってさーりちゃんは口をつぐんだ。私は「それに何?」と聞いた。さーりちゃんはためらいながらまた静かに話し始めた。「うち…同じ予備校の子に嫌がらせうけてさ。ヤスノリ君の彼女。ミホちゃんって名前やったかな?ナナちゃんも知ってるかも。1ヶ月ぐらい前に予備校の教室で席が前後になって後ろから椅子蹴られて。うちが椅子引いたら今度は消しゴムのカスをうちに向かって投げてきたから、『勉強に集中したいからそうゆうのやめてくれへん?』って言ってん。そしたら『は?何が?あんたの気のせいやろ!黒板は前やろ!前向けよ!バーカ!』って言い返されてん。うちはむかついたけど、講義中やったし口論になったらあかんと思って黙って別の席に座ってん。

    2006-12-11 02:29:00
  • 94:

    ナナコ

    104さんありがとう?頑張りますね?今日はもう遅いので寝ます?また暇な時間見つけて書きますね?

    2006-12-11 02:46:00
  • 95:

    104

    うん。おやすみ?最後までずっと読んでるから。

    2006-12-11 02:57:00
  • 96:

    ナナコ

    おはよう?読んでくれてありがとうね???今から少しだけ更新しまあす??

    2006-12-11 11:17:00
  • 97:

    ナナコ

    腹立ったから『大丈夫じゃないから!あんたらさっきから何なん?暇人やな!受験生やったら勉強しろや!』って言ってやった。それ聞いてミホちゃんは頭にきたんか『はあぁ?浪人に言われたくないから!あんただって勉強してへんから落ちたんやろ!浪人のくせに生意気ゆうな!マジむかつく!』って言って髪を引っ張られてん。ミホちゃんの取り巻きたちが『ミホもっとやったれ〜!』って言いながら手叩いて大笑いしてた。うちは『やめて!やめて!』って何回も叫んだけどやめてくれへんかった。

    2006-12-11 11:23:00
  • 98:

    104

    主さんどうしたん?待ってるから主さんのペースで書いてな?

    2006-12-12 20:07:00
  • 99:

    ナナコ

    111さん読んでくれてありがとう?もっと更新したかったんだけど前の日に飲み過ぎで調子悪くて携帯の画面見てたら気分悪くなっちゃって?読んでくれてるのにゴメンね?今からまたちょっとずつ更新していきまます?

    2006-12-12 21:52:00
  • 100:

    ナナコ

    《続き》そしたらミホちゃんの取り巻きがうちの腕を引っ張って壁に押し付けられてん。そん時頭打って一瞬よろめいてんけど、ミホちゃんと取り巻きたちは拍子抜けた顔してうちを見てて…。うちはハッとして自分の腕を見たら引っ張られた拍子に袖のボタンが取れて腕の傷がまる見えやってん…。ミホちゃんの取り巻きはそれを見て『リスカや…』ってつぶやいた。うちは必死で腕を隠した。そしたらミホちゃんが『こいつマジ頭大丈夫!?リスカとか!病気ちゃん!?』って言いながらうちをバイ菌扱いするみたいな目で騒ぎ立てた。

    2006-12-12 22:02:00
  • 101:

    104

    そなんや。大丈夫?無理しないで書いてな?
    あんまりあたし書き込んだら読んでる人の邪魔なるからもうあんまり書き込まんときます。たまに書くけど(笑)頑張ってね。最後まで見てるから?

    2006-12-12 22:31:00
  • 102:

    ナナコ

    うちは悔しくて涙が出てきた。なんかわかんないけど…なんでうちこんな目にあってるんやろうって…。ミホちゃんは『ウザッ!泣くなって。ウザイからもう行こ〜!』ってそのままどっか行った。うちはそのまましゃがみ込んでしばらくずっと泣いてた。もちろんミホちゃんたちにされたことも悔しかったけど、何より自分自身にも腹が立って。何で切っちゃったんやろ…何で泣いちゃったんやろ…って。しばらくそのことがきっかけで予備校に行くのが嫌になってん。でもここで行かないまま去年みたいに大学滑ったりしたら後悔すると思ったし、あんな奴らのために自分がダメになるのも悔しい気がしたから2〜3日休んだ後またちゃんと行くようにした。

    2006-12-12 23:01:00
  • 103:

    ナナコ

    でも、あの日行くんじゃなかったわ。夕方から予備校行った日に予備校の入口のとこでまたミホちゃんに会ってしまってん。うちが2〜3日予備校行かなかったことなんか知らんミホちゃんはうちになんて言ったと思う?『しぶとっ!ゴキブリみたいなやつやな!』って言ってん…。うちは聞こえへんふりしてシカトしたつもりやったんやけど、体が震えてきて…。ミホちゃんはそれ見て『怒ってんの?また泣くんやろどーせ!』って取り巻きたちとゲラゲラ笑い出した。『ウザイ』とか『死ね』とか言われた。でもとどめがこの言葉やった。『手切って死ね!死に損ない!』うちはこの言葉聞いた瞬間自分ん中で何かがキレた気がしてん。

    2006-12-13 04:49:00
  • 104:

    名無しさん

    あげ

    2006-12-13 18:49:00
  • 105:

    ナナコ

    114さん117さんありがとう?うれしいです??ホンマめっちゃ少しずつしか更新出来なくてゴメンね??みんなが読んで応援してくれてるから頑張るね?長くなるけどお付き合いください?

    2006-12-14 01:35:00
  • 106:

    ナナコ

    もう嫌だ…。もう誰にも会いたくない。関わりたくない。辛い。うちはそのまま走ってその場から逃げ出した。逃げた時、ミホちゃんに『勉強する気ないんやったら二度と来んな〜!浪人は家で勉強しとけ〜!』って叫ばれた。もう頭ん中が真っ白でそのあとのことも覚えてへん。ただ無我夢中で走り続けて。気付いたらカバンをどこかに置いてきてた。幸い携帯は上着のポケットん中に入ってた。カバンん中にはテキスト以外は特に大事なもん入れてへんかったけど財布はカバンん中…。金欠で現金は電車賃程度しか入れてへんかったけどその日は電車できてたからどうしようってなった。

    2006-12-14 01:44:00
  • 107:

    ナナコ

    おそらく予備校の入口に置いてきたんやと思う。でも引き返したらまたミホちゃんに会うかもしれへんし引き返されへんかった。どーするべきか悩んだけどどーしても引き返せんかった。仕方なく歩いて帰ることにしてん。帰る途中またさっきの記憶が蘇って吐き気がした…。今度は涙が流れてきて…。泣きたくない、あんなやつらのために涙なんか流したくないのに涙が勝手に出てくるねん。もう、うちはどーしたらいいのかわかんなくて。自分がなんでこんな状況におかれてるかもわかんなくて。

    2006-12-14 01:50:00
  • 108:

    ナナコ

    ただ自分は可哀相な子…って自分に酔いたかっただけかもしれへん…。でもあの時は世界で1番自分が不幸な気さえしてん。家まで歩いて1時間半。家に着いてもなんか生きた心地がせんかった。でも気付いたら手首から血がしたたってて…。一瞬我にかえったけどなんか流れてる血見てたらすごい落ち着いてん。前に切った時より傷が深くて自分でもびっくりしたん覚えてる。

    2006-12-15 02:57:00
  • 109:

    ナナコ

    それからはもう毎日気付いたら手首切ってた。切ったら落ち着いたから。仕事も少しの間休んだけどお金のためにすぐに復帰した。一度は死のうとか思ったけど…死ぬのめんどくさいってゆうか…。なんか死ぬとか考える時間がしんどかったから何も考えへんよーにしてた。でもなぜか記憶がとんで気付いたらいつも血流してた。あとで痛みが出て来てバファリン飲んでバンドエード貼って終わり。1年ぶりに切って以来傷は浅くなってったけど切る回数はどんどん増えてった。

    2006-12-15 05:10:00
  • 110:

    ナナコ

    そのうち切る箇所がなくなってきて、腕の外側まで切るよーになってもうてん。仕事の時、ドレス着たりするから腕にファンデ塗ってごまかしたり必死やった。そーゆう時『切るんじゃなかった』って後悔するけどまたすぐ切りたくなるねん。しばらく予備校にも行かんかったけどなんか気が楽やったし。いらんこと考えんですんだから。正直ミホちゃんに会いたくなかったんもあるけど、ナナちゃんたちに会っても普通に話せる自信なかったから。公募受けるつもりやったけど全部捨てたし。一般入試がありからいっかあ〜みたいな暢気なこと考えれた自分がすごいなって思った。でもそれは今思うと禁断症状みたいなもんやったんかも…。

    2006-12-15 05:19:00
  • 111:

    名無しさん

    あげ

    2006-12-15 23:05:00
  • 112:

    名無しさん

    あげ

    2006-12-16 19:57:00
  • 113:

    名無しさん

    あげ

    2006-12-17 02:09:00
  • 114:


    2006-12-17 02:15:00
  • 115:

    ナナコ

    久しぶりに更新していきます?まだ読んでくれている方がいたら幸いです?待ってくれていた方は本当にありがとう?本当にお待たせしました?頑張ります?

    2006-12-18 03:14:00
  • 116:

    ナナコ

    《続き》
    ある日、うちは何気なく出勤前に梅田のHEPで買い物しててん。ホンマに久しぶりの買い物であれやこれや買ってるうちに、つけられてることに気付かんかった。実はミホちゃんにつけられててん…。ミホちゃんは多分梅田でたまたまうちを見掛けたんやろな。出勤前でド派手な化粧と髪型のうちを見ておかしい思ったんやろな…。そのまま仕事先までつけられて…。うちはそん時はまだミホちゃんの存在に気付いてへんかったんやけど…。翌日、うちの携帯があって。最初、まったく知らん番号やったから、『お客さんかな?』とか思って出てみたらミホちゃんからやった。

    2006-12-18 03:41:00
  • 117:

    ナナコ

    【なんでミホちゃんがうちの番号を…?】うちは蒼然として声が出なかった。ミホちゃんは『あんた新地の○○○で働いてるやろ?金曜見たで!浪人のくせにエライ余裕ぶっこいてますね〜!何あの髪型?ライオン?似合ってへんからあ!(笑)』ほんで変わるがわるミホちゃんの取り巻きたちに電話を代わってった。取り巻きA⇒『さすがキャバ嬢!えらく大量に買い物されてましたね〜!いいご身分で!』取り巻きB⇒『おっさんに体触られるとかありえなあ〜い!あたしら○○女学院の清純な乙女ですからあ!』ほんで後ろで数人がゲラゲラ笑っとった。黙ってんとすぐにでも電話切ったったらよかったんやけどなんでこんなことになってるんか状況が把握出来なくて頭真っ白やった。胸がドキドキして手が震えてきて電源ボタン押されへんまま床に携帯を落としてもうた。

    2006-12-18 03:55:00
  • 118:

    ナナコ

    足もガクガク震えてきてそのままうちはしゃがみ込んだ。ほんでまた気付いたら手首切ってて。同時に2箇所切ってしまってん。また我にかえって痛みが出て来てから目の前の事実に気付くねん。【なんでまた切るん…。あんな奴らのためになんでうちが…うちが傷つかなあかんの…。】いつもみたいにバファリンを手にとってん。でも…ふと傷を見たら何かわからん衝動にかられてん…。【死にたい…。】通常2錠飲むはずのバファリンをうちは10粒以上出して一気に飲み込んでん。同時に病院で出された睡眠薬も一気に何錠か飲み込んで…。でもハッキリとは覚えてへん…。うちはなんか知らんけどそのままフラフラ倒れた…。それも定かちゃうねんけど…。

    2006-12-18 04:08:00
  • 119:

    ナナコ

    >>129 『うちの携帯があって』じゃなくて『うちの携帯に電話があって』です??

    2006-12-18 09:40:00
  • 120:

    ナナコ

    《続き》目が覚めたら病院んのベットの上やった。
    【え?うちなんでこんなとこにおるん…?】状況が把握出来なくて一瞬パニックやった。起き上がろうとした時、看護婦さんがうちの病室に来た。看護婦さん⇒『大丈夫?あなた、自分の部屋の外で倒れてたんよ。それでお隣りの住人の方が救急車呼んで助けてくれはってんよ。』
    【ああ、そおいえばうち、バファリン大量に飲んで…】
    『あの、私…』看護婦さん⇒『まだおとなしく寝てなあかんよ。こんなアホなマネ二度としたらあかんよ?親御さんも心配しはるよ。』うちは『はい…』とだけ言ってまた横になった。

    2006-12-18 09:50:00
  • 121:

    ナナコ

    看護婦さんはホッとした様子で病室から出てった。【アホやな、うち…。こんなマネ…。結局生きてるやん…。何やってんねやろ…。】後から聞いてんけど、うちバファリンと睡眠薬大量に飲んだ後、フラフラ外に出て行ったみたいやねん。覚えてへんねんけど…。多分苦しくてやっぱり死にたくないって無意識のうちに出て行ったんやろな。結局うちは弱虫やねん…。次の日両親とお姉ちゃんが慌てて病室に駆け込んできた。なんか、3人共母方の実家の宮崎に帰ってたらしくて病院から連絡が入ってすぐ夜中に車すっ飛ばしてきたらしい。

    2006-12-18 09:59:00
  • 122:

    名無しさん

    あげ

    2006-12-19 18:13:00
  • 123:

    名無しさん

    あげぇ〜。
    わたしも某Yゼミ行ってたので親近感?

    2006-12-19 19:27:00
  • 124:

    お久しぶりです★久しぶりに書きます??まだ読んでくれてる人がいたら今後ともよろしくです?

    2006-12-23 02:16:00
  • 125:

    ナナコ

    《続き》お母さんとお姉ちゃんは『うぅ…よかった。ホンマによかった…。』って言いながら泣いてた。お父さんは『あほ娘が…心配させて!』って言って涙ぐんでた。うちはなんかフッと体の力が抜けて三人の顔を見た。うちは安心してまた眠ってしまったみたい。退院後に『実家に帰ってこい』って両親から言われたけどうちはなんなく嫌やってん。親がうちを見る時、なんともいえんような悲しそうな顔をするねん。憐れむような…。うちはそれがとてつもなく心地悪かったし、余計気が滅入りそうやってん。

    2006-12-23 02:22:00
  • 126:

    ナナコ

    だから断固として実家には帰らんかった。でも両親は一度は勘当したもののやっぱり心配やったみたい。また自殺未遂を犯さんかって。だからちょくちょく何の前ぶれもなしにうちのマンションに来たりしたけどその度に喧嘩の繰り返し。あまりにも激しいから近所迷惑やったとは思うけど。退院してからすぐキャバにも復帰してんけど…そこでもまた揉め事があってさ。なんでうちの人生はこんな揉め事だらけなんやろ…ってつくづく自分の運命恨んでるし。

    2006-12-23 02:29:00
  • 127:

    ナナコ

    仕事でドレス着る時にやっぱ腕は隠されへんやん?で、ファンデとかコンシーラーで一生懸命隠してるとこを仕事の先輩に見られてしまってん。それ見てその先輩は『へぇ〜腕の化粧直しなんかいるんやあ〜』って。嫌味たっぷりに。うちはすぐ思ったこと口にするから抑えてたんやけど『いりますよ!』ってポロっと口にしてしまってん。その先輩はそん時は『ふ〜ん』って言ってその場から去ってったけど、後から仕事仲間に言いふらされてん。

    2006-12-23 02:36:00
  • 128:

    ナナコ

    そっから遠回しな嫌がらせが始まってん。ミホちゃん時みたいにあからさまじゃないからまたある意味いけ好かないかんじの嫌がらせ。うちがヘルプについたお客さんに『この子ホンマに女の鑑なんですよ〜!化粧直しも顔だけじゃなくて他も念入りにやってるんですよ〜』とか、やたらと傷や怪我の話をしたりとか。頭にきてもお客さんの前では笑顔でおらなあかん。たまに先輩が言うことを『それどーゆうこと?』とか深く突っ込んでくるお客さんとかいてすごい辛かった。

    2006-12-23 02:43:00
  • 129:

    ナナコ

    毎日続く嫌がらせにもうちは耐えてた。だって今ここで辞めたらまたうちは挫折の繰り返しやって思ったから。でも、ある日、酔ったお客さんに『マリアちゃん(さーりちゃんの源氏名)てリスカしてるんやろ〜?』って聞かれてうちはその安易な言葉にめっちゃショック受けてん。《ばれた…。やっぱいくらファンデで隠してもバレバレやったんや…。》うちは泣きそうなのを我慢して適当に笑ってごまかしながらトイレに行くふりして席を立ってん。そしたら同じ仕事仲間の【ミサキ】が来てうちにこう言ってん。『あのお客さん、ルミさんとアフターした時に聞いたらしいで。ルミさん、うちらにも〈マリアはリスカしてる。精神異常者やで!みんな関わらん方がええで!〉って言い触らしてるもん。』って。

    2006-12-25 03:49:00
  • 130:

    ナナコ

    ※【ルミ】は前述で出てきたさーりちゃんに嫌がらせしてる先輩のことらしいです。

    《続き》
    うちはショックで声も出んかった。ミサキはそれでも気にすることなく『でも切ってるってマジ?こんなとこで仕事してんと病院行きやあ。まっ気落とさんと元気出しや!仕事戻るわ!』って言って仕事に戻ってった。うちはその言葉にも傷ついた。軽々しく切ってること聞かれたあげく、何の事情も知らないで病院行けなんて…。うちはまた泣きそうなのを我慢して仕事に穴を空けたらあかんって思ってまた仕事に戻った。頑張って頑張って作り笑顔をして。仕事が終わった後ルミさんとロッカールームで一緒になった。ルミさんはうちを見て『お疲れ様〜』って満面の笑みで言ってきた。うちも『お疲れ様です』って言った。さっきのことがあってかうちは浮かない顔してたみたい。ルミさんは『顔暗いで〜嫌なお客さんにでもあたったん〜?』って。

    2006-12-25 04:06:00
  • 131:

    ナナコ

    うちは『あんたの客にリスカのこと突っ込まれたからや!』って言ってやりたかったけどここでまた揉めて自分が傷つくんが嫌やったから抑えた。だから『何にもありませんよ。』って言って着替えを続けた。でもルミさんはなおもしつこく『そーゆう暗い顔ってお客さんにも伝わるからやめてやあ。新人やからってなんでも許されるとか思ってなめとったらあかんで』ってつっかかってきた。うちはその言葉にやり場のない怒りで頭がいっぱいになって、『お前のせいやんけ!お前が軽々しく客にうちがリスカしてるとか言うからやんけ!うちに何の恨みがあんねん!』って言って化粧ポーチ投げ付けてん。

    2006-12-25 04:16:00
  • 132:

    名無しさん

    ?しおり?

    2006-12-25 07:00:00
  • 133:

    ナナコ

    ルミはア然として立ったまんまやった。うちはそれでも怒りが治まらんかったから喚き散らした。仕事仲間や上の人たちがゾロゾロ集まってきた。その途端、ルミは大声で泣き出した。『いったーい!!この子に顔にポーチぶつけられたあ!!』上の人が現場を見て『ルミちゃん大丈夫かあ!?!?どーゆうことなん?なんでこんなことになったん?』って聞いてきた。ルミはうちを遮って説明しだした。『マリアがあたしのお客さんに嫌味言われたからってあたしにあたってきてん!うちなんもしてへんのに八つ当たりされてん!ひどいやろ!?!?』

    2006-12-28 01:43:00
  • 134:

    ナナコ

    自分の中で何かが切れた
    その瞬間にはポーチから見えてた安全剃刀でルミの顔を切り裂いた

    2006-12-28 04:50:00
  • 135:

    ナナコ

    >>147は主じゃありません??IPも明らかに違うので?また今日の夜更新していく予定です

    2006-12-29 10:02:00
  • 136:

    名無しさん

    何かそう思った。
    主さん大丈夫やから。
    続き待ってるな?

    2006-12-29 11:16:00
  • 137:

    ナナコ

    うちはその言葉にまた興奮して『はあ?お前が悪いんやろ!お前が!泣き落としで通用する思うな!』ルミに掴みかかろうとしたうちをみんなが止めに入った。店長まで出て来て現場を見るなり焦った様子でうちらを相互に見て言った。『2人共落ち着いて。とりあえず落ち着いて話しよう。何があったんや?ゆっくりでいいから話してみ。』店長は穏やかに聞いた。まず口を開いたんはルミやった。『店長〜聞いてくださいよ〜!マリアがお客に嫌味言われたんを私のお客やからって八つ当たりするんですよ!顔にポーチ投げられたうえにさっきだってまた私に掴みかかろうとしてきたんです!こんな暴力的な子すぐに辞めさせるべきですよ!』ルミは間を置くことなく話し続けた。うちはそれを遮ることなく黙ったまま下を向いてた。

    2006-12-30 04:39:00
  • 138:

    ナナコ

    店長はルミの話を聞いた後、今度はうちに話を振った。『マリアちゃん、つむじ見せてんと顔上げて話し。マリアちゃんにも言い分があるんやろ?』それをルミが遮って『店長!言い分もなにも一方的に悪いのは明らかにマリアなんですよ!』って言った。それをまた店長は遮り、『ルミちゃん、今はマリアちゃんに聞いてるんや。マリアちゃん、ゆっくりでいいからこうなった訳を話してよ。』って言ってうちが口開くんを待った。うちは正直、訳なんか話したくなかった。自分の惨めさをみんなに曝すようで絶対に嫌やった。うちはリスカしてる事実が恥ずかしくて、惨めで仕方なかったから。店長はうちの気持ちを察してもうそれ以上は追求せーへんかった。

    2006-12-30 04:49:00
  • 139:

    ナナコ

    店長は『とりあえず、落ち着いてよかったよ。2人共明日も出勤やろ?寒いしはよ帰り。もう金輪際こんなことが起こらんように2人共自分の行為がどんなけ大人げなかったか自重するんやで。2人共笑ってるほうが可愛いねんから!ほら!そんな膨れっ面でおったらせっかくのべっぴんが台なしやんか!』って言いながらうちら2人の肩をポンポンって叩いて去ってった。他のスタッフやボーイたちもホッとした様子で各自の作業へ戻ってった。ルミはうちに睨みをきかせた顔つきで『店長も甘いな。』ってうちの耳元で囁いて着替えに入った。

    2006-12-30 05:01:00
  • 140:

    ナナコ

    うちはもう何も言い返さんとそのまま着替えに入った。ルミや他のスタッフたちからの冷たい視線を感じた。『はあ〜びっくりぃ〜いきなり切れ出すとかめっちゃ迷惑!』『ほんま!ハラハラしたし!やるなら店の外でやれって』『やっぱあいつルミちゃんの言う通り頭おかしかったんや!』口々に他のスタッフたちからの悪口が聞こえた。《やっぱうちが結局は悪者になるんや…うちはやっぱ頭おかしいんや…》うちは沈んだ気持ちでそそくさと店を出てった。ほんでそのままお店にはもう一切顔出してない…。飛んだってことやな…。また1つ自分の居場所失った気持ちやった…。

    2006-12-30 05:14:00
  • 141:

    ナナコ

    それからスカウトのサトシさんに出会って別のキャバ紹介してもろてん。今働いてるとこがそこ。まだ出勤し始めて3日ぐらい。まあ、相変わらず腕は切ってるよ…。こんなん前の仕事先では口が裂けても言えんかったけど…なんでやろ…今はなんか言える…。うちとうとう感覚まで麻痺してきたんかなあ…。」さーりちゃんの1ヶ月ちょっとの間あった出来事の話は一先ず終わった。さーりちゃんは瞬きもせず床を見つめていた。私はさーりちゃんの話を聞いて思うところは沢山あったがあまりにも壮絶で自分の知らない間にさーりちゃんは沢山傷ついたんだ、と思うと掛ける言葉さえ見つからなかった。声を失ったと言っても過言じゃない程胸が苦しかった。

    2006-12-30 06:12:00
  • 142:

    名無しさん

    今の仕事場ではリスカしてることまわりに言ってるってこと?

    2006-12-30 18:01:00
  • 143:

    名無しさん

    そっか。これ実話なん忘れてた?
    説明ありがとう?
    見てるから頑張ってな?

    2006-12-31 08:00:00
  • 144:

    名無しさん

    ぁげ??

    2007-01-14 16:52:00
  • 145:

    ナナコ

    お久しぶりです?まだ読んでくれてる人がいたら幸いです?
    これからまた少しずつ更新していきます?

    2007-01-24 09:25:00
  • 146:

    ナナコ

    話が終わるとさーりちゃんは「ご飯食べに行こう!」と言って立ち上がった。私はこんな話を聞いた後なので乗り気な顔が出来なかったが、さーりちゃんはそんなことも気にせず、私の腕を引っ張って支度を始めた。そんなさーりちゃんを見て私は痛々しく思えたが、私が滅入った顔をしていてはだめだ、と思い一緒に支度を始めて外へ出た。外はもう暗くなり始めていた。さーりちゃんはがっつり系が食べたいと言うので焼き肉屋に行くことにした。

    2007-01-24 09:30:00
  • 147:

    ナナコ

    焼き肉屋に入るやいなや、さーりちゃんは「全部うちのおごりやからどんどん好きなもん頼んで」と言いながら私にメニューを手渡した。私が遠慮がちに注文をしているとさーりちゃんは横から「ご飯2つとバラ4人前、ハラミ4人前、テールスープとモヤシナムルも追加で!」と言ってどんどん注文していく。華奢な体に似合わずよく食べるさーりちゃん。私はそんなさーりちゃんを見て安心した。久しぶりに会ったさーりちゃんは元々華奢なのにそれ以上に華奢になっていたから。注文したものが来るとさーりちゃんは肉を焼きながらさっきまでとは打って変わって明るい話題に花を咲かせた。いつから予備校に復帰しようか、ヤスノリやマサヤは元気か、など話し出すと止まらないと言った様子だった。

    2007-01-24 09:38:00
  • 148:

    ナナコ

    お腹いっぱいになったところで私たちは次はどーしようかという話になった。2人共お酒が入っていたのでとにかくハイテンションだった。さーりちゃんはカラオケに行きたいと言った。私たちのいつものお決まりコースだ。近くのカラオケ屋に入って4時間歌いまくった。気分のいい私たちはとにかく喉が枯れるまで歌い続けた。

    2007-01-24 09:43:00
  • 149:

    名無しさん

    2007-01-24 12:32:00
  • 150:

    ナナコ

    あっとゆう間に時間は過ぎ、そろそろ終電が近付いてきた。時間は11時30分。最終は11時45分だった。私は酔いもだいぶ醒めていたので慌てて駅に向かおうとした。さーりちゃんは大きく手を振って「またなぁ!また連絡する!今日はありがと!」と言って慌てる私を見送った。私は「うん!こっちこそありがと!今度はうちがご馳走するから!また連絡待ってる!」と言って安心して駅へと向かった。

    2007-01-24 13:07:00
  • 151:

    ナナコ

    なんとか電車に間に合ってガラガラの車内で携帯を手に取り早速マサヤにメールを打った。《今日さーりちゃんと色々話したよ?一緒にご飯も食べに行ったしカラオケも行った?また予備校復帰するって言ってたし安心してな☆色々心配してくれて話聞いてくれてありがと?また予備校でね?》次にヤスノリにメールを送った。《今日さーりちゃんが色々話してくれたよ?なんか色々あったみたいやけど全部話してくれたしさーりちゃんもいつも通りに接してくれたから??安心してな?また予備校復帰するって?またみんなで遊ぼってさ?よかったね?》2人にメールを送ったあと、電車の中で居眠りをしてしまってあやうく最寄駅を乗り過ごすとこだった。完全に安心☆一件落着といったかんじだった

    2007-01-24 13:16:00
  • 152:

    ナナコ

    数日後。予備校に来た私はマサヤたちと会う約束をしていた。入口近くで待っているとマサヤたちが来てなにやら嬉しそうにニヤニヤしている。私はまずさーりちゃんの話から始めよーとしたがショウタがそれを遮り1枚の紙を見せてきた。「合格通知」だった。続けてマサヤとコウキも紙を差し出した。3人共合格通知だった。私はビックリして「合格通知やん!3人共合格してる!やったやん!おめでとう!」私は我が身のように手を叩いて喜んだ。マサヤが照れながら「とりあえず3人共本命は流石に無理やったけど滑り止めは受かったしやっと肩の力抜けたわ」と言った。いくら滑り止めでも世間一般では難関私大の部類の大学だ。本当に嬉しそうだった。

    2007-01-24 13:26:00
  • 153:

    ナナコ

    私も本当に嬉しかった。みんなあんなに頑張ってたのだから神様はその頑張りを見ててくれたんだな☆と思った。私はとゆうと本命は滑ったが、第4希望の普通の私大には受かっていた。第3希望と第2希望の大学の合格通知は明後日だった。中堅私大だが、流石に公募推薦での合格は狭き門だった。「うちもマサヤたちみたいに受かってたらええなぁ。それなりに頑張ってきたし。」
    マサヤが髪をいじりながら「あんさ、ヤスノリの合格通知もナナちゃんと同じ日やしもしみんな無事合格してたらその日みんなで飲みに行こうや!」と提案した。

    2007-01-24 13:35:00
  • 154:

    ?

    今一気に読んだぁ??
    ほんまにこんな事あんねんなぁ?大変やったなぁ??続き早く読みたいわ?
    頑張って???

    2007-01-24 14:45:00
  • 155:

    名無しさん

    ぁげ?

    2007-01-26 00:14:00
  • 156:

    ナナコ

    あげてくれてありがとうございます?読んでくれている人がいてとても嬉しいです?>>169さん?はい、3年以上も前ですがこんなこともあったんです?実話なんであまりおもしろおかしくはできませんが続き読んでいただければ嬉しいです?

    2007-01-27 01:34:00
  • 157:

    ナナコ

    「そーしよそーしよ!」私もみんなも大賛成だった。「やっさん(ヤスノリ)にも連絡しとくな」と言ってみんな各自の授業の教室へと向かった。私とマサヤは同じ授業だった。2人きりになるやいなやマサヤは小声で私に「さーりちゃん、大丈夫やってんな。メール見て安心したわ。よかったよかった。」と耳元で話しかけてきた。「うん!なんか色々あったみたいやけど、全部話してくれて。最後はいつものさーりちゃんやった。ホンマよかった☆ありがとうな。」マサヤは笑顔でうんうんと頷き、嬉しそーな顔をした。マサヤはさっきはショウタやコウキがいるから気を遣ってさーりちゃんの話は避けていたようだった。ショウタやコウキは事情をよく知らないし、今は合格の喜びでうかれている2人に余計な心配をかけさせまいと思ったのだろう。それがマサヤの優しさなんだと改めて実感した。

    2007-01-27 01:45:00
  • 158:

    ナナコ

    合格発表当日。パソコンでも発表が見れるがあいにく私の家のパソコンが調子が悪く、見ることが出来ないのでドギマギしながら郵便屋さんが来るのを待った。夕方頃インターホンが鳴った。合格通知だった。しかも2校同時だった。1つはハガキ…。明らかに不合格とわかった。もう1つは大きな封筒だった。2つの郵便物を受け取り中をみた。ハガキの方は第2志望の大学で案の定不合格。もう1つの封筒の中を見てみると「合格」の文字が目に飛び込んできた。「やった!合格や!」第3希望の中堅クラスの私大で希望の英文科ではなかったが、文学部に合格していた。

    2007-01-27 01:55:00
  • 159:

    ナナコ

    私は早速マサヤに電話した。マサヤは一緒になってすごく喜んでくれた。「やったやん!おめでとう!やっさん(ヤスノリ)もな、2校受験したうち1校は合格やったらしいわ!本命ちゃうらしいけど…でも2人共無事合格出来てよかったやん!じゃあ明後日パーっとみんなで飲みにいけるな!」マサヤも私もハイテンションだった。無駄話を10分ぐらいした後、明後日の件はまた後日メールで連絡するとゆうことで電話を切った。

    2007-01-27 02:03:00
  • 160:

    ナナコ

    さーりちゃんにも連絡しようと思い、電話をかけた。留守電になったが15分ぐらいしてすぐにかけ直してきてくれた。出勤前らしく、慌てた様子だったが私の声がいつもよりハイなので「何?何?なんかいいことでもあったん?」と興味津々で聞いてきた。「出勤前やのにごめんな。でも今どーしても言いたくて。すぐ済むから!実は…○○大に合格してん!」「えー!マジで!?あそこ公募枠狭いのに!すごいな〜おめでと〜!これで一応ホッと一息つけるな!」さーりちゃんはすごく喜んでくれた。私⇒「うん!ありがと!でな、明後日みんなで飲みに行く約束してんやけどさーりちゃんもよかったらどう?」さーりちゃんは一息ついて「そーなんやぁ!でもうちその日出勤やねん!早い時間やったら少しは顔出せるけど…。」と残念そーに言った。私⇒「一応6時集合やねんけど」さーりちゃん⇒「ほんなら少しやったらおれるよ〜!」私⇒「やった!じゃあ詳しいことはまたメールする!出勤前やのにごめんな!仕事頑張って!」さーりちゃん⇒「了解♪ありがと♪じゃあね〜!」と言って電話を切った。

    2007-01-27 02:17:00
  • 161:

    ナナコ

    こんばんわ?テストも終わって無事春休みに突入したので今からまた更新していきま〜す?

    2007-01-28 01:08:00
  • 162:

    ナナコ

    ついその姿に見とれていると、ヤスノリから話題を振ってきた。「ナナちゃん、さーりちゃんと色々話したんやってな。なんか俺のせいでナナちゃんやさーりちゃんに迷惑かけたみたいでごめんな。ミホのことも少なからず絡んでた思うし。ホンマごめん。ほんでありがとう。さーりちゃん、今日来てくれるとええなぁ。」私⇒「ヤスノリのせいちゃうよ。うちかて、さーりちゃんの側におりながらさーりちゃんの痛みに気付いてやれんかったし…。でもさーりちゃんは元気になってくれたし、ホンマよかった。さーりちゃん、今日夜また別の用事があるから少ししかおれんらしいけど、来てくれると思うよ。今日はみんなで楽しも!」ヤスノリは嬉しそーに頷いた。

    2007-01-28 01:24:00
  • 163:

    ナナコ

    ヤスノリはさーりちゃんがキャバクラで働いていることは知らないのでそのことは本人の口から言うまで黙っていることにした。私⇒「あっ言うの遅れたけど合格おめでとう!」ヤスノリ⇒「せやせや!ありがとう!ナナちゃんもおめでとう!」お互い合格の喜びを実感しつつ、前みたいに笑い合えたことが嬉しかった。「さーりちゃんと会うん緊張するなぁ。」ヤスノリはポツリと呟いた。あんなことがあったあとなのでヤスノリは緊張で胸一杯といった様子だった。私⇒「大丈夫大丈夫!また前みたいに自然に話せるって!」ヤスノリ⇒「せやんな。ありがとう!」そうこう言ってる間にマサヤが来て次にコウキとショウタが来た。コースは全く違うがたまに顔を合わせると喋る理系コースのヒロシも来た。6時ジャスト。まださーりちゃんの姿はない。やはり無理だったのかな…と思い取りあえずさーりちゃんに電話してみると今改札を出たとのことだった。5分遅れでさーりちゃんが登場し、これで久しぶりの全員集合となった。

    2007-01-28 01:38:00
  • 164:

    ナナコ

    さーりちゃんは着くなり「ごめん〜!御堂筋電車の本数多い思て油断してたら超満員で乗れんくて電車1本遅らせてん!みんな久しぶり!元気してた?みんな無事合格してよかったなぁ!」と明るく息を切らせながら言った。みんなは口々にお決まりの「全然いいよ!久しぶり!元気元気!さーりちゃんも元気してた?合格出来てよかったわぁ!ありがとうな〜!」の言葉を代わる代わる口にした。さーりちゃんの事情を知っているのは私だけだったし、さーりちゃんが入試に関係なくずっと予備校に来ていないことを知っているのは私とマサヤとヤスノリだけだったので、そのことには3人共暗黙の了解で一切触れなかった。

    2007-01-28 01:46:00
  • 165:

    ナナコ

    しかしみんななぜかさーりちゃんの格好に大注目。出勤前とゆうこともあってか派手な化粧に紙は巻き巻き、服装も派手そのものだった。以前のさーりちゃんは紙はストレートかゆる巻きに清楚さが漂うCanCam系の服装だったから当然かもしれない。みんないわく、私もたいがい派手らしーが、さーりちゃんは特に美人なのでそーゆう格好をすると尚更目立つ。私もみんなもさーりちゃんの変貌ぶりに驚嘆だった。「さーりちゃん変わったなぁ!でも似合うで!」最初はびっくりだったが流石に美人でスタイルもいいため様になっているのでみんな大絶賛。さーりちゃんは照れながらもまんざらでもなさそうだったので嬉しそーににっこり笑った。久しぶりにさーりちゃんのこんな笑顔を見た気がした。

    2007-01-28 01:58:00
  • 166:

    ナナコ

    とりあえず心斎橋の贔屓屋に予約を入れていたので贔屓屋に向かった。ヤスノリとさーりちゃんはまだぎこちない様子だったが私とマサヤが間に入って話題を振っていた。さーりちゃんは耳元で「気遣わしてごめんな。やっくん(ヤスノリ)には申し訳ないことしたから顔合わせ辛いけどまた飲んでるうちに前みたいに話せるよな!うち服装大分変わったしみんなびっくりしてるな(笑)ナナちゃんがこの間うちん家来てくれた時は家着やったしね。出勤前やしこんな格好やねんけど…もう少し抑えたらよかったわ(泣)みんな引いてへんかなぁ(汗)」と恥ずかしそーに言った。私⇒「さーりちゃんは美人やからなんでも似合うで!その格好もめっちゃいい!みんなさーりちゃんがなおさら可愛くなってるから恥ずかしいんやろな(笑)」

    2007-01-28 02:11:00
  • 167:

    ナナコ

    また照れた風に笑うさーりちゃん。そんな笑顔を見れて心の底から「今日マサヤが飲み会提案してくれてよかった」と思った。
    お店に着くやいなやアルコール中心にみんなどんどん注文していく。久しぶりのどんちゃん騒ぎ。本当に楽しかった。初っ端からペースを飛ばし過ぎたせいかコウキはすでに酔っ払いになってしまった。みんなも顔を赤らめている。すでに酔ったコウキは「ナナちゃんて〜彼氏おるん〜?」と絡んできた。私は「おったらこんなに暇ちゃうよ(笑)」と言った。コウキは「よかった〜!なぁ?マサヤ〜?」と今度はマサヤに絡んでいった。

    2007-01-28 17:33:00
  • 168:

    ナナコ

    マサヤは「何ゆうてんねん〜」と話を流す。それでもなおコウキは「は〜?まーくん(マサヤ)はナナちゃんに彼氏おらんでホッとしてるくせに〜」とマサヤに絡んだ。マサヤは「はいはい!」と酔っ払いを扱うように話を流していった。私もほんのり酔っ払っていたので「んなわけあるかい〜!コウキ酔いすぎ〜」と言って適当にスルーしていった。この時私は照れ臭いのと、どーせ冗談だろうと軽く考えていたから…。
    さーりちゃんはひたすらソフトドリンクを飲んでいたかと思えば、「ごめん!そろそろ行くな!バイバイ!またな〜」と言って颯爽と帰っていった。出勤前なのでアルコールは控えていたのだろう。私たちはお酒が入っていい気分だったのでなにも気にせず「またみんなで飲みに行こなぁ!バイバイ!」と言ってさーりちゃんを見送った。

    2007-01-28 17:45:00
  • 169:

    ナナコ

    元々、人が込み入ってきたら2時間制でお願いしますと言われていたが2時間立っても店はあまり込む気配はなかったので店員さんがラストオーダーを聞きに来ることもなかった。なんやかんやで3時間以上店に居座った後、次別の店で飲み直そうということになった。時間はすでに10時を回ろうとしていた。みんな電車だったが、オール覚悟だったので気にせずハシゴすることにした。マサヤの知り合いが働いているダーツバーに行こうと言うことになりアメ村にあるダーツバーD○○○○に向かった。

    2007-01-28 17:53:00
  • 170:

    ナナコ

    ダーツ初心者の私に合わせてカウントアップとゆうゲームをした。負けた者がテキーラをショットで一気飲みとゆうバツゲームをすることになった。1番酔ったコウキはやはり負けた。もうやけくそでテキーラを一気飲みしていた。なんやかんやしているうちに夜の12時を回ろうとした頃、さーりちゃんから着信があった。酔いながら「もしもし〜」と出るとさーりちゃんは「今日はごめんな。みんなにもごめんな、ありがとうって伝えといて。また誘ってな。それだけやねんけど…また連絡するね!じゃあ仕事戻るわ。バイバイ」と言って電話を切った。酔っていたためかあまり覚えてないがなんとなく寂しそうな口調だったように思う。

    2007-01-28 18:17:00
  • 171:

    ナナコ

    「追い掛けてきたんナナちゃんだけとか〜もうあの4人はほっとこーや!」私⇒「はあ〜?みんな酔って走れんかっただけやし〜うちはかろうじで走れたけどさぁ〜」マサヤは酔った顔つきでニヤーっと笑い、「ナナちゃん俺んこと好きやもんなぁ」と言ってきた。私もまだほんのり酔っていたので「好きですよ〜だから追い掛けてきてんからぁ〜」と言った。

    2007-01-30 12:11:00
  • 172:

    ナナコ

    「俺と付き合ったらええやん!」酔っているくせに一句一句はっきりと言った。近くにいた人がこっちを凝視するぐらいハッキリと。私は「何言うてん!飲みすぎ!酔い醒ましーや!」と言った。マサヤはその返答にいらついたのか今度は静かに冷めた口調で「いやマジで。酔ってるとか関係ないから。」と言った。私は一瞬にして酔いが醒めた。あまりにも急で私はどうしたらいいのかどう答えればいいのかわからず慌てふためいた。マサヤはそれでもなお「前から好きやったから」と言った。

    2007-01-31 01:40:00
  • 173:

    ナナコ

    私はオロオロしたまま下を向いた。マサヤはポケットから煙草を取り出し煙草を1本加えてフーっと煙を吐いた。そして「困らせてるみたいやけど…俺、マジで好きやから」と言ってこっちを見た。私は「そんなん嘘や…」と言って横を向いてしまった。急過ぎて今の状況に頭がついていかなかったのと、お互いお酒が入っていたので信じられなかったのだ。マサヤは「ホンマやで。初めて見た時から可愛いなって思っとって。ほんでナナちゃん、予備校ではいつも1人で寂しそうでなんかほっとけんくて声かけてん。仲良くなるに連れてほんまに好きになっていってん。なぁ、今すぐ答え出してなんかゆわんけど考えてほしいねん。俺マジでナナちゃんが好きやねん。」

    2007-01-31 01:50:00
  • 174:

    ナナコ

    その代わり女の先輩に睨まれたり、同じ学年の女子からも「面食い、男好き、ヤリマン」と陰口を叩かれたりした。人気のある先輩と出会ってすぐに付き合い出したのだから当然かもしれない。そのせいで友達があまり出来なかったのもあった。それでも私は気にすることなくその先輩《けんちゃん》と付き合えたことに優越感でいっぱいだった。なんやかんやで1年が過ぎようとした頃、けんちゃんの態度が急にそっけなくなった。

    2007-01-31 02:10:00
  • 175:

    ナナコ

    けんちゃんは3年生になったので受験勉強で色々忙しいのかもしれない…そう思っていた。ほぼ毎日一緒に帰っていたのにそれもなくなった。月に3回〜4回程定期的に自治会の集まりがあった。3年生は夏前に引退でほとんどの3年生の役員は気持ち参加…程度だったがなぜかけんちゃんは積極的に自治会の集まりに参加していた。ある日私は自治会終わりのけんちゃんを待っていた。しかしいくら待っても来なかった。

    2007-01-31 02:19:00
  • 176:

    ナナコ

    メールをしても返ってこない。すると同じ自治会の私と同じ学年の子が来て「あれ?○○さん(私の名字)やん。○○先輩(彼氏の名字)やったらもう帰ったで〜」と教えてくれた。私は驚いてすぐ学校を飛び出し、けんちゃんの家へ行った。けんちゃんのお母さんが出たがけんちゃんはまだ帰っていないと言う。私は不安になって何度もけんちゃんに電話をかけたが結局出なかった。結局私は諦めて家に帰った。

    2007-01-31 02:24:00
  • 177:

    ナナコ

    次の日。けんちゃんに理由を聞こうとけんちゃんのクラスに行った。けんちゃんはそれを「人の目もあるし迷惑や。また今度話すから」と言って私を追いやった。私は前の日けんちゃんのことが気になって眠れなかったのと悲しいのとでその日早退した。家でゴロゴロしながらけんちゃんのことを考えていた。夕方、同じクラスの《りっちゃん》が私の家を訪ねてきた。りっちゃんは唯一学校でなんでも話せる相手だった。友達の少ない私にはかけがえのない存在の子。

    2007-01-31 02:34:00
  • 178:

    ナナコ

    りっちゃんは「急に早退するからびっくりしたって。大丈夫?なんかあった?」と優しく聞いてくれた。私は泣きながら事情を説明すると、りっちゃんは言いにくそうに言った。
    「○○先輩、辞めといたほうがいいと思う。もうさっさと別れたほうがいい。」私は「なんでそんなことゆうん!?」と興奮しながら言った。するとりっちゃんは重い口を開き、「○○先輩が3組の松山さんに迫ってるの見てん。しかも放課後西館の屋上行くまでの階段のとこでキスしてて…それ以上のこともしよーとしてた…。春休みにも2人で梅田歩いてるん見たし…。ごめん、黙ってて…。ずっとナナコに言おうか迷っててん…。」

    2007-01-31 02:45:00
  • 179:

    ナナコ

    私は愕然とした。松山さんとゆうのはつい先日私が自治会終わりのけんちゃんを待っている時に「○○先輩やったらもう帰ったよ」と教えてくれた子だった。松山さんは勉強もできるうえに可愛くて矢田亜希子に似ていると言われていた。性格もおだやかで世話好きらしくみんなから慕われていた。「そんな子がなんで…」私は混乱で頭が真っ白になった。そしてまた涙が溢れ出てきた。りっちゃんはもうそれ以上何も言わずただただ私の頭を撫でていてくれた。「松山さんもけんちゃんも私を騙してたんや…」怒りが込み上げてきた。

    2007-01-31 02:57:00
  • 180:

    ナナコ

    次の日学校を休んだ。行かなければいけないとは思いつつも体がそれを拒否していた。家にいると余計に気が滅入るのもわかっている。でも何もする気が起きず結局学校に欠席の電話をいれた。夕方家のインターホンが鳴った。お母さんも仕事で留守だったので私が出た。りっちゃんだった。「どーしたん!?」りっちゃんは怖い顔をして「何してんですか!早くナナコに謝りーや!」と後ろを向いて罵声を浴びせた。

    2007-01-31 03:04:00
  • 181:

    ナナコ

    するとおずおずとけんちゃんが顔を出した。私はびっくりして思わず「なっなんで!?」と叫んだ。後から理由を聞いたのだが腹が立ったりっちゃんは松山さんを呼び出しどーゆうことか説明させ、松山さんにけんちゃんを呼び出させたという。そしてけんちゃんを無理矢理引っ張ってきたそうだ。りっちゃんは「ナナコ、ちゃんとあんたが思ってること全部この人にぶつけ!うちは部外者やから2人の問題にこれ以上割って入ることはできへんから帰るな。」と言って帰っていった。「りっちゃん、ありがとう」私は心の底からりっちゃんに感謝した。

    2007-01-31 03:15:00
  • 182:

    ナナコ

    「松山さんと付き合うことにしたって私と二股かけてたんやん。」後々怒りが込み上げて来て裏切られた気持ちでいっぱいだった。
    私はマサヤから告られた瞬間、この出来事が回想された。あの時の記憶が一瞬にして蘇ったのだ。何故ならけんちゃんから告られた時も「初めて見た時から可愛いなって思ってて。話してくうちにどんどん好きになっていった。」と言われたからだ。マサヤの告白とよく似ている。マサヤはけんちゃんみたいな奴じゃない、と思いつつもあの時の出来事がフラッシュバックするとどうしても「ここで簡単にOKしたらあかん。もしまた裏切られたらどーするん。」とゆう気持ちが込み上げてきた。

    2007-01-31 13:09:00
  • 183:

    ナナコ

    私はあれ以来あの出来事がトラウマになっていたのだ。私はけんちゃんに裏切られてからも何回か別の人といい雰囲気になったことがあったがあの出来事を思い出すと恋愛に踏み込めないでいた。マサヤは哀願するよーな目で私を見た。そして「ごめん。」と言った。私は「なんでマサヤが謝るん?」と思ったが声に出なかった。マサヤは「みんなんとこ戻ろうや。」と優しく言ってくれた。

    2007-01-31 13:15:00
  • 184:

    ナナコ

    私はその時「いやだ!帰りたくない!」と思ってしまった。自分でも何故だかわからないがマサヤとこのまま終わるのは嫌だと反射的に思ってしまった。私は「マサヤ!うちもマサヤのこと好きや!」と口走った。マサヤは驚いている。マサヤ⇒「え?ホンマに?」私⇒「うん」マサヤ⇒「俺と付き合ってくれるん?」私⇒「うん」マサヤは子犬のようにはしゃいだ顔をして喜んだ。私は正直のところ、マサヤが好きとは言ったが自分でもよくわからない状態だったのだ。確かにマサヤのことは好きだがそれが恋愛感情なのかは疑わしかった。

    2007-01-31 13:23:00
  • 185:

    ナナコ

    「また裏切られるかもしれない…でもマサヤとこのまま終わるのは嫌や!また都合よく友達になんか戻れんかもしれん。マサヤは私を裏切ったりしない!」私は過去を断ち切った気がした。自分でもあの時の言動があまりにも複雑な気持ちから生まれたものに違いない…と今だに思う。まだ完全に酔いが醒めていたわけでもなかったのだろう。今思うと少し矛盾さがあったように思う。そして晴れて私たちは付き合うことになった。

    2007-01-31 13:29:00
  • 186:

    ナナコ

    付き合うとはなったもののお互い恥ずかしさでうろたえていた。思い出すと可愛いかったなぁ、としみじみ思う。「どーする?これから。みんなんとこ戻る?」とマサヤが聞く。携帯を見るとヤスノリやコウキたちから沢山着信があった。私は「このままどっか行っちゃお!」とマサヤの腕を引っ張った。

    2007-02-01 00:41:00
  • 187:

    名無しさん

    積極的(??艸?)??

    2007-02-01 01:32:00
  • 188:

    ナナコ

    マサヤ⇒「じゃあどこ行く?」私⇒「ん〜思いつかん!とりあえず座りたい!」マサヤ⇒「じゃあここ座ったらええやん(笑)」私⇒「地べたは嫌や!寒いし中がいい!」マサヤ⇒「ん〜ならジャンカラでも行きますか!」私⇒「うん!」私たちはジャンカラに向かった。当時私たちは受験生のうえバイトもしていないのでお金がなく、何かしら行くとこに困ったら必ず「カラオケ」がお決まりだった。私たちは老けてみられがちだったので身分証を提示してくれ、など一言も言われず部屋に通してもらえた。

    2007-02-01 03:46:00
  • 189:

    ナナコ

    >>208さん?
    確かに積極的ですよね??当時シャイな割に思い切ったこと言ったなって自分でも後々びっくりしてました?今思うと付き合い自体は可愛いもんだったんですけどね?よければ引き続き読んでやってください?

    2007-02-01 03:49:00
  • 190:

    208

    最後まで読むンでガンバッてくださぃ?

    2007-02-01 09:26:00
  • 191:

    ナナコ

    ありがとうございます?今からまた更新していきますね?

    2007-02-02 10:47:00
  • 192:

    ナナコ

    部屋に入り私はヤスノリに電話をかけ直した。はぐれたからとりあえずマサヤとジャンカラにいる、と。ヤスノリたちは私たちの帰りがあまりにも遅いのでビリヤードをしに行ったとゆう。「もう別行動で楽しもや!マサヤに頑張れよって伝えといて!(笑)」とヤスノリが言う。その旨をマサヤに伝えるとマサヤは笑いながら「あいつら俺に気遣ってんねんて!(笑)」と言った。私はなんで?と聞くと「や、俺がナナちゃんのこと好きなんあいつら知ってるからさ!(笑)」私は好きとゆう言葉に異様に反応して恥ずかしくなってしまった。さっきのマサヤの告白を思い出す。「そっか、うちら付き合ってんな」やっと実感できたような気がした。

    2007-02-02 10:54:00
  • 193:

    ナナコ

    逆に私は背も170近くあり、地黒のうえ一時肌を焼いたりしていた。声も低く性格も男っぽいと言われる。「マサヤと歩いとったらうちが男みたいやん」私はぽつりとつぶやいた。その瞬間マサヤの目がパッと開いた。「何今の独り言(笑)」マサヤは笑う。私⇒「もしかして起きてた!?」マサヤ⇒「うん(笑)」私⇒「むかつくー!うち1人でなにしとこうか困っとったのに!」マサヤ⇒「チュウしてくれる思って期待してたのに(笑)」私⇒「アホ!(笑)」

    2007-02-02 11:18:00
  • 194:

    ナナコ

    「煙草買って来るわ!」私は席を立った。私はイマイチこーゆうシチュエーションに弱い…とゆうかけんちゃんのことがあって以来、男の子と2人きりになるとやたら構えるよーになってしまっていた。
    「俺も煙草買ってきて!」マサヤが言う。私⇒「何買ってきたらいい?」マサヤ⇒「セッタ。」私⇒「あいよ〜」マサヤ⇒「あっやっぱマルメラ!」私⇒「どっちやねん(笑)てかメンソいけるん!?」マサヤ⇒「やっナナちゃんがいつも吸うてんのマルメラやから一緒のん吸いたくて!」私⇒「あぁ…(照)」マサヤは平気でこっぱずかしいことを言う。いい意味で素直すぎるのだ。

    2007-02-02 23:27:00
  • 195:

    ナナコ

    「さ〜何型でしょう(笑)」マサヤはもったいぶる。私⇒「O型やろ!」マサヤ⇒「なんでわかるん!?」私⇒「なんとなく!」マサヤ⇒「じゃあナナちゃんはA型やろ!」私⇒「違う(笑)」マサヤ⇒「O型!」私⇒「違う(笑)」マサヤ⇒「マジ!?じゃあB型!」私⇒「ちゃうよ(笑)」マサヤ⇒「てことはAB!?」私⇒「うん(笑)」マサヤ⇒「マジ!?見えへんわぁ!なんやかんや言うて几帳面やし真面目なとこあるからてっきりA型やと思ってたし!」私⇒「よく言われる(笑)」
    O型とAB型…まるで真逆だ。それに血液型占いなどでは相性が悪い組み合わせだ。やはり私たちは何から何まで真逆なようだった。

    2007-02-02 23:47:00
  • 196:

    ナナコ

    マサヤ⇒「俺らって絶対運命やって!」私⇒「はっ?何が?」マサヤは急に運命がどうとか言う話をしだした。マサヤ⇒「俺らって絶対うまくいくで!ナナちゃんには異常なぐらい運命感じてんねん!俺ら出会うために生まれてきたんやって!」私⇒「そっそうなん…?」マサヤ⇒「ナナちゃんはそう思わんわけ?」私⇒「うっ…うーん…。うちあんまそうゆう運命がどうのとか考えたことなかったから急に言われても実感ないんよね。」マサヤ⇒「じゃあ俺がこれから実感さしたるから!」私⇒「えっ!あっうん!」マサヤはこんな恥ずかしい、漫画の台詞のようなことを平気で言う。今も思い返す度赤面する…。いつも冷静でドライな私はペースを崩されたような気がした。でもマサヤが言ってることもまんざらでもないかも…と心の中で思った。真逆な2人だからこそこれから先が楽しみだ☆と。

    2007-02-03 00:02:00
  • 197:

    ナナコ

    結局1曲も歌わずに朝の5時を迎えた。そろそろ始発も走り出す。「お時間10分前です。」とゆう電話もあったので私たちは退室することにした。
    上着を着て帰る準備をしているとマサヤが不意に肩を叩いて来た。「何?」と振り返ると、突然キスしてきた。私は目を丸めて驚いていた。なんとゆうベタなシチュエーション…。私はそのことに驚いていたのだ。マサヤは「すきありまくりやな(笑)」と笑いながら私より先に部屋を出た。そしてそそくさと会計を済ませていた。どーやら私の分も払ってくれたらしい。「割り勘にしよ」と言うと「いいって☆今日は気分いいし♪」と言って外へ出た。

    2007-02-03 00:14:00
  • 198:

    ナナコ

    そして心斎橋の駅へ向かった。寒空の下、手を繋いで歩いた。まだ外は暗い。駅に着くまでに色んな話をした。家族のこと、進学のこと、将来のこと…マサヤは見た目は少しチャラかったが、中身はしっかりしていてとても他人思いだった。マサヤの話を聞いていると私まで暖かい優しい気持ちになれた。マサヤは私の家まで送ってくれると言ったが予備校もあるしいいと断った。途中乗り換えの駅でバイバイして、また帰ったら連絡すると言って帰っていった。

    2007-02-03 00:25:00
  • 199:

    ナナコ

    ――――完結――――

    2007-02-03 04:21:00
  • 200:

    名無しさん

    ぇ 終わり?

    2007-02-03 05:53:00
  • 201:

    ナナコ

    >>223は主じゃないです?まだ続くので?まだ長くなりそうですが、よくればお付き合いください?

    2007-02-03 07:40:00
  • 202:

    名無しさん

    楽しみにしてるから頑張って??

    2007-02-03 12:01:00
  • 203:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    その日はうっかり寝過ごして起きたら夕方だった。今さら予備校に行くわけにもいかないのでそのまま休むことにした。携帯を開くとマサヤやさーりちゃんからメールが入っていた。マサヤからは今日予備校に来るのかとゆう内容のメール。さーりちゃんからは明日日曜なので会えないか、とゆうメールだった。私は2人にメールを返信したあと、また眠りに入った。次に起きたのは夜の8時だった。勉強をさぼったぶん、夕飯を食べたあと、2時間だけ勉強した。お風呂から上がると、さーりちゃんからの着信があった。かけ直してみるとワンコールで出た。

    2007-02-03 12:04:00
  • 204:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    >>227さんありがとうございます??頑張ります??

    2007-02-03 12:06:00
  • 205:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私⇒「もしもし?さーりちゃん?どしたぁーん?」さーりちゃん⇒「明日何時からいける?」私⇒「昼からやったら何時でも」さーりちゃん⇒「じゃあ2時にミナミでいい?」私⇒「オッケ〜!」さーりちゃん⇒「急に電話してごめんな。なんとなく声聞きたくて。」私⇒「彼氏みたいやん(笑)」さーりちゃん⇒「ほんまやな(笑)」私⇒「とりあえず明日楽しみにしてるよ♪」さーりちゃん⇒「うん!じゃあまた明日ね!」
    5分ぐらい話して電話を切った。

    2007-02-03 12:18:00
  • 206:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    翌日。約束の2時少し前に待ち合わせ場所に着いたのにさーりちゃんはもうすでに来ていた。私の姿を見ると嬉しそうに手を振ってきた。「お待たせ」そう言うととりあえずお茶しようとゆうことになり、当時無印良品のビルの横にあった「アヤーズカフェ」とゆうセルフサービスの喫茶店に入った。セルフサービスの喫茶店のわりに内装が落ち着いていて地下にソファ席などがあってくつろげた。ミナミに出るとよくここでお茶したり待ち合わせ場所に使っていた思い出の場所だ。
    さーりちゃんと私は同じケーキと紅茶を頼んだ。席に着くなり、さーりちゃんは今の仕事のことについて相談を持ち掛けてきた。

    2007-02-04 19:44:00
  • 207:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    さーりちゃん⇒「うち、今の仕事辞めようかなって。やっぱ大学受験あきらめたないねん。このままこの大事な時期にこの仕事続けてたらどんどん堕落してく気がするねん。うち、そんな器用ちゃうから余計に。お金はそら必要やけど勉強を優先せななって。また浪人するのだけは勘弁やし(笑)」私⇒「うん。うちもそのほうがいいと思うわ。さーりちゃんが選んだ仕事にとやかく言いたくないけど、さーりちゃんに夜の仕事は似合わんよ。それに今は目先の現実に目ぇ向けな。とりあえず、大学は行っときたいから浪人決意したんやろ?1月入ったら試験も始まるしさ。また一緒に頑張ってこうや!」

    2007-02-04 19:52:00
  • 208:

    名無しさん

    あげ?

    2007-02-04 20:01:00
  • 209:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    >>233さん。あげてくれてありがとうございます?引き続き読んでいただければ幸いです??

    2007-02-04 20:06:00
  • 210:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「うん!」とさーりちゃんは潔く答えた。さーりちゃんの真っ直ぐな気持ちを聞けてよかったと思った。そして私たちは買い物に行くことにした。2人で買い物に出掛けるのは夏以来かもしれない。なにげなくナカヌキヤの中に入るとさーりちゃんはHERMESのエールラインを狙っていると言ってブランド物のフロアに行った。当時HERMESやDiorがやたらと流行っていた記憶がある。

    2007-02-05 07:19:00
  • 211:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    さーりちゃんは「キャバ辞める前に自分にご褒美…(笑)」と言っていた。同じく私もなにげにブランド物を見ていると、HERMESの革ブレスが目にとまった。当時、クルクル巻くタイプの革ブレスが流行っていて、(記憶では流行っていたと思う)特に男の子はよく腕に革ブレスをしているのを見かけた。マサヤも前に先輩の美容師の人がHERMESの革ブレスをしているのを見て「あれ、いいよなぁ」と言っていた。

    2007-02-05 07:25:00
  • 212:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「マサヤの誕生日プレゼントあの革ブレスにしようかな…。」マサヤの誕生日は12月26日だった。因みに私は12月29日でたった3日違いだった。あと26日まで1週間を切っていた。受験生でバイトもしていないお金無し子の私はクリスマスも兼ねてその革ブレスを買うことにした。その姿を見たさーりちゃんは「何何?それプレゼント?誰に〜?」と聞いてきた。

    2007-02-05 07:33:00
  • 213:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    さーりちゃんは「よかったやん!おめでとう!」と喜んでくれた。
    そして私はマサヤのプレゼントを買った。「こうゆうの、なんか照れくさいなぁ。喜んでくれたらええな…。」買ったあとなんとなく恥ずかしくなった。
    それからなんやかんやブラブラしているうちに夕方の6時を回ったので、晩御飯を食べに行くことにした。アメ村にある少し小洒落た居酒屋に入った。

    2007-02-05 18:12:00
  • 214:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    散々飲み食いしたあと明日は月曜だしまた勉強を始めていかなければいけないので9時過ぎにさーりちゃんと別れた。帰り際に「明日からまた予備校行くから!」と言ってくれてとても嬉しかったのを覚えている。翌日。久々にさーりちゃんは予備校に顔を出した。そして前みたく明るい笑顔を浮かべていた。「さーりちゃん、元気や。よかった☆」私はミホちゃんのこともあるので本当は予備校に行きづらいんじゃないかと心配していたが、ホッとした。

    2007-02-06 02:36:00
  • 215:

    ナナコ

    その日の夕方、久しぶりに中学時代の地元の友達から電話があった。小学生の頃から親しくしていた《サユリ》だ。ここ1年間連絡をとっていなかったので、とても懐かしい気分になった。私⇒「わぁーめっちゃ久しぶりやん!どしたんよ急に〜!」サユリ⇒「ホンマ久しぶり!1年ぶりぐらい〜?あっ急でごめんなんやけど明後日イヴやん?うち彼氏とお泊り予定なんやけど、それでナナにアリバイ頼みたいねん!ええかなぁ?ナナも知ってると思うけどうちの親、めっちゃ厳しくてさぁ!あんたやったらうちの親も信用すると思うしお願い!!」

    2007-02-06 02:48:00
  • 216:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    ↑トリップつけ忘れましたが私です?引き続き更新していきます??

    2007-02-06 02:50:00
  • 217:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「久しぶりに電話してきたと思ったらそれかい!」私は思わず突っ込みたくなったが、喉まで出掛けたその言葉を飲み込んで「あぁ!ええよ!そのかわりあたしのアリバイも頼むで!(笑)」と条件を出した。サユリは「あっあんたも彼氏おるんや☆よし!これでアリバイ成立!(笑)じゃあまたイヴ当日にメールか電話するー!じゃあね〜!」とほぼ一方的に喋って電話を切った。

    2007-02-06 02:57:00
  • 218:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    電話を切った後、「そーいえばもうクリスマスか…。マサヤの誕生日のことと勉強のことで頭一杯で忘れとったわ。クリスマス、イヴか25日かマサヤ会ってくれるんかなぁ…。まだなんも言うてけーへんし。うちから言うのもなんかハズイし…。勉強あるから、とか言われたらどないしよ…。」とよからぬ妄想を膨らませながら、一人で焦りと不安と格闘していた。
    しかし、その不安も去ることながら翌日マサヤから電話で「24、25どーする?」と連絡が入った。

    2007-02-06 03:05:00
  • 219:

    名無しさん

    気になる??

    2007-02-06 04:26:00
  • 220:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私⇒「24、25のどっちも会う?」マサヤ⇒「俺はそのつもりやけど(笑)てか空けててくれたんや☆」私⇒「暇人やしね(笑)」マサヤ⇒「なんやそれ(笑)俺に会いたいぐらいゆうてよ(笑)」私⇒「そうそう!会いたかったから!(笑)」マサヤ⇒「ホンマかよ(笑)てか、24日USJ行かん?」私⇒「あっ行きたい行きたい♪」マサヤ⇒「じゃあ決定!10時にUSJの駅の改札でどーよ?」私⇒「うん☆ええよ♪」マサヤ⇒「じゃあ楽しみにしてるわ♪じゃあな♪」私⇒「うん!バイバイ!」
    電話を切ったあと、私はなんだか有頂天だった。初々しかったなぁ、と今も照れくさくなる。

    2007-02-06 11:42:00
  • 221:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    24日当日。浮かれ気分の私は20分も早く着いてしまった。「あぁ、最初はマサヤのほうが押してたかんじやけど今はうちのほうが浮かれてるやん…(笑)」そんなことを思いながらマサヤを待っていると10分後にマサヤが現れた。「ほな行こか!」腕を組みながらUSJに入った。さすがにイヴとゆうだけあって朝から人がごったがえしていた。

    2007-02-06 11:48:00
  • 222:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    どのアトラクションも多大な待ち時間を要したがとりあえず狙っていたアトラクションには必ず乗りたかったので列んだ。
    「ジョーズ」のアトラクションに列んでいる最中のこと。後ろに列んでいた女の子4人組がなにやら私たちを見てヒソヒソ話をしている。耳をそばだてて聞いてみると会話の内容はこうだった。「あの人、上戸彩に似てない?」「似てるよねー!」「声かけて一緒に写真撮ってくださいって頼んでみる?」女の子たちは同い年か少し下ぐらいだろうか。キャッキャ言いながらマサヤを見ていた。

    2007-02-06 11:55:00
  • 223:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私はそれを聞いて思わず笑ってしまった。「上戸彩か(笑)やっぱ誰が見ても似てるんや(笑)」
    そして私たちの順番が来て後ろの4人組も同じ船に乗り込んだ。私とマサヤが座った隣の座席にその子たちも座った。すると「あの、一緒に写真撮ってもらえませんか?」と声をかけてきた。マサヤはビックリしながらも「ええよ。」と言って一緒に写真を撮ってあげていた。撮り終わったあと、「上戸彩に似てるって言われません?」「私たち神奈川から来たんですよー」「あんまり上戸彩に似てるもんだからさっきから写真撮ってもらおうって言ってたんですよー」など私を放置してなにやら会話が弾んでいるようだった。なんとなく私はご機嫌斜めになってしまった。

    2007-02-06 12:04:00
  • 224:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    船に乗っいる最中ずっとだったのでアトラクションを楽しむどころじゃなかった。「なんやねん!うちを放置してデレデレして!」私はムスっとしながら外を見ていた。
    アトラクションが終わって降りる時、その4人組は「ありがとうございましたー」と言って機嫌よく去って行った。
    マサヤは「なんや機嫌悪いやん?どないしてん?(笑)」とおちょけながら聞いてきたので私は「さぁ?」とだけ言ってそそくさ先頭を切って歩いていった。

    2007-02-06 12:11:00
  • 225:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    マサヤ⇒「あっ!ヤキモチや(笑)」私⇒「ちゃうし!」マサヤ⇒「じゃあなんで怒ってるん?」私⇒「うちを放置してずっと喋ってたから」マサヤ⇒「ヤキモチやん(笑)」私⇒「ちゃうし!」マサヤ⇒「可愛いなぁ(笑)俺がモテモテでナナちゃんも大変やな(笑)」私⇒「………。」
    さっきまで憤慨していたがマサヤのあまりの悪びれのない発言になんだか気が抜けて怒りもおさまってしまった。「まっいっか」そんな気持ちになり、また機嫌を直して「次はどこ行く?」と言ってマサヤの手を引っ張った。

    2007-02-06 12:18:00
  • 226:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「完璧マサヤのペースにはまってるは、うち…。」まさにその通りだったように思う。いつも感情に左右されない私が見事に左右されていた。「これってマサヤを好きってことやんな…」私は付き合って初めて自分の気持ちを確信した。
    そうこうしているうちに夕方近くになった。だんだん気温もさがってきて外にいるのが苦痛になってきた。「少し早いけど飯食う?」とマサヤが聞いてきたのでお店の中に入ることにした。

    2007-02-06 12:28:00
  • 227:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    サユリからだった。サユリは声を枯らしてヒクヒク泣いていた。びっくりしてどうしたのか、何があったのか尋ねた。するとサユリは理由を話し始めた。長くなりそうな雰囲気だったのでマサヤに「ごめん!トイレ行ってくる!」と言って席を立った。
    サユリ⇒「あいつにドタキャンされた…。約束の時間3時やのにいくら待ってもこーへんかった。電話にも出てくれへんかったから2時間待ってみたのに…。ようやく連絡ついたと思ったら急用が出来たって…。それで喧嘩になってん。」

    2007-02-06 21:02:00
  • 228:

    名無しさん

    ??

    2007-02-06 21:53:00
  • 229:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    あいつとは彼氏のことだ。サユリの彼氏は5歳年上でもう働いていて、仕事が急に入ったらしかった。それをサユリはそんなはずないと言って信じなかった。絶対他に女がいると疑った様子だった。私はとりあえずサユリをなだめに入った。サユリは今すぐ私に会いたいと言った。会って色々話を聞いてほしかったのだろう。しかし私は今マサヤといる。今すぐは無理だと言ったら明日でもいいと言った。私は明日もマサヤとの約束があったが、事情を説明したらマサヤならわかってくれるかもしれない、と思い、明日なら大丈夫だと答えた。

    2007-02-06 23:47:00
  • 230:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    とりあえず今ご飯を食べている最中だからまた後でかけ直す、と言って電話を切った。
    席に戻ってマサヤに事情を説明した。「友達が色々あって大変やから少し話聞いてあげることになってん。だから悪いけど明日の約束、時間ずらしてもらっていい?」マサヤはそんなことなら仕方ないと言って了承してくれた。
    そして夕食を食べ終わって外へ出てまたサユリに電話をかけ直した。

    2007-02-06 23:52:00
  • 231:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    明日の昼から会うことになった。電話の様子ではサユリはさっきより少し落ち着いたようだった。
    USJで散々遊んだ後、みんなにお土産を買って帰ることにした。帰りの電車の中で私は疲れた顔をしていたらしく、マサヤがしきりに「友達大丈夫やったらええなぁ。」と気を遣ってくれていた。その日、マサヤは私の家まで送ってくれて、家の前でバイバイした。

    2007-02-07 01:42:00
  • 232:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    翌日。家の近いサユリと私は地元のマクドで会う約束をした。マクドで3時間ぶっ通しで喋り続けた。久しぶりに会うから余計だろうか、サユリは話し出したら止まらないと言った様子で夢中で彼氏の話をした。私はこのままではらちがあかないので「彼氏ともう1回よく話し合いや」と提案した。サユリは思い立ったらすぐ行動派だった。
    「じゃあ今から電話する!」そう言って早速彼氏《リョウ君》に電話を始めた。

    2007-02-07 01:49:00
  • 233:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    電話をしにトイレへ駆け込むサユリ。私はそれを見てなんだか可愛いなぁ、と滑稽に思い、笑ってしまった。「うちもサユリみたいに感情表現豊かやったらなぁ…」なんだかサユリが羨ましくかんじてしまった。サユリは昔から可愛くて人なつっこくて愛されキャラだった。喜怒哀楽が激しいとこも私から見れば可愛いもんだった。
    ―30分経過。まだサユリはトイレから戻らない。「また喧嘩してるんちゃうやろなぁ…」そう不安を感じていたその時、トイレのドアが勢いよく開いた。涙で顔をぐしゃぐしゃにしたサユリが出てきた。

    2007-02-07 02:02:00
  • 234:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私は慌てて駆け寄り「どっどーしたん!?」と理由を聞いた。サユリは声にならないと言った様子でひたすらヒクヒク泣いている。店内にいた周りのお客さんもこちらを凝視している。とりあえず店を出て泣いているサユリを誘導しながら近くの公園へ行った。まったく手のかかる奴?
    公園のベンチに腰掛けサユリにハンドタオルをそっと手渡した。私は自販機でサユリの大好きなレモンティーを買ってきた。「あっあ…りがと…。ごっごめん…。」サユリは消え入りそうな声でヒクヒクと言う。

    2007-02-07 02:15:00
  • 235:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私はサユリに「いいよ。そんなことより彼氏と電話で何があったん?ゆっくりでええから話してみいや。少しは楽になるんちゃう?」と問い掛けた。サユリは勢いよく「あんな奴もう彼氏ちゃう!」と叫んだ。公園にいた鳩がびっくりして逃げるぐらい大きな声で。
    「ナナ!あんな奴と付き合ったうちがアホやった!もう目ぇ覚めたわ!あんな奴彼氏ちゃうわ!なぁ、ナナうちあいつに金騙し取られてん!」

    2007-02-07 02:34:00
  • 236:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    体力的にも精神的にもボロボロだったサユリはその日から心にゆとりが出来たとゆう。付き合って2ヶ月が過ぎた頃、リョウ君から「結婚しよう」と言われたらしい。サユリはもちろんそのプロポーズを受け入れたとゆう。そして結婚資金のために2人で貯金をしよう、とゆうことになり、貯金を始めた。サユリは毎月自分の稼いだお金(事務の仕事+スナック)5万多い時で8万をリョウ君に渡していたらしい。寝る間も惜しんでスナックの仕事を増やし、自分に使えるお金なんて雀の涙程度だったとゆう。

    2007-02-07 03:37:00
  • 237:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    遊ぶのも我慢して毎日必死に働いた。私と1年間連絡を取らなかったのはそのせいもあるとゆう。「2年経ったら結婚しよう」とゆうリョウ君の言葉を信じて…。そして貯金は1年で100万を越えた。
    しかし2人は昨日喧嘩をし、別れる…とゆう事態にまで発展した。さっきの電話でサユリは「つまらないことで腹立ててごめんね。もっと大人になるから。」と謝った。が、リョウ君の答えはこうだった。「5歳も離れてるから価値観の違いは仕方ない。けどお前は我が儘過ぎる。俺の仕事のこともわかってくれな困る。もう疲れた。別れよう。」

    2007-02-07 03:47:00
  • 238:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    喜怒哀楽の激しいサユリはその投げやりで冷たい言葉に猛烈にキレたらしい。「もういい!あんたなんか!うちが渡したお金全部返して!」そこでサユリは思いもよらぬ言葉を耳にした。「あ〜あの金?あの金やったら使ってもうてもうないわ!」サユリはこの返答を聞いた瞬間自分の耳を疑ったとゆう。どうゆうことか説明しろ、と問いただすと「パチンコと競馬で消えた」あっさりと白状したらしい。

    2007-02-07 03:57:00
  • 239:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    その言葉に愕然としたサユリは自分でも何を言ったのか覚えていないぐらい暴言を吐いてキレたらしい。リョウ君は「ごめん、ごめん」と平謝りをするだけでまったく悪びれた様子もなかったらしい。そして「殺してやる!」サユリがこの言葉を発した瞬間電話を一方的に切られたとゆう。そこからは何度かけても電源を切られて繋がらなかったらしい。

    2007-02-07 04:04:00
  • 240:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私はそれを聞いて異常な程憤慨し、「うちが話つけたる!」と言って泣きながら話すサユリから携帯を取り上げた。そしてリダイヤルでリョウ君に電話をかけた。コールは鳴るものの最終的には留守電になった。またかけると今度は話し中。もしやサユリの番号を拒否ったのでは…?私は今度は自分の携帯からかけた。すると「もしもーし!」何事もなかったかのようにリョウ君が出た。

    2007-02-07 04:11:00
  • 241:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「サユリの友達やけど!あんたどうゆうつもりやねん!サユリから巻き上げた金返せや!詐欺師!」リョウ君が出た途端私は怒鳴った。「はぁ〜?詐欺師〜?人聞き悪いことゆうね、あんた。俺らの金やねんからなんか問題ある〜?第一もう別れたんやから金あってもしゃーないやん!だいたいあんたに関係ないでしょ!第三者が首突っ込まんといてくれる〜?」脈絡のない言葉と悪気のまったくない飄々とした態度にたちまち私の怒りはヒートアップし、ついに爆発した。そして「お前訴えたる!覚悟しとけ!」そう言った瞬間プツッと電話を切られた。

    2007-02-07 04:22:00
  • 242:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    その後は電源を切られたのかまったく繋がらなかった。「こうなったらこいつの家まで押しかけてやる!」怒りに翻弄された私は我を忘れていた。
    その時、私の携帯が鳴った。「リョウか!?」と思ったら違った。マサヤだ。「そういえば今日時間をずらして会う約束してたっけ…。」
    私はマサヤに事情を説明して今日は会えなくなったとゆうことを伝えようと電話に出た。
    マサヤ⇒「あっもしもし?友達大丈夫やった?今日どうする?」私⇒「ごめん。サユリが大変やねん。何時になるかわからんからごめんやけど今日は会うのよそう。明日のマサヤの誕生日はちゃんと空けてあるから。」マサヤ⇒「そんな大変なん!?大丈夫か!?もしかして今取り込み中?じゃあまた明日のこともあるしかけ直すわ。」私⇒「うん、ごめんな。」

    2007-02-07 04:33:00
  • 243:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    電話を切った後、サユリの手を取り、「リョウの家まで行こう!案内して!」と言った。サユリは首を横に振り、「いい」と言ったが説得してほぼ無理矢理サユリに案内させた。
    家まで行ったが留守だった。電話にも出ない。また怒りが込み上げてくる。私たちはしばらくリョウの家の前で待ったが帰ってくる気配はなかった。時間は夕方の5時。

    2007-02-07 04:48:00
  • 244:

    名無しさん

    ???

    2007-02-07 05:56:00
  • 245:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    イライラしながら煙草をガバガバ吸う私に気を使うサユリ。不意にサユリが「あっもう仕事行ってるかも…!」と呟いた。社員は日によって交代でだいたい早い日は夕方4時に店に入るとゆう。「もっと早く言いや!」私は再びサユリの手を引っ張って店に案内させた。
    「いらっしゃいませー」店はオープンしたてのようだった。客もいてない。バイトらしき女の店員さんに「あのー佐々木さんいてはります?」と尋ねた。店員さんは「佐々木さんなら奥(キッチン)にいてます。呼んできますね。」と快く対応してくれた。

    2007-02-07 08:44:00
  • 246:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「佐々木です。」ひょっこり顔を出したリョウは私たち2人を見るなりギョッとした様子で右往左往する。「ちょっといいですか?」私はここでリョウがしたことを全てぶちまけてやろうと思った。が、しかしリョウはヤバイと感じたのか直ぐさま私たち2人を「外で…」と言って店の外へと追いやった。店の裏口まで連れて行かれ「用件は?」と開き直られた。

    2007-02-07 08:50:00
  • 247:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    サユリはこっちに来ようとせず離れたところで下を向いていた。私はその言葉に憤りを感じ、「あんた最低やね。金返せよ。サラ金から金借りてでも返せ!」と吐き捨てた。リョウは「ん〜すぐには無理やな〜。サラ金て君(笑)僕はサラリーマンじゃないし(笑)」と、理屈で練り固めたおどけた言葉を返す。

    2007-02-07 08:58:00
  • 248:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「チッ」舌打ちしながら私は煙草に火を付けた。そしてリョウの顔にわざと真っすぐ煙を吐きかけながら言った。「何年かかってでも働いてちゃんと返せ!それでも返さん言うんやったらうちはあんたを許さん。」傍目からは私とリョウはカップルで、痴話喧嘩のように見えただろう。リョウは飄々とした口調で「まっいつになるかはわからんけどね〜。返せるようになったらサユリに連絡するよ。」と言った。私は「返さな殺す。」と言ってリョウの頬に煙草の火を押し付けようとした。

    2007-02-07 09:05:00
  • 249:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    リョウは「わっわかった。」と言って私の手首を掴んでストップをかけた。まさか私がそこまでするとは思ってもみなかったのだろう。慌てた様子で「ごめんな。」と私に言い、離れた場所で下を向いて泣いていたサユリに近寄り「ちゃんと返すから。ごめんな。じゃあ仕事あるから戻るわ。」と言っていそいそと店に戻っていった。
    サユリは「ありがとう、ナナ。ごめんな。ホンマ、ありがとう…。」と泣きながら私にしがみついた。私は「あんたももうちょっとしっかりしーや」と言ってポンポンとサユリの頭を叩いた。

    2007-02-07 09:24:00
  • 250:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    時刻は6時を過ぎた。私たちはそのまま帰ることにした。お互い地元の駅で手を振り別れた。ふと携帯を見るとマサヤから不在着信5件。何かあったのだろうか…。気になった私は家に着くなりすぐマサヤに電話をかけ直した。
    私⇒「あっもしもしマサヤ?いっぱい着信あったけど何?」マサヤ⇒「何してたん?」冷たく言うマサヤ。
    私⇒「友達とおったよ。今帰ったとこやねん。」

    2007-02-07 19:49:00
  • 251:

    名無しさん

    ?

    2007-02-07 20:30:00
  • 252:

    名無しさん

    (* 皿 *;)

    2007-02-07 23:41:00
  • 253:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    マサヤ⇒「………それホンマなん?」私⇒「ホンマやって!」マサヤ⇒「コウキが京橋でナナちゃん見たって言うてた。そん時男と2人で話してたって。友達とおるゆうたやん。友達って男かよ。さーりちゃんやってゆうてたやん!?」
    それを聞いて頭がこんがらかりそうになった。マサヤの言ってる意味が飲み込めなかった。私は事情をどこから説明すればいいのかわからず声がどもった。
    私⇒「さーりちゃんちゃうよ!地元の友達の『サユリ』やから!似てるから聞き間違えたんやん!」

    2007-02-08 00:00:00
  • 254:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    マサヤ⇒「でも京橋で男とおったってのは?コウキはしっかり見たってゆうてたで!」コウキは京橋の近くに住んでいて京橋の駅前のコンビニかなんかでバイトをしていると聞いた。でもまさかいくらコウキが京橋の近くに住んでいて京橋でバイトしてるからってまさかあの現場を偶然に目撃するとは思ってもみなかった…。私はどこから説明していいかわからなかった。とにかく早くマサヤに誤解を解きたくて必死に弁解を始めた。

    2007-02-08 17:49:00
  • 255:

    名無しさん

    気になる???

    2007-02-08 18:51:00
  • 256:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    一から順にサユリに何があったか、私と話していたのはサユリの彼氏で近くにサユリもいたけど少し離れた場所で泣いていたから私と彼氏が2人きりでいるように見えたのだろうとゆうことを必死に説明していった。その話を無言で聞くマサヤ。私の弁解は30分以上続いた。頭の悪い私は要約して説明することができない。最初から最後まで話し終わるとマサヤが言った。
    「それが事実なら信じる。でもそれがもし嘘なんやったら俺はもうナナちゃんのこと信じられへんようになると思うわ。」

    2007-02-09 02:06:00
  • 257:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私は「今の言葉に嘘とか偽りなんかないから!信じて!」とはっきりと言った。マサヤはそれなら信じると言って許してくれた。しかし、今思うと本当は先に自分との約束があったのに友達を優先した私に対してやはり別の意味で不信感を持っていたのではないか…と思う。事実、マサヤは後々私に「ナナちゃんは俺のこと好きちゃうんやんか!」と今までの我慢の結晶を爆発させることになるのである。この時の私はただただ愛されてる自信があったからマサヤの不満に気付いてやることができなかったのだ。

    2007-02-09 02:14:00
  • 258:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    明日はマサヤの誕生日。付き合った初日から会う約束をしていた。明日の待ち合わせの場所と時間を決めてそのまま電話を切った。最後に「メリークリスマス」と言ってくれたのがなんだか嬉しかったのを今でも覚えている。
    目まぐるしい1日に漸くピリオドが打ててホッとしたのか電話を切った後、いつねまにか眠ってしまった。

    2007-02-09 02:36:00
  • 259:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    夜中の12時にサユリからの着信で一旦目が覚めた。
    サユリ⇒「もしもしナナ?今日はせっかくのクリスマスやのに台なしにしてごめんな。ナナがいてくれへんかったらうち、どうなってたかわからん…。ホンマありがとう。うちスナックの仕事辞めるわ。同じ京橋やし、店近いし、リョウに会うのなんか嫌やし。それにオカンに今まで居酒屋ゆうて、スナックで働いてるん黙ってたん心苦しいし。しばらくは事務の仕事頑張ってやるわ。ナナの彼氏にもごめんねって謝っといて。」私⇒「うん、気にせんといて。うちら10年来の友達やん。マサヤも気にしてへんよ。家にお金入れたりで大変やろけど事務の仕事頑張ってな。あいつからお金ちゃんと返してもらいや。」

    2007-02-09 02:49:00
  • 260:

    名無しさん

    ??

    2007-02-09 12:38:00
  • 261:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「うん。返してもらう。ありがとう…ありがとう…。」サユリは涙混じりで何度もありがとうと連呼していた。私は「もう遅いからゆっくり寝えや」と言って電話を切った。サユリの感謝の気持ちがひしひしと伝わってきたのを今でも覚えている。その後は眠れぬ夜を一人ボーっと過ごした。問題は解決したはずなのに何故か心にしこりが残った気分だった。
    翌日。約束の場所でプレゼントを持って一人マサヤを待つ。たいがい時間に几帳面なマサヤがめずらしく遅刻してきた。

    2007-02-10 01:36:00
  • 262:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    息を切らせながら走ってくるマサヤ。「ごめん!遅れて!とりあえず飯食いに行こか!」と言いながら昨日は何事もなかったかのように私の手を取り歩き出した。マサヤが予約を入れているとゆうイタメシ屋に入った。本当はクリスマスに来たかったらしいが予約がとれなかったとゆう。「俺の誕生日やけど昨日のくり越しで俺のおごりやから!」マサヤがそう言いながらオススメの料理を注文してくれた。「うちがパスタ好きなん覚えてててくれたんや」パスタが大好きな私は感激だった。

    2007-02-10 01:52:00
  • 263:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    そのお店のパスタは少し値段ははるが本当に美味しかった。
    お腹いっぱいになったところで目的地を決めていなかった私たちはどこへ行くか困った。散々迷ったあげく結局無難に映画にした。天王寺のアポロシネマに着くと次の回まで2時間近く時間があったのでブラブラすることになった。少しだけ買い物をして歩き疲れたのでMIOの喫茶店で時間を潰すことになった。

    2007-02-10 02:02:00
  • 264:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「ニコチン切れ(笑)」お店に入って席に着くなりマサヤは満面の笑みで美味しそうに煙草を吸う。私はマサヤのそんな笑顔が大好きだった。マサヤは昨日はごめん、と謝った。少し冷たくしすぎたのと、疑ってごめん、と。「今日1日どのタイミングで言おうか迷った」そう少し困った顔で照れながら言うマサヤはなんだか可愛かった。私も「私の方こそ疑われるような行動とってごめん」と謝った。昨日の電話の時より、お互いの顔を見て言えたのでやっとわかり合えたような気持ちになった。

    2007-02-10 03:29:00
  • 265:

    名無しさん

    ?あげ?

    2007-02-10 05:47:00
  • 266:

    名無しさん

    ?

    2007-02-10 12:33:00
  • 267:

    名無しさん

    ????

    2007-02-10 18:16:00
  • 268:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    ご飯を食べ終え店を出た。マサヤは「昨日のことで疲れてるやろうからもう帰る?」と聞いてきた。素直じゃない私は意地悪で「マサヤが帰りたいんやったら!」と言ってみた。すると「俺は帰りたないけど…ナナちゃん歩く早さいつもよりゆっくりやから…疲れてるんかなって」と言った。そんなところまで気にかけていてくれたのかと素直に嬉しかった。私は「まだ帰りたくない!」と素直に気持ちを伝えた。

    2007-02-10 21:44:00
  • 269:

    めぇ?

    更新してる嬉しい?

    2007-02-10 21:46:00
  • 270:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    応援してくれてる方本当にありがとうございます?励みになります?頭が悪い故グダグダ小説になってますが頑張って更新してゆくのでこれからもお願いします?

    2007-02-11 00:23:00
  • 271:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「じゃあ俺ん家おいでや!」不意にマサヤが言った。『えっ…』私は一瞬構えてしまった。しかしそのはやとちりも去ることながら「両親は仕事で家におらんけど姉ちゃんは家におるしナナちゃんのこと紹介しときたい」と言われた。ホッとしたような寂しいような…。
    私⇒「じゃあ行く!」マサヤ⇒「よっしゃ☆」
    マサヤの家は天王寺から電車で揺られること30分のところにある。初めてお邪魔するマサヤの家…なんだか緊張した。『マサヤのお姉さんてどんな人なんやろ。』古典的考えの私は挨拶の言葉をしきりに考えていた。

    2007-02-11 01:14:00
  • 272:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「お邪魔しまーす」中に入るとマサヤのお姉さんが出迎えてくれた。
    私は「はじめまして。マサヤ君と同じ予備校の○○ナナコです。こんな夜中に突然お邪魔してすみません!」お姉さんは「はじめまして!姉のアイです。マサヤから話聞いてますよ!マサヤがいつもお世話になってます。マサヤからメール入ってきた時は驚いたぁ!いきなり彼女連れてくる!やもん!寒かったやろ?気にせんと上がって上がって!」と言って手招きしてくれた。思っていたより堅苦しくなく、気さくなお姉さんでホッとした☆

    2007-02-11 01:39:00
  • 273:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    お姉さんは私が来ると聞いてマサヤの誕生日も兼ねてケーキを買ってきてくれたらしかった。お姉さんと私でバースデーソングを歌って3人で再度お祝いをした。そしてケーキをいただきながら色々話をした。マサヤのお姉さんは私たちの6歳年上で24歳だった。ネイルサロンを経営しているらしく頭の先から指の先まで綺麗にしていてとても女らしい人だった。それからマサヤの両親と他の兄弟の話もしてくれた。お父さんは某食品会社の社長さんだとゆうこと。お母さんはアパレル関係のお仕事で今は2週間程海外へ出張に行ってるとゆうこと。マサヤと3歳違いのお兄さんは大学生で今は東京で一人暮しをしてるとゆうこと。私は初めて聞くマサヤの家族の話にとても興味深々でお姉さんとマサヤの話を夢中になって聞いていた。

    2007-02-11 01:57:00
  • 274:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『うち意外とマサヤのこと何も知らんかってんなぁ。それにしてもすごい家族やなぁ。うちの家族とえらい違いやわ。世界が違うわ。なんかかっこいい。』一般ピープルの私は何もかも自分の置かれた環境と違い過ぎてとにかく感心していた。その話を聞いてマサヤが経営学部か商学部に進みたいと言っていたのもお父さんの仕事を手伝いたいとゆう気持ちからなのだろうな、とゆうのが容易に想像出来た。

    2007-02-11 02:10:00
  • 275:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    時刻は10時を回っていた。マサヤの家に着いたのは8時ジャストぐらいだったので丸々2時間以上話していたことになる。マサヤ⇒「そろそろ送ってこか?」私⇒「うん☆」そう言って帰る支度に取り掛かろうとした時、お姉さんが「夜も遅いし泊まって行きぃ!着替えとか私の貸すし!」と言った。私⇒「そんな、突然お邪魔したうえにケーキまでごちそうになって悪いですよ」マサヤ⇒「姉ちゃん!ナナちゃん受験生やし勉強とか明日の予定とか色々あるねんから!」お姉さん⇒「え〜ショック〜!せっかく仲良くなれたのにぃ!もう冬休みやしたまには息抜きぐらいいいやん〜!」お姉さんはなおも食いかかる。

    2007-02-11 02:36:00
  • 276:

    名無しさん

    ?

    2007-02-11 12:38:00
  • 277:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    ケーキを食べている最中、シャンパンを2本開けていた。そのうち1本はお姉さんがほとんど飲み干した。そのため結構…とゆうよりかなり酔っ払った様子だった。お姉さんは「泊まってけぇ!」と私に抱き着いてきた。マサヤにも絡んで行く始末…。「じゃあ、せっかくなんで」私は泊まらせてもらうことにした。 マサヤは「ええんかぁ!?明日の予定とか勉強とか大丈夫かぁ!?」と心配してくれた。「大丈夫大丈夫!」私は結局泊まることになった。

    2007-02-11 14:58:00
  • 278:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    お姉さんはその後泥酔して寝てしまった。途中でマサヤが起こそうとしたが中々起きなかったので仕方なくマサヤは毛布を持ってきてかけてあげていた。私がお風呂を借りた後、マサヤもお風呂に入った。その後リビングで子供の頃のアルバムや小学校、中学の卒アルを見せてもらった。その中には美人のお母さん、賢そうなお父さん、マサヤとうりふたつのお兄さん、可愛いお姉さんが写っていて本当に幸せそうだった。
    『こんな家族いいな…』なんだか羨ましくなった。

    2007-02-11 23:01:00
  • 279:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    兄が警察にお世話になる度に一緒に住んでいたお婆ちゃんと私が迎えに行き、頭を下げていた。勿論、お母さんには心配をかけてはいけないので兄が度々警察にお世話になっていることや退学になったことは黙っていた。「お兄ちゃんはお母さんの治療費稼ぎたいから就職することにして自主退学してん」と中学生の子供ながらに母に心労をかけまいと必死に嘘をついていた。

    2007-02-11 23:36:00
  • 280:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    その代わり祖母が目一杯手塩にかけて私を育ててくれた。それは今だにとても感謝しているし祖母は大好きだ。けれどやはり両親が家にいて、温かい家庭が羨ましかった。マサヤは「うちの親どっちも仕事で忙しくてしょっちゅう家空けてるで!」と言っていたが話を聞く限りマサヤの両親は仕事で忙しいながらもちゃんと子供との時間を作って大切にしている様子だった。だからマサヤやお姉さんからも穏やかで幸せそうな雰囲気が漂っている。

    2007-02-11 23:53:00
  • 281:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    だから父にも祖母にも「寂しい」なんて言えなかった…。私も一度は道を踏み外しそうになったこともある。兄がヤンチャしていたのでそれで中学の時、先輩たちから「あの○○先輩の妹」とゆうことで誘われ、何も知らない私は付いて行き、色んな悪さを教えられたこともあった。

    2007-02-12 00:12:00
  • 282:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    煙草の吸い方、バイクの盗み方、万引き、かつあげ…先輩は毎日のように私を誘い私の目の前で私に見本を見せてくれた。「こんなんまだまだ序の口やで!」そう言って先輩に連れて行かれたのはとある雑居ビルの中にある『スカーレット』とゆう麻雀店(今もまだあるかもしれない…)だった。

    2007-02-12 00:19:00
  • 283:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    明らかに15〜17歳ぐらいの男女が6、7人集まって麻雀をしたり煙草を吸ったりしていた。ここへ連れて来た先輩《渡辺先輩》いわく、この麻雀店は渡辺先輩の先輩が叔父さんに任されている店らしいので入りたい放題だと言っていた。(記憶では)
    「こっち来てみ…!」そう言って渡辺先輩に付いて行くと「桜」と書かれた個室に連れて行かれ、中で2人の男の人が何やら煙を吸って機嫌よく「わ〜た〜な〜べ〜!見てやぁ〜!俺の肩にちっさいおっさん乗ってんねん〜!」

    2007-02-12 00:43:00
  • 284:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    と言って近付いてきた。『クックスリや…!』私は一瞬にして顔が蒼白し、呆然として固まっていた。渡辺先輩は男2人から煙草とお金を交換していた。『ん?煙草やのに何で渡辺先輩さっきかつあげしたお金全部渡したんやろ?』疑問に思い、キョトンと首をかしげて見ていると、煙草の箱の中から粉が入った袋を取り出して「ナナコもやってみるかぁ?」と言ってニヤリと笑った。怖くなった私は顔を引き攣らせながら「やっいいです…苦笑」と言って断った。渡辺先輩は「爽快感抜群やのに!」と言ってなおも私に勧めてきた。

    2007-02-12 01:03:00
  • 285:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『ヤバイ!これ以上深入りしたらどんどん堕ちて行く…!』そう思った私は「先輩!トイレどこですか?」と言ってトイレに行くふりをしてダッシュで店を出た。
    『あ〜怖かった!クスリなんかTVのドキュメント番組とかでしか見たことなかったけど実際こんな身近でやってる人おったんや!てかホンマにあんな明らか覚醒剤ってわかるような白い粉なんや!渡辺先輩がやってるってことはお兄ちゃんもやってたんかな…』まだ胸がドキドキしている。そんなことを考えながら『もう先輩には付いて行かない!』と心に決め、家に帰った。

    2007-02-12 01:08:00
  • 286:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    その日の夜遅くに家に何度も電話があった。留守電を聞いたら渡辺先輩だった。『ナナコ!お前先帰るとかどーゆうつもりやねん!いくらユウスケ先輩(兄の名前)の妹でも承知せえへんからなぁ!』幸い祖母はもう寝ている時間だったのでこのメッセージを祖母に聞かれなくて心底ホッとした。心配性で特に私が可愛かった祖母はこんな留守電を聞いたら倒れるんじゃないかと思ったからだ。祖母に聞かれないうちにメッセージをそっと消去して眠りについた。

    2007-02-12 01:43:00
  • 287:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    次の日。学校へ行くと昼休みに渡辺先輩が私のクラスまで来て「放課後付き合えや!」と言って私を呼び出した。私は放課後恐る恐る呼び出しされた西館の裏まで行った。
    「おっ!ちゃんと来たやん!さすがユウスケ先輩の妹なだけあって根性はあるやんけ!」渡辺先輩と3年の他の女の先輩4人が来た。『えっ1対4で何する気やねん…。そんなん聞いてへんし…。どーしよどーしよ!』完全に私はびびってしまっていた。

    2007-02-12 01:50:00
  • 288:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『先生にちくったらまた呼び出しされる…いや絶対ボコボコにされる…。どうしよ…今すぐに謝ったほうがええんかな…。』私は恐怖で金魚のように口をパクパクさせていた。
    「おどれ、昨日のんどーゆうつもりやねん?!せっかくあんなとこまでお前乗せて原付き走らせて連れてったったんやんけ!おんどれ、ボコボコにされたいんか!?」下を巻いた渡辺先輩が猛烈に暴言を吐く。

    2007-02-12 02:00:00
  • 289:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「すみません!急に用事思い出して!ホンマにすみませんでした!」私は渡辺先輩に言われる前に土下座した。渡辺先輩はよく後輩を叱る時土下座をさせる。それを知っていた私は言われる前に土下座した。しかし渡辺先輩はそれでも腹の虫がおさまらないといった様子で私の髪の毛を引っ張り、「ぺっ!」と私の顔に唾を吐いて私の顔をまた地面にグシャっと叩きつけた。

    2007-02-12 02:08:00
  • 290:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「すみません!急に用事思い出して!ホンマにすみませんでした!」私は渡辺先輩に言われる前に土下座した。渡辺先輩はよく後輩を叱る時土下座をさせる。それを知っていた私は言われる前に土下座した。しかし渡辺先輩はそれでも腹の虫がおさまらないといった様子で私の髪の毛を引っ張り、「ぺっ!」と私の顔に唾を吐いて私の顔をまた地面にグシャっと叩きつけた。

    2007-02-12 02:16:00
  • 291:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    間違えて連続投稿してしまいました?すみません?誤字脱字多くて読みにくいかもしれません?
    私の過去の話に遡ってつまらないかもしれませんがこれからの展開に必要だと思ったので書きました?こんな不快な小説ですが、最後まで書くと決めたので最後まで書きたいと思います。読んでくれている方がいましたら最後までお付き合いお願いします

    2007-02-12 02:22:00
  • 292:

    名無しさん

    あげ

    2007-02-12 02:31:00
  • 293:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『ここで泣いたらまた余計先輩を怒らせる』泣きそうなのを我慢して何度も「すみません!すみません!」と謝った。
    他の女の先輩がきて「マユミ!(渡辺先輩の下の名前)あとはうちらに任せときや!」と言って近寄ってきた。渡辺先輩は「サンキュ〜後は任した!」と言ってさっさと去っていった。
    女の先輩は私の頭をくいっと持ち上げて「あ〜あ〜!綺麗なお顔が台なしやん!」と言ってケラケラ笑った。そして「立ち!」と言ってセーラーの衿を掴んだ。

    2007-02-12 02:32:00
  • 294:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「あんたなぁ、マユミに逆らうとかええ度胸してんなぁ!あんた前から気に食わんかってんなぁ!なんやねんその頭!ピアスもあかんやろが!ええ!?スカートも切りよって!2年がそんなことしてええと思ってるんか!?」女の先輩は暴言を吐いた。「すみません」私は何度も謝る。煙草に火をつけ、そして私の腕を引っ張り「我慢せーよ?大声出したらどつくからな!」と言って煙草の火を私の手首の裏に押し付けた。

    2007-02-12 02:40:00
  • 295:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『熱いっ!!辞めて!!辞めて!!』私は泣き叫びそうだった。
    「わざわざ見えへんとこ焼いたったんやから感謝せーよ?先公にちくったらもっと痛い目見るからな!」そう言って唾を吐いて笑いながら3人とも去っていった。恐る恐る腕を見ると火傷の痕がくっきり残っていた。私は悔しいのと痛いのとでその場で泣き崩れてしまった。家に帰ると幸い誰もいなかった。祖母はきっと買い物か料理教室だろう。(当時、和食の料理教室を趣味で友人と開いていたらしい)私は砂で汚れた制服を濡れたタオルで綺麗に拭き取り、汚れた髪や体を洗おうとお風呂に入った。

    2007-02-12 02:51:00
  • 296:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    鏡を見ると顎を擦りむいて血が滲み出ていた。お湯をかけると火傷のあともかなりしみた。ぬるま湯に設定して祖母が帰ってくる前にさっさと体を洗い風呂から上がるやいなやマキロンで顔の傷を消毒し、上からバンソーコーを貼った。火傷もヒリヒリするので氷水で冷やした後、ばれないようにバンソーコーを貼った。《ガチャッ》ドアが開く音がした。祖母が帰ってきたようだ。

    2007-02-12 02:57:00
  • 297:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    祖母⇒「ナナちゃん!あんたの大好きな回転焼きこうてきたで!」そう言って私の部屋に入ってきた。私は何事もなかったかのように振る舞うのに必死だった。祖母は「なんやその顔どないしたんや!?」と言って驚いていた。私は「体育ん時に転んでん!たいしたことないから!」と言って懸命に隠し通した。祖母はその言葉をあっさり信じ「大丈夫か?ちゃんと消毒しとかなあかんよ?女の子やねんから顔に傷残ったら大変やで」と言ってご飯の支度に取り掛かるため台所のほうへ行った。

    2007-02-12 03:05:00
  • 298:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『お婆ちゃん嘘ついてごめん…。うちお婆ちゃんが思ってるようないい子とちゃうねん…。』私は罪悪感でいっぱいになった。『お婆ちゃんに隠れて悪いことしたからバチが当たったんや…。』涙が流れた。いくら先輩のしたことを傍観してただけとはいえ、それは共犯に違いなかった。私はもう誘惑に負けない、お婆ちゃんを悲しませるようなことは絶対しない、と心に誓い、火傷の痕も一生お婆ちゃんに隠し通すことを決意した。

    2007-02-12 03:13:00
  • 299:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    後でわかったことだが、渡辺先輩と私の兄ユウスケは兄が中学2年の頃付き合っていたらしい。当時ヤンチャな子がモテモテで兄はかなりモテていた。結局兄に新しい彼女が出来て渡辺先輩はフラれたらしいが、別れた後も渡辺先輩は兄のことを恨む反面、好きだったらしい。今となっては何故渡辺先輩が私に近付いたかはわからない。私に近付くことによってまた兄と寄りを戻せると思ったのか、兄に復讐をしたくて私を悪の道に引きずりこもうとしたのか…。想像にしか過ぎないが、今思うと渡辺先輩の気持ちもわからんでもないな…と思う。

    2007-02-12 03:24:00
  • 300:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    そんな自分の過去を思い出しながらマサヤとリビングでお姉さんが起きるまで話をしていた。夜中の1時ぐらいにお姉さんは目覚め、「ごめん!酔って寝てしまってた!」と言い、私に着替えやスキンケア用品を貸してくれた。
    お姉さんは客間に布団をしいてくれ、「泊まってけってゆうたん私やのに寝てもうてごめんな。ここでゆっくり寝てな。おやすみ!」と言って自分の部屋に戻って行った。私はマサヤの家族の話を聞いて、自分の家族の話や過去の話もしたほうがいいのかな…と考えて寝付けなかった。
    不意に《トントン》とドアを叩く音がして起き上がるとマサヤだった。

    2007-02-12 04:51:00
  • 301:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    マサヤ⇒「やっぱり起きてたんや☆」私⇒「うん(笑)なんか寝付けんかった」マサヤ⇒「そんな気してん(笑)俺も寝付けんくてさぁ!」マサヤは私の横まで来てここにいてもいいか尋ねてきた。私はいいよ、と返事し、2人横並びになって寝転んだ。マサヤは「眠れん理由わかった!ナナちゃんの話聞いてへんからや!」と言って私の家族のことを聞いてきた。マサヤ⇒「俺、考えたらナナちゃんのこととかまだ知らんこといっぱいあるからさぁ!」私⇒「せやね。うちも今日初めてマサヤの家族のこととか知ったもん」私は一瞬躊躇ったが何も隠すことはないだろう、と思い、自分の家族のことや昔のことを話した。

    2007-02-12 04:59:00
  • 302:

    名無しさん

    ?

    2007-02-12 13:39:00
  • 303:

    名無しさん

    ??

    2007-02-12 18:29:00
  • 304:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    あげてくれてる方ありがとうございます?
    今からまた更新してゆきます??

    2007-02-13 00:40:00
  • 305:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    自分なりにマサヤに自分の生い立ち?みたいな話を無我夢中で喋った。その話にマサヤはたまに「うんうん」や「そっか」と頷き、真剣に聞いてくれた。
    話終わった後、「だからナナちゃんは他の同年代の子よりも冷静で落ち着いてるんやな」と言った。私はてっきりマサヤが引いてしまうんじゃないかと…軽蔑されるのではないかと不安で話しを進めていくに連れ、躊躇いが増していた。マサヤはそんなこと気にしてないといった様子で「ナナちゃんは傷付いたり我慢してきたりした分、人の痛みや辛さわかってやれる優しい子やねん」と最後に付け加えた。私は今も辛いことがあったり自暴自棄になったりした時その言葉を時々思い出す…。あの言葉はマサヤがくれた私の人生の宝物になったような気がした。

    2007-02-13 00:53:00
  • 306:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『マサヤに話してよかった』−−私は話し終わった直後、心のどこかで『話すんじゃなかった』とビクビクしていた。『嫌われる』それを1番恐れていたから…。しかしマサヤは過去の私も今の私も全て受け入れてくれた。他人に自分の話をするなんてこれが人生で初めての出来事だった。私は嬉しくて涙が出そうなのをこらえ、「聞いてくれてありがとう」とマサヤに御礼を言った。マサヤはふっと笑いそして「ううん、話してくれてありがとう」と優しく囁いた。そして散々語り倒した私たちは落ち着いて漸く深い眠りに入った。

    2007-02-13 01:03:00
  • 307:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    今も思い出す度に思うあの頃の幸せで純粋な気持ち…。あの17歳の冬が私にとって最大の青春の日々だったのかもしれない。懐かしむ度にあの輝いていた頃に戻りたくなる。しかしみんな必ず『大人』になってゆく…。それを拒むことは何人にもできない…。絶対に…。あの頃の私はきっと大人になることを拒むピーター・パンだったのかもしれない。楽しい日々はあっとゆう間に季節と共に過ぎていった。

    2007-02-13 01:11:00
  • 308:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私は記念すべき18歳の誕生日をマサヤと過ごせなくて実のところ、悔しくて悔しくて仕方なかったが、素直じゃない私はマサヤに「家族でお祝いするからいいもん♪」なんて可愛いげのない言葉を吐いていた。そう言うとマサヤは「ホンマは寂しいくせに…(笑)」と言って電話越しにバースデーソングを歌ってくれたのを今でも覚えている。熱で朦朧とする意識の中、泣きそうなのを我慢して電話の向こうのマサヤにそれを悟られないように必死になって涙をこらえていたのを今でも鮮明に覚えている。

    2007-02-13 01:29:00
  • 309:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    いつかの時にマサヤが言った「俺ナナちゃんに出会えてよかった」私も同じ気持ちやったんやから…。

    2007-02-13 01:54:00
  • 310:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    ↑途中で切れちゃったんで付け足しました?

    眠気と格闘しながら書いてるものでちんぷんかんぷんな文ですがよければ引き続き読んでやってください?眠いけど何故か最近中々寝付けないので引き続き更新していきます?

    2007-02-13 01:59:00
  • 311:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私はマサヤが心配してくれたお陰?ですぐに体調もよくなり2〜3日ですぐに熱も引いた。が、カウントダウンを2人でやるはずが結局31日の夜まだ何となく体がけだるかったのでマサヤが心配して「無理したらあかん!」と言ってなしになってしまった。『少しぐらい無理してでも行くのに!』とは思ったが完璧に治るまではマサヤに風邪を移してはいけないので理性を抑えるしかなかった。私はマサヤに早く会いたいがためにひたすら寝て処方された薬を欠かさず飲み、万全処置?をした。

    2007-02-13 02:10:00
  • 312:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    2004年元旦。めでたく年を明けた。私は昨日ひたすら寝ていたためか体のだるさもなく、熱も平熱に戻っていた。『よかった!初詣はマサヤといける!』私は跳んで喜んだ。私はすぐにマサヤに電話をかけマサヤにもう熱は下がったから一緒に初詣に行こうと誘った。マサヤはまだ心配なようだったが「しんどなったらすぐ言うんやで?」と言って了承してくれた。『やったぁ!マサヤに会える!』年末までは予備校も含め、しょっちゅう顔を合わせていたためたった5日でもなんだか久しぶりに会う気がしてウキウキしていた。

    2007-02-13 02:17:00
  • 313:

    名無しさん

    あげ??

    2007-02-13 02:49:00
  • 314:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    354さん?
    あげてくれてありがとうございます?
    また今から少しですが更新していきますね?

    2007-02-13 17:49:00
  • 315:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    会うなり「あけおめ!風邪大丈夫かぁ?」と元気よくマサヤが言う。私も元気よく「あけおめ!もう大丈夫やで!」と明るく返した。新年早々マサヤに会えてとても嬉しかった。本当は京都の八坂神社に行く予定だったが私の体調を考慮したマサヤは住吉大社でいいやん、と言って住吉大社に行くことにした。
    住吉大社は人がごったがえしていて人酔いしそうだった。マサヤと2人で同時におさい銭を投げてパンッパンッと手を叩いてお祈りした。

    2007-02-13 17:55:00
  • 316:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『○○大に合格しますように』『マサヤといつまでも一緒にいられますように』『みんな元気でいつまでも仲良くいられますように』
    私は3つのお願いをした。しかしこの3つのお願いが成就されることはなかった…。後にも先にもこの時程神様を恨んだことはなかった…。今思うのは願いを叶えるのは神様じゃなくて自分自身なんだと。この頃の私はまだ子供で自分の力で未来を切り拓いていくとゆうことをわかっていなかったのだ…。

    2007-02-13 18:02:00
  • 317:

    名無しさん

    マサヤくんと別れちゃったんかぁ??気になる??

    2007-02-14 04:53:00
  • 318:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    358さん?
    おはようございます?結果的には2人は離れ離れになるんですが今でもひそかにマサヤのことは想ってます?
    よければ引き続き読んでやってください?

    2007-02-14 07:26:00
  • 319:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私⇒「マサヤはどんなお願いしたん?」マサヤ⇒「ヒミツ(笑)」私⇒「そう言われると余計気になる(笑)」マサヤ⇒「人にゆうたら願い叶わんやん(笑)」私⇒「あっそっか!」そんな会話をしながら2人で合格祈願のお守りを買った。『2人共無事大学に合格しますように』そんな願いを込めて。おみくじを引くと偶然にも2人して大吉!「絶対大吉出る確率多くしたあるよな(笑)」といいつつ新年早々2人して大吉なんて1年の計は元旦にあり、なんてことわざもあるからまんざらでもなかった。

    2007-02-14 07:33:00
  • 320:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    その後は出店で腹拵えをしてブラブラした。帰りにマサヤと初じめてプリクラも撮った。そのプリクラをお互いの携帯に貼って喜んでいた。今思うと可愛かったなぁ…私たち…。
    私の体調もまだ決して万全ではなかったし少し早いが2時過ぎにバイバイした。帰ってすぐ人ゴミに長くいたせいかまた熱が出てきてしまった。『うわっ…7度8分ある…マサヤにはちょっと黙っとこ…』私はマサヤにはそのことを伝えず元気なふりをしてメールし、その日1日はひたすら寝た。

    2007-02-14 07:40:00
  • 321:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    そのおかげで寝正月になってしまったが予備校が休みで調度よかった。日頃勉強で疲れきった心と体を存分に休めてあげた。マサヤも元旦以降は予備校が始まるまで家族で父方の実家に帰ってゆっくり過ごしていたようだった。

    1月6日。久しぶりの予備校生活が始まった。年末からこの日まで2週間近く勉強をサボり続けていたため頭が鈍って仕方なかった。数式も英単語も全て抜けてった気分だった。公募で滑り止めに受かっていたからって弛み過ぎていたと反省…。

    2007-02-14 07:48:00
  • 322:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「久しぶりぃ!あけおめぇ!」久しぶりに予備校仲間と顔合わせした☆みんな冬休みもバリバリ勉強していた、とゆう様子だった。年明けすぐに一般入試が始まるのでみんな気合い十分☆冬休み、1度もみんなと会わなかったがみんな元気そうでなによりだった。「お前ら男女交際にうつつぬかして弛んでるぞ!」なんてマサヤと私に冷やかし混じりの冗談を言うショウタたち。ただ、この日、さーりちゃんは予備校に来ていなかった。メールしても返って来なかったので『正月ボケして予備校忘れてるんじゃ!?』と少し心配だった。

    2007-02-14 07:56:00
  • 323:

    名無しさん

    ?

    2007-02-14 17:20:00
  • 324:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『お見舞いにいこうか…』私は心配になり次の日もう一度さーりちゃんにお見舞いに行くとメールした。さーりちゃんからの返事はすぐに来た。
    《気持ちは嬉しいけどインフルエンザ移ったらあかんから来ちゃダメだよ。もうすぐ入試始まるし》
    私はなんだかいたたまれない気持ちになったが私がインフルエンザにかかったら責任を感じるのはさーりちゃんだ。
    《わかった。一人暮しやから大丈夫かなと思ってんけど…無理言ってごめんね?でも一人で大変やったらすぐに言ってね》
    と返信して携帯を閉じた。

    2007-02-14 22:22:00
  • 325:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    1週間が経った。しかしさーりちゃんからの連絡はない。『どうしたんやろ…』心配になって電話をしてみたところ《おかけになった電話は電波の届かないところにおられるか……》とゆうアナウンスが流れた。電源を切っているようだ。『まだ治ってへんのかな…』気になりつつもまた2、3日後に電話しようと思い、勉強に取り掛かった。一般入試まであと1週間。全力を尽くすしかない。しかしこれが私たちの運命の別れ道になろうとは…。この時の私は自分のことで手一杯で周りが見えていなかった…。

    2007-02-14 22:30:00
  • 326:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    2日後さーりちゃんに電話をかけた。さーりちゃんはやはり出ない。『もしかして本当になんかあったんじゃ…』インフルエンザで死亡した人だっているのを聞いたことある…。心配になった私は予備校には行かずさーりちゃんの家に行った。インターホンを押す手が震える。《ピーンポーン》インターホンを鳴らしても応答がなかったのでなおもしつこく鳴らし続けた。《ピーンポーン!ピーンポーン!ピーンポーン………》
    『はい…』低いかすれた声でさーりちゃんが出た。
    「ナナコやで!さーりちゃん連絡取れんから心配で来てん」そう言うと《ガチャッ》とドアが開いて寝間着姿のさーりちゃんが出てきた。

    2007-02-15 01:40:00
  • 327:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「入って。」さーりちゃんはこっちを見ずに言った。「お邪魔します」中に入ると家具や電化製品がなくなっておりとても殺風景だった。前に来た時はひっちゃかめっちゃかだったが、生活感があったのに、今は本当に女の子の一人暮らしか?とゆうぐらい生活感ゼロだ。不思議に思ったがあえてそのことには触れず、インフルエンザはもう治ったのかと尋ねた。

    2007-02-15 01:45:00
  • 328:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「うん。」一言頷いてそれ以上喋ろうとしないさーりちゃん。『まだ体調万全ちゃうんかな?来ちゃまずかったかな?』少し不安になった私は「そっか。よかった。」としか言えなかった。暫く無言が続く−−−。

    不意にさーりちゃんは「ナナちゃんに色々話したいことがあるねん…」と小声で呟いた。私は首をコクンと縦に振り、さーりちゃんの方に注目した。

    2007-02-15 01:51:00
  • 329:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    さーりちゃん⇒「ナナちゃんはマサ君(マサヤ)のことホンマに好き?」私⇒「うん。もちろんやで。…なんで?」さーりちゃん⇒「………。」私⇒「…どうしたん?」
    また暫く沈黙が続く−−−

    さーりちゃんはとても言いにくそうに言った。
    「…うちもマサ君のこと…好き…やねん…。」
    私はびっくりして声が出なかった。最初は自分の聞き間違いじゃないかと耳を疑った。さーりちゃんは決して私を見ようとしない。

    2007-02-15 01:58:00
  • 330:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    わけがわからず思わず口にした大一声が「なんで…」だった。いつも冷静な私がパニックで声が裏返った。『なんで?いつから?』そんな言葉が頭の中を駆け巡る。
    さーりちゃんはまた黙りこくった。と、思ったら「初めて会った時からやで。」と今度は一字一句はっきりと言った。

    2007-02-15 02:05:00
  • 331:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    わけがわからず思わず口にした第一声が「なんで…」だった。いつも冷静な私がパニックで声が裏返った。『なんで?いつから?』そんな言葉が頭の中を駆け巡る。
    さーりちゃんはまた黙りこくった。と、思ったら「初めて会った時からやで。」と今度は一字一句はっきりと言った。

    2007-02-15 02:05:00
  • 332:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    ↑連続投稿すみません?誤字あったんで書き直して投稿したつもりだったんですがミスりました??

    2007-02-15 02:07:00
  • 333:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    さーりちゃんは「ごめん…。黙っとって。ずっと言おうと思ってたんやけど…。仕事先で嫌がらせ受けたりして精神的に参ってて…それで言いそびれて…。ホンマはキャバ辞める決意してナナちゃんにキャバ辞めるゆうた日あるやん?あの日にナナちゃんに打ち明けるつもりやった…。けどナカヌキヤでプレゼント選びしてるナナちゃんにかまかけたら、ナナちゃんマサ君と付き合ってるって…。だから言われへんかった。ホンマはナナちゃんにマサ君のこと好きなん打ち明けたらマサ君の誕生日に告るつもりやってん…。」と打ち明けた。

    2007-02-15 02:15:00
  • 334:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    やっと私も状況が飲み込めた。『マサヤが好きやったんや…』まだ実感は湧かないが冷静を取り戻した。続けてさーりちゃんは話す。
    「マサ君は始めからナナちゃんのことしか見えてへんの知ってたよ。何度も諦めようって思ったけど、やっぱり顔を合わせる度に好きって気持ちがどんどん大きくなって…。お弁当作ってったり、英語が苦手なマサ君に勉強教えたくて英語頑張ったり…。やれるだけの努力はしてきたけど、それでもマサ君はナナちゃんのことしか見てへんかった…。

    2007-02-15 04:56:00
  • 335:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    でもナナちゃんはマサ君の気持ちに気付くどこれか恋愛対象にしてへんってかんじで内心ホッとしててん。まだうちにもチャンスはあるって。でもリスカして自分傷付けて…夜の世界に入ってまた自分傷付けて…そんな自分がすごい嫌で…。マサ君に振り向いてもらうためにはナナちゃんみたいにしっかりしてて強い子にならなって。だからリスカもやめて夜の仕事からも足洗ってまた勉強頑張ろうって思ってん。けど………。」

    2007-02-15 05:01:00
  • 336:

    名無しさん

    ???

    2007-02-15 05:17:00
  • 337:

    名無しさん

    ?

    2007-02-15 21:26:00
  • 338:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    さーりちゃんはその後言葉にならないと言った様子でむせび泣いた。
    私はさーりちゃんが泣き止むまで何も言わずただ黙って床を見つめていた。

    −さーりちゃん…。あの時見せた綺麗な涙は今も思い出す度私の心を締め付けて胸が苦しくなるよ。
    『みんな元気でいつまでも仲良くいられますように』なんて私の勝手なお願いに神様はきっと呆れたんやろね。今思うと世の中全て自分の思い通りになんかならないって教えられた気がするよ。あの頃の私は自分のことしか見えてなくて大事な落とし物をしていったこと気付かず歩いてたんやね…。

    2007-02-16 03:49:00
  • 339:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    暫くしてさーりちゃんは少し落ち着いた様子で涙を拭いながらこう言った。
    「諦めなってわかってるねん。けどナナちゃん見てたらホンマにマサ君のこと好きなん?て思うねん。マサ君からクリスマスの日に電話あったよ。『さーりちゃんと会ってるって聞いて』って。」おそらく《サユリ》と《サオリ》を聞き間違えたのだろう。私はそのことをさーりちゃんにちゃんと説明しようと口を開いた。
    「それは…」そう言おうとしたらさーりちゃんは私の言葉を遮り、話を続けた。

    2007-02-16 03:58:00
  • 340:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「ナナちゃん、マサ君ほって男の人と会ってたんやって?マサ君すごい心配してたんやで?『ナナちゃんと連絡つかんねん。コウキが京橋でナナちゃんと男が一緒にいるの見たってゆうし。でもナナちゃん、さーりちゃんが大変やからって言ったっきり連絡とれへんし。心配で。』ってすごい心配そうにうちに電話かけてきてんで?何考えてるん!?マサ君のことホンマに好きなんやったら心配さしたらあかんやんか!?マサ君のこと大事にできへんねんやったら別れてや!」
    そう言ってまたワーーーっと声をあげて泣き出した。

    2007-02-16 04:08:00
  • 341:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私は声が出なかった。わけを話そうにもこんな興奮状態では上手く伝わるわけもない。男と会ってたとゆうのは誤解だがマサヤに心配をかけたのは事実だ。あの時もっとまめに連絡を取り合うべきだったのだろう。私はただ呆然とさーりちゃんが泣き止むのを待つしかなかった。少し経ってさーりちゃんは泣きながら「悪いけど帰って」と言った。私は「…わかった。」と言って立ち上がりそのまま何も言わずさーりちゃんの部屋を出た。帰り際に「八つ当たりってわかってるけど今ナナちゃんの顔見たら無性に苛々してしまうねん。」と言われたのが私の胸を突き刺した。

    2007-02-16 04:23:00
  • 342:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    帰り道、少し遠回りをしてしまった。なんだか家にも帰りたくない気分だった。『今ナナちゃんの顔見たら無性に苛々するねん』その言葉が頭から離れない。気付くと涙が頬を伝っていた。『昔から友達少ないんてやっぱうちに原因あるんやな…』自分の知らない間に人を傷付けていたことになんだか無性に腹が立った。『そのことに今の今まで気付かなかったなんて…なんて馬鹿なんやろう…今頃気付くなんて…。幸せって思い込んでたのは自分だけやったんや…。』
    そんなことを思いながら通りかかった公園のベンチにフラフラと腰掛けた。

    2007-02-16 04:45:00
  • 343:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    空はもう真っ暗だった。寒空の下煙草を1本取り出し、火をつける。《フーッ》吐いた煙がモクモクと雲のように闇の中に消えてゆく。その煙を見つめているとまた昔の記憶がフラッシュバックしてきた。服の袖をあげ、腕時計を外し左手首を見つめる。いつも私は腕時計やブレスレットで火傷の痕を隠している。

    2007-02-16 04:55:00
  • 344:

    名無しさん

    さーりちゃんだるなぃ???勝手に被害妄想ゃん??ナナちゃん可哀想??

    2007-02-16 07:29:00
  • 345:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    おはようございます?
    386さんへ?小説の中ではあまり汚い言葉を使いたくなかったので控えめに書いてますが確かに『苛々する』と言われた時少し腹が立ちました?でも後で1人になってやっぱり私が悪かったのかなぁ、と?
    また時間を見つけて更新してゆくのでよければまた暇つぶしにでも読んでやってください?

    2007-02-16 08:35:00
  • 346:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『根性焼…か…世間一般ではこの火傷の痕のことをそう呼ぶんやろな…』ボーッとその傷を見つめているとまた涙が出てきた。
    私は前述では一度も書かなかったがさーりちゃんがリスカをしていると知ってから、何故かこの火傷の痕を眺めるのが日課のようになっていた。
    『隠す』とゆう共通の行為がやはり人に知られたくない傷みを持っている『仲間』なような気がしたから…。さーりちゃんにはこの火傷のことは黙っているが心の奥底で仲間意識みたいなのを感じていたのだろう…。

    2007-02-16 08:44:00
  • 347:

    名無しさん

    ぁげ??

    2007-02-17 01:24:00
  • 348:

    みぃ◆RLp.0nvN92

    しおり

    2007-02-17 02:12:00
  • 349:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    一時退院が許された母は普段私や兄に愛情を注げなかった分、家にいれる今、ここぞとばかりにいいお母さんをしてくれた。母は昨日私の分のご飯を用意して置いておいたのに朝になってもそのまま置いてあったのでどこか体調でも悪いのか、ととても心配な様子だった。
    『お母さんに相談しようかな…』私はいつも何かあった時にはマサヤに相談していた。しかし今回の場合はそうゆうわけにもいかない…。心配そうに何かあったなら話なさい、と優しく言う母。「お母さん、あんな…」私はそう言いかけて自分にストップをかけた。「ううん、何もないで!もうすぐ入試やから昨日勉強し過ぎてちょっと疲れただけ!」

    2007-02-17 03:53:00
  • 350:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    結局私は「明後日入試やし今日は家で集中して勉強しようかな!」と言って学校は休んだ。誰とも会いたくなかったのと、母と少しでも一緒にいたかったのもあった。だって母は私の元気の源だったから…。

    −お母さん。あの時私はちゃんと笑えてましたか?お母さんを心配させるようなことはしませんでしたか?私は今でもあの時のことを思い出す度自分を責めます。お母さんがいてくれたから寂しくても頑張れました。でも、今はお母さんの笑顔を見れることはもうないんやね…。

    2007-02-17 04:10:00
  • 351:

    名無しさん

    ちょと泣きそうなた???ぁげ??

    2007-02-17 04:17:00
  • 352:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    昼食に祖母が私のために私の好きなメニューばかりを作ってくれた。レンコンの挟み揚げにピーマンの肉詰め、中華やきそば、タマゴスープ…真昼間からガッツリで驚いたが、きっと私に元気がないのを察してだろう。その気持ちがとても嬉しかった。母と祖母と3人で輪を囲んで食べた。
    《お婆ちゃんありがとう…》私は少し元気が出た。

    2007-02-17 04:36:00
  • 353:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    兄は相変わらず今の彼女の家に入り浸り状態で家にはあまり…とゆうより滅多に帰らなかった。が、仕事には一応ちゃんと行っている様子だった。たまに帰って来たと思えば「ほいよ」と言って茶封筒を置いてゆく。中には必ず少なくとも2万円が入っていた。『お兄ちゃんなりに親孝行婆ちゃん孝行してるつもりなんやろな…』
    女にはだらしなくてもちゃんとお母さんやお婆ちゃんのことを考えてくれている兄が大好きだった。

    2007-02-17 04:47:00
  • 354:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    以前は職を転々と変えたり、女に生活費を出してもらったりしていた。が、最近になって漸く今の職場に落ち着いたようだった。
    職についていない頃でも女に出させても私たちには一切お金をせびることがなかった兄。それがよかれとは言い兼ねるが兄なりに家族を想ってくれていたんだと、今になってしみじみ思う。

    2007-02-17 04:53:00
  • 355:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    −お兄ちゃん。元気でやってる?お兄ちゃんが名古屋に行ってから3年が経とうとしてるね。アユミさんとサチカちゃんは元気ですか?たまにはお母さんのお墓参り一緒に行こうよ。お母さんの大好きやったわらび餅持ってさ…。

    2007-02-17 05:06:00
  • 356:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    元気の出た私は予備校には行くことにした。正直自分の部屋では勉強が手に付きそうになかったし、明後日の入試のことで予備校の先生に色々聞きたいことがあったからだ。
    夕方予備校へ行くといつものメンバーには会わなかった。マサヤが来ていないことは端から知っていた。『よかった誰も来てへん…』内心少しホッとした。今知っている人に会っても笑顔でいれる自信がなかったから…。
    先生が出てくるのを椅子に腰掛けて待っているとミホちゃんにバッタリ会ってしまった。…とゆうより私の横に座ってきた。

    2007-02-17 05:14:00
  • 357:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    ミホちゃんは椅子に腰掛けてから隣が私だとゆうことに気付いたようだった。私の顔を見るなりやってしまった、とゆうような顔をし、目を逸らした。私もここに座るんじゃなかったと少し後悔。ミホちゃんに直接嫌がらせは受けたことはないがヤスノリとさーりちゃんのことがあってから私もミホちゃんもお互いを余計意識するようになっていた。
    少ししてミホちゃんのいつもつるんでいる友達2人が来た。3人でキャッキャうるさいので少し苛立った。

    2007-02-17 05:28:00
  • 358:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私が苛々してるのが伝わってしまったのだろうか。ミホちゃんはジロッとこっちを見て舌打ちをした。『あんなん無視無視』私は平然を装った。するとミホちゃんが「こいつウザイよな」と茶々を入れてきた。こいつとは勿論私のことだろう。「ホンマうざい!今時あんな肌焼いてアホちゃん!」なおもしつこく言う。『肌黒いんは地黒やし!1回焼いたら中々戻らんのや!』ムカついたが大人しく先生を待った。

    2007-02-17 21:31:00
  • 359:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    まだ3人でごちゃごちゃ言うのでいい加減腹の立った私は場所を代えようと席を立とうとした。「あいつ黒くてガリガリでかりんとうみたいやな(笑)」「ホンマやかりんとうや(笑)あんな短いスカート履いて男に見せたくてしゃあないんやろな(笑)」「あの浪人女の連れやろ?あいつ!淫乱同士合ってるよな(笑)マサヤ君もやっくん(ヤスノリ)もあんな淫乱とつるんでるとかヤラセてもらいたくて必死やねんな(笑)」それを聞いて無性に腹が立った。マサヤやヤスノリやさーりちゃんのことを悪く言われたのに我慢ができなかった。

    2007-02-17 21:40:00
  • 360:

    名無しさん

    ぁげ?

    2007-02-18 00:47:00
  • 361:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    我慢出来ずに私は「お前らみたいなキャンキャン負け犬の遠吠えみたいに吠えてる女が1番ウザイで?」と言った。「お前なんやねん!自分可愛いとか思ってるるん?勘違いやで!お前みたいにすました女が1番好かんのや!」周りにいた他の塾生がびっくりするぐらい口論になった。
    私はそれでも食い下がらない。「死ね!!」そう言われた瞬間私の中で何かが切れた気がした。

    2007-02-18 07:25:00
  • 362:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    《バンッッ》私はカバンをミホちゃんの顔に投げ付けた。「いったぁ〜!何すんねん!」ミホちゃんは私の服を引っ張った。私はミホちゃんの胸倉を掴み「お前さーりちゃんにも死ねゆうたらしいな?今度死ねとかゆう言葉うちらの前で言うたら刺すで?」と言った。「なっなんなん!」ミホちゃんは私を睨む。「マサヤやヤスノリのことも悪く言うたらうちが許さん。うちらの前に二度と姿見せんな!」ミホちゃんは圧倒されたのか少したじたじになり「離せや!」と言って私の手を振り払い「もう行こっ!」と言って他の2人を連れて去っていった。

    2007-02-18 07:36:00
  • 363:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私は「死ね」と言われた時さーりちゃんのことを思い出していた。リスカを繰り返すさーりちゃんに対して簡単に「死ね」と言ったのがどうしても許せなかった。『死ね』その安易な発言にさーりちゃんはどれだけ傷ついたか…。リスカをしているさーりちゃんに対して軽はずみに言ってはいけない言葉だと思った。
    『喧嘩してもやっぱうちさーりちゃんのことかばってしまう…。さーりちゃんのこと悪く言われたら腹立つ…。さーりちゃんが傷つけられたらいてもたってもいられない…。……うち、やっぱりさーりちゃんが好きなんや…』

    2007-02-18 07:45:00
  • 364:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    さーりちゃんに悩みを打ち明けられた時私は確かにさーりちゃんにたいする確かな『友情』『愛情』を感じていた。その時感じた気持ちを忘れていたのかもしれない。それをこんな形でまた気付かされるなんて…。私は『さーりちゃんとまた前みたいに…仲のよかった頃に戻りたい』と強く思った。

    2007-02-18 07:51:00
  • 365:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    −さーりちゃん。あの時私は確かにさーりちゃんにたいする確かな友情を感じ取った気がしたよ。あの時さーりちゃんも同じ気持ちやった?私は頼りなくていつもさーりちゃんがピンチの時に限って助けてあげられなかったけど、今もう一度あの頃に戻れるなら今度は全力でさーりちゃんを守ってあげたいな。きれいごとにしか留められなかったあの頃を私は今も悔やむよ。

    2007-02-18 07:57:00
  • 366:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    今すぐにでも仲直りしたかった。けど冷静に考えてみると今は無理なような気がした…。『もう少し時間を置こう…』さーりちゃんが落ち着く頃まで待っていたかった。それでちゃんと仲直りをしたかった。今思えば勝手な思い込みだが私はさーりちゃんはきっと私と仲直りしたがってるに違いない。けど今はまだ私の顔をまともに見て話すことはできないだろう、と思っていた。
    でも…………。

    2007-02-18 08:06:00
  • 367:

    名無しさん

    気になる?気になる??ぁげます??

    2007-02-18 08:40:00
  • 368:

    名無しさん

    ?

    2007-02-18 22:05:00
  • 369:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    入試当日。本命校の次に行きたい大学だった。私はさーりちゃんとのことで悶々として中々勉強に手がつかなかった。けれど自分なりに全力を尽くした。マサヤと買った合格祈願のお守りをポケットに入れていざ出陣…!!

    手応えは中々だった。過去問に近い問題と私の得意な分野が出題されていた。
    『この入試が終わったらさーりちゃんと仲直りしに行こう』その一心で黙々と問題を解いていった。

    2007-02-18 23:10:00
  • 370:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    入試は2日連続で他の学部と併願した。凄く濃い長い2日間だった。私は他のメンバーよりも一足早く今年第1番目の入試を終えた。
    入試が終わってすぐマサヤにメールした。『問題結構解けたよ♪マサヤももうすぐ入試やけど頑張って?』しかしいつもなら私からのメールをすぐに返信してくるのに返事が来たのは翌日だった。しかも返事がそっけない。『お疲れ。俺も頑張るわ。』たったそれだけでそれ以上メールは続かなかった。いつもなら愛嬌満点の絵文字付きメールか電話をかけてくるはずなのに…。『勉強根詰めてやってるんかな?』そう思って私もそれ以上深く追求することはなかった。

    2007-02-18 23:33:00
  • 371:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    −マサヤ…あの日あの時あの場所で私は気付くべきやったんかな?自分は盲目のまま突き進んでるって。後戻りしてして立ち止まって考えるべきやったんかな?そしたらマサヤは私を置いていかへんかった?「離れない」って言ってくれた?
    今思えばあの日が私たちの訣別の日やったんかな?あの時の私はまだ自分の後ろを振り返ろうとしなかったんやね。あの時の私に言いたい。『前だけ見てたらあかん。左右後方を見ろ…』

    2007-02-18 23:43:00
  • 372:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    ある日入試も終わり一息ついた私は学校から帰るなり家でゴロゴロしていた。『明日さーりちゃん家に行ってみようかな。』なんて考えながらテレビをぼーっと見ている時だった。
    《トントン》ドアをノックする音がして振り返ると料理教室から帰ってきた祖母だった。「ナナちゃんに話しがあるんや…」そう行ってお婆ちゃんの部屋においでと言って手招きをした。どことなく暗い顔付きの祖母…。嫌な予感…。
    『もしかして携帯使い過ぎとか!?リビングで煙草吸ってんのばれたとか!?』私は思い当たる節がありすぎて悶々としていた。

    2007-02-19 00:29:00
  • 373:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「落ち着いて聞きや?」そう前置きをして祖母は話し始めた。「今日な、あんたのお父ちゃんが最終の新幹線で帰ってくるんや。」
    『えっ!?お父さんが!?ここ数年間、夏かお正月かの年1回ぐらいしか帰ってこーへんかったお父さんが!?今年のお正月なんか帰ってこーへんかったのに…。なんでまた急に…』私はびっくりして目を丸くさせていた。
    祖母は続けて話す。

    2007-02-19 00:36:00
  • 374:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「今晩お父ちゃんが帰ってきたらゆっくり話すつもりやったんやけどな。あんたも勉強やらで疲れてるやろし先にちゃんと話しとこう思ってな。あんたのお母ちゃん、もう長くないかもしらんのや…」
    『えっ………』私は頭の中が真っ白になり何度も聞き返した。「どーゆうこと?」心臓の鼓動が早くなってゆく…。
    「あんたのお母ちゃん、心臓移植せな治らん病気なんや…。」私はそのことを初めて知らされた。

    2007-02-19 00:45:00
  • 375:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私はわけがわからないことを言われているような気分になった。とにかく頭の中が真っ白で喉が渇く…。
    「あんたにはずっと黙ってて悪かったな…。あんたのお母ちゃんの病気は生まれつきで重度の心臓病や。元気そうに見えても確実に病は進行していってるんや…。ドナーが見つからん限り回復の見込みはないねん。残念ながらドナーが見つかる確率はかなり低くてな…。ここ2年間待っても見つからんかったんや。お母ちゃんの病気は悪くなる一方なんや…。特にここ2年間は悪くなる一方やったんや。お母ちゃんもそれはわかってる…。だから残りわずかな時間をあんたらと過ごしたくて、あんたらに普段何もしてあげられへんかった分元気な間に沢山愛情を注いであげたかったんやろう…。」祖母は涙を流しながら話す…。

    2007-02-19 01:03:00
  • 376:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    ↑昔のことを思い出しながら書いているとつい感情移入し過ぎてわけのわからない文章になってしまいました?会話の中で何回も同じこと繰り返して言ってるし??すみません??落ち着きながら書きます

    2007-02-19 01:08:00
  • 377:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私は涙すら出ない。現実を受け止められずにいたのだ。
    「一時退院が許されたんも体調がいいからやない。あんたのお母ちゃんが毎日のように泣きながら『子供たちと暮らしたい』言うから病院の先生が無理を承知してくれはって…。『もしかしたら最後になるかもしれないから少しの間だけでも家族と…』言うてくれはったんや…。あんたのお母ちゃんはあんたに元気なところだけを見せようと必死やったんや。あんたが学校や予備校に通ってる間は歩くのも困難な状態で寝たきりやったんや…。あんたが帰ったら精一杯元気を装って………」

    2007-02-19 01:18:00
  • 378:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    落ち着いたんでまた再開します?あげてくれてる方、暇つぶしにでも読んでくれてる方いつも感謝してます?本当にありがとうございます?ノンフィクとゆうことですが中には記憶に曖昧な部分があり、時期などが微妙にずれる場合もあるかもしれませんが大目に見てやってください?でも会話の内容や出来事はかなり鮮明に覚えている方なので頑張って書いていきます?

    2007-02-19 02:18:00
  • 379:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    祖母は涙で言葉をつまらせながら私に一生懸命話してくれた。けれどその時の私は頭の中が『なんで?なんでなん?』そればかりだった。
    「お婆ちゃん知ってたんやったらなんでもっと早く言ってくれへんかったん!!」祖母に浴びせた第一声がそれだった。祖母は泣きながら謝る。「ナナちゃん…ごめん…ごめんな…」私はそれでも喚き散らす。「知ってたらうち料理も洗濯も掃除も全部やったで?予備校なんか行かずに…大学受験なんかせずに…お母さんの側におったのに!!なんでなん…」私はそう言った後、声にならずにただただ泣いていた。

    2007-02-19 02:27:00
  • 380:

    名無しさん

    (⊃ェ・。`)?

    2007-02-19 02:33:00
  • 381:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「ナナちゃん勉強頑張ってたから言われへんかってん…。受験に差し支えたら哀しむんはあんたのお母ちゃんや思って…。あんたのお母ちゃんはあんたに大学行ってほしいんや。自分が心臓悪いが故に諦めてきたこと…スポーツとか学校とか…夢とか…。あんたのお母ちゃん、受験の時も入退院繰り返してたんや…。だから…あんたにはそんな思いさせたくないんやゆうてた…。自分のために夢とか将来を犠牲にしてほしくないんやって…ゆうてた…」祖母は私を抱き寄せ、ごめんと何度も謝った。

    2007-02-19 02:36:00
  • 382:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私は祖母の胸で泣き崩れた。そして涙が涸れるまで泣いた。どれぐらいの時間が経っただろう………。我に帰った時はもう外は真っ暗だった。祖母はヨタヨタと立ち上がり、晩御飯の準備をするからと言って台所の方へ行った。
    私は祖母の暗い部屋で一人ポツンと座り窓の外を眺めていた。
    「ただいまぁ!」母が帰ってきた。母はお隣りのおばさんと仲がよく、母が退院したと聞いて「うちで退院祝いも兼ねてお茶会をしよう」と誘われ、ご近所さんを集めてお茶会をしていたらしい。私は元気よく帰ってきた母の顔を直視することができなかった。

    2007-02-19 02:48:00
  • 383:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    −お婆ちゃん。あの時お婆ちゃんも辛かったんやんな。何も知らされへんかったうちよりも、すべてを知ったうえで私やお母さんにいつも通りを装って…お婆ちゃんが1番辛かったやんな。隠し通さざるを得なかった辛さ…すべてを背負いながらその小さな体で私たちに愛情を注いでくれてたんやね。ありがとう。お婆ちゃんのことは今でも大好きです。いつかお婆ちゃんの行きたがってた温泉旅行に連れていってあげたいな…。そこで今までの疲れを存分に癒してな…

    2007-02-19 03:14:00
  • 384:

    ??なお??

    しおり

    2007-02-19 17:01:00
  • 385:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私は母に泣き腫らした目を隠しながら「お帰り!」といつも通りを装った。母は顔は笑顔だがよく見ると顔色が悪く、顔がこけていた。『ホンマは相当具合悪いんやろな…』母きっと今受験で大事な時期の私に心配をかけさせまいと必死に元気な自分を演じていたのだろう…。それを思うと私はまた目から涙が溢れてきた。「あっうちコンビニ行って来る!」私はコンビニに行くふりをして外へ出た。

    2007-02-19 18:32:00
  • 386:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『やばかったーお母さんに泣きそうなんばれてなかったかな?』私は不安になりながら自転車をこいでいた。私は兄のところへ行こうと思っていた。1ヶ月に1回ぐらいしか帰ってこない兄。仕事はもう終わって帰っているはずだ。私は自転車で30分ぐらいのところに住んでいるとゆう兄の彼女の家へ向かった。
    その前に確認のために一応兄の携帯に電話をした。

    2007-02-19 18:37:00
  • 387:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私⇒「もしもし?兄ちゃん?」兄⇒「ナナコ?なんやねん急に電話してきよって。気色悪いのぉ〜」私⇒「話があんねん!時間ある?」兄⇒「今仕事帰りで車ん中や!話てなんやねん?」私⇒「今アユミさん家に向かってるとこやねんけど!」兄⇒「はぁ?お前今どこおんねん!」私⇒「○○の近く!チャリこいでる!」兄⇒「アユミもお前が急に来たら驚くやろから今すぐ行くからそこにおれ!」
    兄はいつになく真剣な私の様子を察して何か大事な話があることに気付いているようだった。

    2007-02-19 18:45:00
  • 388:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    20分ぐらいして兄が来た。車を近くに駐車して近くのデニーズに入った。
    兄はホットコーヒーだけを頼んで私には晩御飯まだやったら好きなん頼めと言ってメニューを手渡した。私はイマイチ食欲がわかず私もホットコーヒーだけを頼んだ。兄は私の顔を覗き込むようにして「なんかあったんけ?」と言いながら煙草に火をつけた。

    2007-02-19 18:52:00
  • 389:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    暗い面持ちの私に兄はマッチを放り投げてきた。私も煙草に火をつける。
    「お待たせしました。コーヒーホットです。」コーヒーをすすりながら私は話し始めた。今日父が帰ってくるとゆうこと、祖母に聞いた話を一部始終話した。兄は「そうやったんか…」と言って黙ったままだった。私は涙が溢れ出そうなのを一生懸命抑えていた。

    2007-02-19 21:21:00
  • 390:

    名無しさん

    あげ

    2007-02-19 23:39:00
  • 391:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    啜り泣く私が落ち着くまで兄は黙って待ってくれていた。少し落ち着いた私を見て兄が言った。
    「俺はどうしたらいいんやろう…」私は迷わず「兄ちゃん今すぐ帰ってきて!」と言った。兄は間をおいて「俺は帰られへん…」と囁くように言った。
    私は「なんで?なんでなん?」と何度も聞いた。兄は黙っている。

    2007-02-20 01:23:00
  • 392:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    何度も今すぐ帰ってきてくれ、と頼む私に兄は険しい顔をして言った。
    「オカンや婆ちゃんに合わす顔ないねん…俺…。」
    私⇒「なんでなんよ!?お母さん兄ちゃんに会いたがってるねんで!?」
    兄⇒「………。」私⇒「だから今すぐ帰ってきてや!兄ちゃんはお母さんよりアユミさんが大事なん!?」
    アユミとは兄の今の彼女である。

    2007-02-20 01:28:00
  • 393:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    兄の気持ちは確かにわかる。それは過去として兄には背負ったまま生きていってほしかった。でも今はそんなことを気にしてる場合じゃないと思った。私は「兄ちゃんは確かに悪いこといっぱいしてきて家族に迷惑かけてきた。でもお母さんもお婆ちゃんもそんなことはもうなんとも思ってへんで?兄ちゃんが悪いことしたって後悔してるのわかってくれてるよ?お婆ちゃん、いつもご飯とか多めに作ってるよ?それは兄ちゃんがいつ帰ってきてもいいように…って用意してるねんで。お母さん、いつも独り言みたいに『ユウスケはどうしてるんやろ…』て呟くねんで?それは兄ちゃんが心配で…会いたくて仕方ないからやねんで?」と兄に言った。

    2007-02-20 01:50:00
  • 394:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    兄は唇を噛み締めながら眉間にシワを寄せながら「でも…オカンの具合がよくないからって何事もなかったみたいに都合よく帰ることできへん…」と言った。私は「そんなん気にしてる場合ちゃうやん…!お母さん長くないかもしれへんねんで!?兄ちゃんはこのままお母さんと会わんままお母さんが死んじゃってもいいん!?それで余計後悔すんのは兄ちゃんやで!?お母さんだって最後に兄ちゃんと会えんまま死んじゃったらきっと成仏なんかできへんはずやで!?お母さんを安心させてあげようよ…。お母さんに一杯親孝行してあげようよ…。残された時間をお母さんに『生きててよかった』って思わせてあげようよ…。」と言いながらすがりつくように泣いた。

    2007-02-20 02:01:00
  • 395:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    またまた感情移入しすぎて文がおかしな箇所いっぱいありますね??すみません?確認しながら書くように心掛けます?読みづらいかもしれませんが読んであげてくれたりしている方がいてとても嬉しいです?引き続き書いていきます?

    2007-02-20 02:15:00
  • 396:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    そんな私を見て兄もまた涙ぐんでいるようだった。兄は一言「わかった…」と言って明日家に帰る約束をしてくれた。今日彼女の家に帰って彼女に事情を話すと。私と兄はそのまま会計を済ませ店を出た。私は別れ際兄に「明日兄ちゃんが帰ってきたらみんな喜んでくれるわ」と言うと兄は少しはにかみながら笑顔で車の中へ入っていった。私も自転車に跨がり家路を走っていった。

    2007-02-20 02:47:00
  • 397:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    家に帰ると母が「コンビニ行くゆうて出てったっきり帰ってこんから心配してたんやで」と言って心配そうに私を出迎えた。私は「ごめん。途中で友達に会って久しぶりやから色々話し込んでてん」と嘘をついた。母はそれをあっさり信じ「ご飯あっためるわな」と言ってキッチンの方へ行った。『よかったちゃんと笑えて…。でもお母さん、心配かけてごめんな…。』私は少し反省した。
    私が外出していた間祖母も母も食べずに待ってくれていたようだったので申し訳なくなってしまった。3人でご飯を食べていると家の電話が鳴った。私が出た。父だった。父は今新大阪に着いたので後40分ぐらいで帰るとのことだった。

    2007-02-20 03:01:00
  • 398:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    それを聞いて母はとても喜んでいた。「お父さんと会うのいつぶりやろう」すごく笑顔だった。私は逆にイマイチ手放しに喜べなかった。私は父に不満があったからだ。いくら仕事があるからとはいえ、母の具合が思わしくないのを知っていて見舞いには来ない、電話の1本もよこさない、お金だけ入れておけば文句はあるまい、とゆう父に私は不愉快でならなかった。

    2007-02-20 03:07:00
  • 399:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    母は入院中も私がお見舞いに行く度に「お父さんから連絡はあった?」としきりに父を気にしていた。私はその度に父に電話をしていたが繋がらないことが多く、繋がったと思えば「今忙しいからまた後でな」と言って後回しにする。『そんなに仕事が大事?たまにでいいから大阪に帰ってきてお母さんを安心させてあげてや』私は父に対して不信感と憤りを感じていた。それは日を追うごとに増して行き、父を憎むようになっていってしまった。

    2007-02-20 03:14:00
  • 400:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私だって寂しかった。母は入院していて父は単身赴任、祖母は料理教室などで帰るのは私が予備校に行く時間、兄は彼女の家に入り浸り…。私は一人でいることの方が多かった。友達の少ない私にとって家族と過ごせる時間程大切なものはなかったのに…。せめて父がいてくれれば…と思うことがよくあった。でもあれもこれもすべては仕方のないことだと自分に言い聞かせるようにしていた。

    2007-02-20 03:25:00
  • 401:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    −お父さん。お父さんは家族のために仕事頑張ってくれてるん知ってたよ…。でもお金にかえられないもんってあると思うんだ…。愛だの情だの綺麗言なんか抜きにして私はお父さんにただ側にいてほしかったんだ。お父さんが横浜に行く前に私に言った言葉、今でも心の引き出しに大事にしまってあるんだ。
    『お父さんはナナコがくれたネクタイを毎日して仕事頑張るよ。それだけでパワーが出てくるから。』
    お父さんは今でも私が父の日にプレゼントしたネクタイ、つけてくれていますか?

    2007-02-20 03:34:00
  • 402:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    《ピンポーン》不意にインターホンが鳴った。父だろう。母と祖母がすぐさま出迎えに玄関へ行った。
    「ただいま」父の低い声が聞こえる。
    《ガチャッ》リビングの横のドアが開くと父が立っていた。約1年ぶりの再会だった。「ナナコ、久しぶりやな。勉強の方はどうや?」椅子に腰掛け、父が言う。私は『帰ってきてすぐに勉強のことかよ!』とふて腐れていた。「まあぼちぼちやで。」冷めた口調で返した。父は「そうか。」とだけ言ってテレビをつけた。

    2007-02-20 03:44:00
  • 403:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『久しぶりに帰ってきたと思えばその偉そうな態度は何!?』私は少し苛々していた。父は煙草に火をつけおいしそうに煙草を吸っている。私もポケットから煙草を取り出し火をつけた。それを見て父は「お前また煙草吸い出したんか!?未成年が煙草吸ったらあかんゆうたやろ!脳の細胞が死んでいって記憶力とか低下していくねんぞ!受験生がそれでいいんか!?」と私に言った。
    『体の心配じゃなくて勉強の心配ですか?』

    2007-02-20 04:00:00
  • 404:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私は余計に苛々した。煙草を吸う行為は私にとって父にたいする些細な反抗でもあった。あの頃の私は父に自分の心配を少しでもしてほしかったのかもしれない…。
    私は「はいはい。」とそっけない返事をして煙草の火を灰皿に押し付けて消した。
    母と祖母は父のために買い込んでいたおつまみやらビールやらを用意していた。『家族ほったらかしてたお父さんなんかにそんな気遣わんでいいやん!』私は苛々を止められずにいた。

    2007-02-20 04:07:00
  • 405:

    名無しさん

    更新ぃっぱぃ??ぁりがとぅ?

    2007-02-20 04:13:00
  • 406:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    父はそれ以上何も興味はないといった様子でテレビを見ながら出されたおつまみをつまみ、ビールをゴクゴク美味しそうに飲み干した。私はこれ以上父と同じ空間にいても苛々する一方だったので自分の部屋へ戻った。
    ベッドに横になり携帯を開く。誰からの着信もメールもないことにまた虚しさと苛立ちを感じた。

    2007-02-20 04:17:00
  • 407:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    452さん? 
    ハイ?結構暇なんで今日はいつもより多めに更新してます?こちらこそ読んでくれてありがとう?

    2007-02-20 04:28:00
  • 408:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    いつも冷静な私がこんなにも苛々するのにはわけがあった。父のことだけではない。マサヤやさーりちゃんのこともだった。以前ならマサヤからのメールや電話は毎日引っ切りなしにあったはずなのに…ここ1週間それがない…。勉強で忙しいのはわかっている。けど………。
    切なくなった私はその気持ちを紛らそうと雑誌を広げ、音楽をかけ、ごろ寝していた。

    2007-02-20 04:34:00
  • 409:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    不意に携帯のバイブ音が鳴った。『マサヤ!?』直ぐさま携帯を開いた。母だった。『先に寝るね!おやすみ!』心臓の弱い母は3階の私の部屋まで階段を上るのも一苦労な状態だった。だからよっぽどのことがない限り同じ家の中にいる時も『ご飯できたよ』や『お風呂沸いたよ』などのお知らせはいつもメールだった。私は母におやすみと返信して携帯を閉じた。マサヤだと勘違いし飛び上がって携帯を開いた自分が馬鹿らしかった。

    2007-02-20 04:42:00
  • 410:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    そのままうたた寝してまた目覚めたのは1時間後だった。私はトイレへ行こうと階段を降りていくとリビングの明かりがまだついていて話声が聞こえた。耳をそばだてて聞いてみる。
    父と祖母だった。祖母はいつもならもうとっくに寝ている時間だ。会話の内容は母の病気のことだった。
    私はまた母の病気の現状を思い出し胸が苦しくなった。そのまま用を済まし階段を駆け上がり自分の部屋に閉じこもった。

    2007-02-20 04:51:00
  • 411:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『お母さん…お母さん…』私は布団に潜り込みまた泣いた。今日何度目の涙だろう…。目の前が急に真っ暗闇に閉ざされた気がした…。『お母さんの前では笑顔でいるから…今だけ泣かせて…』私は涙が涸れるまで泣き続けた。

    翌朝。兄からの着信で目が覚めた。「仕事終わったら今晩帰るは。じゃあ今から仕事行ってくる」それだけ言って電話は切れた。
    私は今日さーりちゃんの家に行こうと思っていたがなんとなく体が重い…。とゆうより気が重かった。

    2007-02-20 04:58:00
  • 412:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私はその日1日を勉強もせずまた昨日の延長でダラダラ過ごした。もうすぐセンター試験が始まる…。焦りと不安が私の頭の中をよぎったが、なんだかどうにでもなれ、とゆう気分になってしまった。私は祖母に代わってご飯を作り、掃除、洗濯もすべて1人でやった。お手伝いじゃなくて1人で全部やるのは初めてだった。『お婆ちゃん、こんな大変なこと毎日やってたんや…』祖母の有り難さが身に染みた。

    2007-02-20 05:05:00
  • 413:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    父とは一言も会話を交わすことはなかった。会話をしても苛々するだけだった。母は今日はだいぶ具合が悪いようで殆ど寝たきりだった。毎日大量の薬を飲み、近所以外では外に出かけることは殆ど許されず、興奮するようなことは避けるように医者に色々言い付けられていた。せっかくの休みの日でも一緒にお出かけできないなんて…と思うと母が気の毒で仕方なかった。その分なるたけ母の傍にいてやりたかった。それは祖母も同じだろう。

    2007-02-20 05:12:00
  • 414:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    しかし父は少し違うように見えた。母の死期が間近に迫っていると聞いて仕方なしに帰ってきてやった、とゆうようにしか見えなかった。私はそんな父を見て苛々を募らせるばかりで…そんな自分にもまた苛立ちを感じていた。

    夕方。兄から仕事が早く片付いたとメールがあった。そのまま直で帰ってくるようだった。私はそのことを父にも母にも祖母にも話していなかった。私と兄からのサプライズにしたかったのだ。
    『お母さん喜ぶやろな』兄が帰ってくるのが待ち遠しかった。

    2007-02-20 05:18:00
  • 415:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    《ピンポーン》家のインターホンが鳴った。『兄ちゃんや!』私は直ぐさま玄関へ走った。兄は紙袋を持って恥ずかしそうに立っていた。どうやら手土産のようだ。私はその手土産のケーキを受け取り中へ入ってと言って手招きした。兄は怖ず怖ずと家の中へ入る。
    リビングで煙草を吸っていた父がびっくりしていた。私は祖母と母を呼びに行った。祖母も母もまた驚いている。
    兄は「ご無沙汰してました」と他人行儀の挨拶をした。

    2007-02-20 05:27:00
  • 416:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「ユウスケ!」母と祖母が兄に近寄り「全然帰ってこーへんから心配してたんやで。でも元気そうでよかった…」と涙ぐみながら手を取り、喜んでいた。父は「よう帰ってきたな」とだけ言ってドスンとソファーに腰を下ろし夕刊を広げていた。父と兄は私以上に会うのが久しぶりだ。父も何を言っていいのかわからなかったのだろう。
    私は久しぶりに兄が家に帰ってきてとても嬉しかった。今晩のおかずは兄の好物にしよう、と私と祖母は張り切って夕飯の仕度に取り掛かった。

    2007-02-20 07:07:00
  • 417:

    名無しさん

    あげ?つづきになるぅ??

    2007-02-20 07:17:00
  • 418:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    その夜は何年かぶりに家族全員が揃って久しぶりの家族団欒を過ごした。母も兄が帰ってきてとても嬉しそうだった。

    あくる日。私は家で黙々と勉強していた。不意に携帯が鳴った。すぐに携帯を開くとマサヤからのメールだった。内容は『明後日のセンター試験の日に話がある。試験が終わった後に会えないか』だった。私は何の疑問も抱かず、いいよ、とだけ返信し携帯を閉じた。

    2007-02-21 00:25:00
  • 419:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    久しぶりのマサヤからのメールで私は浮かれていた。『でも話ってなんやろう…』少し気になった。

    センター試験当日。会場はマサヤと同じだった。会場で会うかな?と思っていたがとにかくすごい受験生の数でどこにいるのかわからなかった。とりあえず指定された教室へ行き、試験を受けた。手応えは全くなし。少しブルーだった。
    試験が終わった後、マサヤに今どこにいるかメールしてみた。
    『A棟の入口のとこにいる』私はすぐにそこへ向かった。

    2007-02-21 01:44:00
  • 420:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    マサヤが壁にもたれ、缶コーヒーを飲んでいた。「マサヤ!」私は小走りで寄っていった。マサヤはフッと笑い手を振った。マサヤ⇒「場所変えよか」私⇒「うん!」
    会場の最寄駅前のマクドに入った。
    私⇒「試験どうやった?」マサヤ⇒「まあまあできた。」私⇒「うち全然やった。明日も?」マサヤ⇒「うん。」
    マサヤは私からの質問には答えるがいつもよりどことなくそっけない。
    私⇒「元気ないけどなんかあった?」マサヤ⇒「別になんもないよ」私⇒「ならいいけど…」やはりおかしい。

    2007-02-21 01:51:00
  • 421:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「灰皿もらってくるな…」気まずかったので私はそう言って1回席を立った。
    私⇒「はい。灰皿」マサヤ⇒「ありがとう。」2人共煙草に火をつけ、しばらく沈黙が続く。
    不意にマサヤが「あんな…」と話を切り出した。私はカフェオレを飲みながら「うん、何?」と答えた。マサヤは険しい顔をしてとても言いにくそうに話し始めた。

    2007-02-21 01:57:00
  • 422:

    名無しさん

    ばり気になるとこで終わるやん?

    2007-02-21 03:21:00
  • 423:

    名無しさん

    ?

    2007-02-21 21:39:00
  • 424:

    名無しさん

    ??

    2007-02-22 02:15:00
  • 425:

    名無しさん

    ?

    2007-02-22 13:22:00
  • 426:

    名無しさん

    はやくぅ???

    2007-02-22 15:58:00
  • 427:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    みなさんお待たせしてすみません??今旅行に出掛けてまして帰るのが明後日なんです?時間があれば旅行中も更新していきます(>_

    2007-02-22 21:49:00
  • 428:

    名無しさん

    あげ?

    2007-02-23 13:13:00
  • 429:

    名無しさん

    あぁげぇ

    2007-02-23 22:59:00
  • 430:

    名無しさん

    ???

    2007-02-24 10:41:00
  • 431:

    ??なお??

    しおり

    2007-02-24 21:24:00
  • 432:

    名無しさん

    2007-02-24 23:36:00
  • 433:

    名無しさん

    まだかぬぅぅぅん

    2007-02-25 01:17:00
  • 434:

    名無しさん

    ?

    2007-02-25 17:08:00
  • 435:

    名無しさん

    ?

    2007-02-25 17:13:00
  • 436:

    名無しさん

    泣いた〜?

    2007-02-25 20:15:00
  • 437:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    お待たせして本当にすみませんでした?旅行から帰ってきてから疲れて寝てました?これからまたちょくちょく更新していきますので読んでやってください??

    2007-02-25 22:04:00
  • 438:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「俺東京行くんや!」マサヤは言いにくそうにしかしハッキリと言った。マサヤはその続きを続けて話そうとするが私がそれを遮った。「な…んで…?」ビックリして声が上ずった。体温が一気に下降してゆくような気がした。マサヤは一息置いて話し始めた。私の目を見ようとは決してしない。
    「3年になる前から先生や親に言われてたんや…東京の方が経営学や経済を学ぶにはいい環境やって…。俺の親父…会社経営してるから…東京で勉強してから帰ってこいって…。でも俺は次男やから関係ないって思っとったし親にもそう言ってん。俺は親父の会社を支えていきたいとは思うけどそれは関西で勉強するだけで充分やと思うって…」

    2007-02-25 22:16:00
  • 439:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    マサヤは渋い顔をしながらストローを噛んだ。
    「親父もオカンもなかなか納得してくれへんかったけど俺は地元離れたくなかったし…。行きたい大学もあったし…。だから反対を押し切って進路希望調査も全部自分で決めた大学書いた。ただ11月に公募が終わってから少し落ち着いたから東京で一人暮らししてる兄貴の家に観光がてら遊びに行ったんや…。」
    私はそのことはまったく知らなかった。

    2007-02-25 22:23:00
  • 440:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「その時に俺は今までの考えを覆されたんや…。」私に申し訳なさそうに言うマサヤ…。私にはそれが疎ましかった。『11月ってうちと付き合う前やん。東京に行くことわかってたんやったらなんでうちに告ってきたんよ』だんだん怒りが込み上げてきた。
    煙草の本数が増える。マサヤもそれに気付いているようだ。「ごめん」マサヤはそう一言だけ言って黙りこくってしまった。

    2007-02-25 22:29:00
  • 441:

    名無しさん

    まぢ気になる??

    2007-02-26 01:14:00
  • 442:

    名無しさん

    油あげ

    2007-02-26 16:03:00
  • 443:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私は苛々を隠しきれずに今度はペーパーナプキンをちぎり始めた。マサヤがゴメンと言う度に苛々がおさまらなかった。マサヤは「最後まで聞いてほしい」と前置きをして私が返事をする前にまた話し始めた。
    「兄貴の家に行った時に東京のK大とかW大のキャンパス見に行ったんや。そん時に関西とスケールが違うって思ったんや。なんてゆうか俺が描いてた大学像と違ったってゆうか…。ここでやったら4年間自分の時間を精一杯過ごせるって思ったんや。俺は今まで大学ってゆうものに対して『勉強をしに行く場』ってゆう固定観念しかなかったから。K大やW大に実際に行って初めて大学は勉強だけじゃなくて『自分探しの場』って思ったんや。勉強だけじゃなくて人との出会いや発見や将来を見つけに行く場所なんやって思ったんや。」

    2007-02-26 17:19:00
  • 444:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『………自分探しの場?』私の頭の中にこの六文字の言葉が戯曲のごとく駆け巡る。
    『そんなん関西の大学でも出来ることやん。そんなん言い訳やん…。最初から東京行きたいんやったらそう言えばいいやん。』マサヤの言っていることが私には自己弁護にしか聞こえなかった。
    「…そんなん言い訳やん!」私は怒りを込めてマサヤにそう言った。私は久しぶりにこんなに感情をあらわにした気がした。普段人前で自分の感情をぶつけたことが殆どなかった私。私が本音を言葉にすることなど皆無にひとしかった。

    2007-02-26 17:31:00
  • 445:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「ごめん。」マサヤはそれしか言わなかった。
    私「なんで…なんで離れ離れになることわかってて私に告ってきたんよ!?」マサヤ「…ごめん。」私「遠距離なんかお互い辛いだけやん!?わかってたんやったらなんで…なんで今の今まで黙ってたん!?」マサヤ「…ごめん。」私「これ以上辛い思いなんかしたくない!!」
    私は母のことやさーりちゃんのこともあって完全に気が滅入っていた。これ以上傷つけ傷つきたくなかった。

    2007-02-26 17:37:00
  • 446:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『もうこれ以上辛い思いなんかしたくない…。これ以上大切な人を失うなんて嫌や…』私は涙が出そうなのを必死に隠していた。こんなに感情をあらわにしていてもなおプライドを捨てきれずにいた。『泣いてる姿見られたくない』弱ってる自分を見られるのが嫌でたまらなかった。

    マサヤ「ごめん…。でもナナちゃんのことはホンマに好きやねん。俺も自分の気持ち伝えようか散々迷ったで。でも好きな気持ち抑え切れなくて…。酔った勢いに任せたのは俺の汚点やったと思う。でも好きなんはホンマやねん。それは信じてほしい。好きやから、ナナちゃんのこと好きになればなる程東京に行くこと言えなくなっていってん…。」
    私「は?なんで!?好きなんやったらもっと早く言ってや!?うち1人で浮かれてアホみたいやん!マサヤが○○大行ったら通学電車一緒やから一緒に通ったりできるとか勝手に浮かれてアホやん!」

    2007-02-26 17:50:00
  • 447:

    名無しさん

    あげ?

    2007-02-27 06:44:00
  • 448:

    名無しさん

    油あげ

    2007-02-27 21:54:00
  • 449:

    まり

    しおり?

    2007-02-28 11:58:00
  • 450:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「………黙ってたんは悪かった。早く言わなあかんてわかってたんや。でも好きになればなる程ナナちゃんと別れたくないって思いだして…。東京の大学に進学することもやっぱりやめようって何回も思い止まったよ。けどそんなすぐ妥協に走る奴と付き合っててもナナちゃんが幸せになられへんって思ったんや。俺は東京で目一杯勉強してナナちゃんを幸せにできるぐらいの度量を持った男になって大阪に帰ってきたかったんや。今のままの俺やったらどんどんナナちゃんを不幸にしていく気がしたんや。だから俺は遠距離でもナナちゃんとやってける自信あるねん。俺本気で好きやから…。」

    2007-02-28 21:41:00
  • 451:

    名無しさん

    続き気になる(>_

    2007-03-01 13:40:00
  • 452:

    名無しさん

    にょわー
    気になるお(´・ω・`)

    2007-03-01 17:16:00
  • 453:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私「…でも4年やで!?!?4年間何回会える!?!?長期の休みしか会われへんよね!?!?そんなんでマサヤはほんまにやってけるって思ってるん!?!?お互い辛い結末になるんわかってるやん!!」
    私は興奮して声をあらげて言った。マサヤは空っぽのタバコの箱をグシャッと押し潰し力強く言った。
    「ナナちゃんは俺のこと好きちゃうんやんか!!」
    私は一瞬その言葉に耳を疑った。

    2007-03-02 00:22:00
  • 454:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    ポカンとしてる私に向かってマサヤは続けて言った。
    「ホンマに好きなんやったら4年間辛くてもやっていこうって思えるはずやろ!?!?辛い思いさせるかもしれへん。でもお互いがホンマに好き合ってるんやったらそんな障害乗り越えてけるはずやん!!ナナちゃんはそんなに俺とやってく自信ないん!?!?それってナナちゃんの俺にたいする気持ちがその程度ってことやん!!俺のほうが1人で浮かれてアホみたいやん!!」マサヤは頭を掻きむしって唇を噛み締めた。

    2007-03-02 00:27:00
  • 455:

    まり?

    ゅっくりでィィから完結させてね?

    2007-03-02 00:36:00
  • 456:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    まり?さん。
    ありがとうございます?応援レスめっちゃ励みになります??時間はかかるかもしれませんが頑張って最後まで書きます??

    2007-03-02 01:16:00
  • 457:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私は声が出なかった。どう対応していいのか自分が今どう感じているのかすらわからなかった。さっきまでの興奮状態とは打って変わって私は無言になった。そんな私を見てマサヤは「なんとかゆうてや!俺は今も昔もこれからもナナちゃんのこと好きやねん!!でもナナちゃんは違ったん!?!?それは俺の勝手な思い込みやってってゆうてや!!頼む……」と胃の奥から絞り出すような声で言った。その目は少し潤んでいて今にも泣きそうだった。

    2007-03-02 01:23:00
  • 458:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    そう言って下を向いて鞄を肩にかけた。「バイバイ…。」マサヤはそう一言残して背を向けた。私は何も言わなかった。言わなかったんじゃなく言えなかったのかもしれない。マサヤはそのまま階段を降りてゆく。呼び止めることもできず私はマサヤの方を見ず下を向いたままユラユラとたちこめる煙草の煙をただじっと見つめていた。
    マサヤがいつも履いていた学校のローファーのキュッキュと床を擦る音が虚しく遠ざかって行くのが聞こえた。

    2007-03-02 01:51:00
  • 459:

    名無しさん

    どこからの続きか書いて

    2007-03-02 03:16:00
  • 460:

    名無しさん

    497からやとオモワレ(・∀・)

    2007-03-02 03:56:00
  • 461:

    名無しさん

    感想とか返答多すぎてよみにくいねん
    読む側も考えろ

    2007-03-02 06:02:00
  • 462:

    >>510言いたいことわかるけど偉そうに言い過ぎ

    君だけの為に書いてんと違うんやで

    2007-03-02 07:11:00
  • 463:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私が皆さんのレスに返答したり独りよがりなレスをしていたのが読みづらい原因になったのならすみませんm(__)m応援レスがあるとつい嬉しくて(>_

    2007-03-02 07:41:00
  • 464:

    名無しさん

    510やけど、ごめん↓
    なんかどの小説も何回も感想とか励ましとかそれに対する返答とかが多くて読みにくくて更新されてる思ってみたら感想とかばっかでイライラしてしましました↓感想とか励ましが小説書く励ましになるのもわかってたけど…なんかがキレてしまって…つい…ゴメンナサイ↓

    2007-03-02 18:15:00
  • 465:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    >>513さん。私も読者の気持ちとか読みやすさ考えずにレスしてたのが悪かったと思うので?応援してくれている方たちのレスは素直に嬉しいです?けどそれは胸にしまっておいてこれからは必要以上のレスは避けて更新していこうと思いますm(__)mでは、これからまた少しずつ更新していきます??

    2007-03-02 21:35:00
  • 466:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    《507からの続き》
    私はそのまま1人でボーっとしていた。悲しいはずなのになぜか涙が出ない。ふと時計を見ると夕方の4時だった。『明日もセンター試験あるしそろそろ帰ろうか』そう思った時だった。ぽとっと床に何かが落ちた。マサヤと初詣へ行った時にお揃いで買った合格祈願のお守りだった。どんな時でも私はこのお守りを肌身離さず持っていた。そのお守りが床に落ちているのをじっと見つめているとこれまでのマサヤとの思い出が走馬灯のように頭の中を駆け巡った。

    2007-03-02 21:46:00
  • 467:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    マサヤと初めて出会った教室…毎日寄り道したケンタッキー…飲み会の夜のマサヤからの告白…イヴに行ったUSJ…マサヤの誕生日…そしてお揃いのお守りを買った初詣…。このたった8ヶ月間のマサヤとの思い出が一瞬にして思い出された。
    『行かんといて…』心の中で確かにそう思った。それと同時に涙が頬を伝った。

    2007-03-02 21:56:00
  • 468:

    名無しさん

    ??

    2007-03-04 21:51:00
  • 469:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    −マサヤ。私は知らない間にマサヤが傷ついてたことに気付いてなかったんやね。今でも思い出す度あの頃を悔やむよ。あの時私が振り返って気付いていればこんなことにはならんかったんかなぁ?それとも「行かないで」って言ってればマサヤは行かなかった?今もしあの頃に戻れるのなら見栄もプライドもなにかも捨ててもう一度マサヤに「好き」って言いたいよ………

    2007-03-05 01:57:00
  • 470:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私はお守りを握り締めたまま顔をぐしゃぐしゃにして泣いていた。マクドの店員さんが何かあったのか不審そうに「あの、大丈夫ですか?」と私の肩を叩いてきた。ふと我に返り、「大丈夫です。すみません…」と言って足早に店を出た。家に帰る前に母にあまり心配をかけたくなかったので自宅近くの公園で化粧を直し、赤くなった目に自販機で買った缶ジュースをあてて目を冷やした。

    2007-03-05 02:04:00
  • 471:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    家に帰ると「お疲れ様!センター試験どうやった?」と母が出迎えた。私は精一杯の笑顔を装って「バッチリできたで!明日も試験あるし、今日はもう寝ようかな!」と言っていそいそと自分の部屋に行った。部屋を真っ暗にして1人泣いていた。母からの「ご飯できたよ」のメールにも気付かず、泣きつかれたのかいつの間にか眠ってしまった。

    2007-03-05 02:11:00
  • 472:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    いつも6時半に設定している携帯のアラームで目が覚めた。本当なら試験にも行きたくない気分だった…。リビングに行くと母が元気よく「おはよう!今日の試験も頑張ってな!」と言っていつもより豪勢な朝ごはんを出してくれた。私はそんな母の気持ちに嬉しくて少し元気が出た。
    『会場でマサヤに会ったらどうしよう…』不安になりながらも昨日と同じ試験会場に向かった。

    2007-03-05 02:21:00
  • 473:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    昨日のことを思い出さずにはいられない状態だったができるだけそのことは考えないようにして行きの電車では英単語帳を熟読していた。電車を降りようとしたところで誰かにトントンと肩を叩かれた。
    ヤスノリだった。「ナナちゃん久しぶり!」私は精一杯の笑顔で「久しぶり!」と返した。どうやらヤスノリは昨日のことは何も知らされていない様子だった。《マサヤ》《ヤスノリ》《ショウタ》《コウキ》仲のいい4人組の中でもマサヤとヤスノリは特に仲がよかったのでどちらかに何か悩みや相談があるとお互い真っ先に話していたようだった。

    2007-03-05 02:30:00
  • 474:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『ヤスノリに話してないんや…』私は少しホッとした。今事情を知っている人の前で笑顔で話せる自信がなかった。私は泣き腫らした目をダテメガネで隠して会場までわわいもない話をして歩いた。「ナナちゃんて目悪かったっけ?」と聞かれた時は焦ったのを今でも覚えている。
    会場に着くとヤスノリと私は会場が隣同士だった。私の苗字が『サ行』でヤスノリの苗字が『カ行』の終わりだったからだろう。ヤスノリはナナちゃんに色々話したいことあるし終わったら一緒に帰ろうと言って教室へ入って行った。

    2007-03-05 02:39:00
  • 475:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『話したいことってなんやろ?てかマサヤと会場一緒なはずやのにマサヤと一緒に来てないんや…なんでやろ?』そんなことを悶々と考えながら試験を受けた。昨日よりも出来の悪い答案が回収されていくと同時に携帯の電源を入れてヤスノリにメールした。私の教室の前でヤスノリが待っていた。とりあえずご飯でも食べようとゆうことになり梅田へ出ることになった。

    2007-03-05 02:45:00
  • 476:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私「ショウタとかコウキたちとは一緒に来てへんの?」ヤスノリ「あぁ、あいつら時間にルーズやし昨日一緒に来た時20分も遅刻しよったしな。試験には間に合ったけどもうあいつらとは行かへん(笑)」私「へぇ…。………マサヤは?」ヤスノリ「ん〜あいつ?あいつは一緒に行こゆうたら無理って即答やったからてっきりナナちゃんと行くんやと思ってたわ!」私「へっへぇ…そうやったんや…。」
    私はドキッとしてそれ以上は何も言わなかった。

    2007-03-05 02:56:00
  • 477:

    ??ナオ??

    しおり(*´∀`*)

    2007-03-05 03:13:00
  • 478:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    《525からの続き》
    梅田に着くとヤスノリがよく行くとゆう軽食屋に入った。地味に美味しいとゆうパスタを2人共注文して久しぶりに最近あったことや今後の入試のことなどたわいもない話に花を咲かせた。
    『なんや話したいこととかゆうからなんか大事なことなんかと思ったけど久しぶりに会ったから色々話したかっただけなんや☆』
    私はホッと胸を撫で下ろした。
    「大丈夫?」ヤスノリが不意に言った。『…???』なんのことやらわからない。

    2007-03-06 07:39:00
  • 479:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私「何が??」ヤスノリ「やっ顔色あんまよくないし」私「ハハハ!今日眉毛以外ノーメイクやからね(笑)」ヤスノリ「そっか(笑)ならいいんやけど…」
    『ヤバイヤバイ!昨日のことで顔に疲れてるん出てたかなぁ』
    ヤスノリはこうゆうことにはかなり鋭いので悟られないように振る舞うのが大変だ。パスタを食べ終え、なんやかんやくっちゃべってヤスノリは予備校に寄ってくと言うでそのまま梅田の駅で別れた。

    2007-03-06 07:46:00
  • 480:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    別れ際にヤスノリに「元気出しや!」と言われドキッとしたが私のことを心配してくれているヤスノリの気持ちが素直に嬉しかった。
    『ヤスノリ…ありがとう。』


    それからしばらくは家から出ることもなくひたすら勉強に専念した。勉強に集中することでマサヤとのことを紛らわそうとしていた。けれど毎日何度も何度も思い出す度に泣いていた。その度に昔から顔なじみのカフェバーのマスターのところに足を運んでいた。

    2007-03-06 07:53:00
  • 481:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    マスターと言ってもまだ当時25歳だった。マスターとの出会いは4年前に遡る。前述で出てきた渡辺先輩と夜遊び歩いていた時に制服でコンビニの前で煙草を吸っていたところを注意してきたのがマスターだった。「お前ら中坊やろ!中坊がいきって煙草なんか吸うな!」この言葉に渡辺先輩は切れ、今にも喧嘩になりそうになったが「煙草吸うんはいい!俺も中学から吸うてた!でも制服で吸うな!学校や他の生徒に迷惑やろ!」

    2007-03-06 08:02:00
  • 482:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    と言って煙草を取り上げられた。「返せや!」取り返そうとする私や渡辺先輩に「私服に着替えたら返したるわ!」と言って仁王立ちした。私も先輩もとうとう折れ、素直にそれに従った。…とゆうより今までの大人の言うことと違い過ぎて可笑しくなったのもあった。「煙草吸うんはいい!」そんなこと言う大人はいなかったから。周囲の大人は必ずと言っていい程「未成年が煙草吸うな!」と言うし、そんな注意の仕方をするのはマスターが初めてだった。

    2007-03-06 08:09:00
  • 483:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    マスターはきっと「他人に迷惑をかけるな」と言いたかったのだろう。煙草を吸うのは自分の体に害があるだけで他の人には迷惑はかからないだろう。けれど制服で煙草を吸うのは学校のイメージが悪くなり他の生徒もそうゆう目で見られるだろうし苦情がくれば先生にも迷惑がかかる。
    そんなマスターに私たちは心を開きマスターからもらった名刺がきっかけでマスターのお店に通うようになっていった。

    2007-03-06 08:17:00
  • 484:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    当時マスターは別の店の従業員だったが2年前に独立し、自分の店を持った。私は相談できる友達もあまりいなかったし、家族も家にいないことのほうが多かったので何か嫌なことがあったり、勉強で息詰ったりするとマスターのお店に顔を出した。ローカル店なので客足もまちまちだったが若いのにしっかりしたマスターの人間性に惹かれ、馴染みのお客さんは結構いた。

    2007-03-06 08:21:00
  • 485:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    《カランカラン…》久しぶりに店のドアを開く。
    マスター「ナナちゃん!久しぶりやん!勉強大変やったんかぁ?」私「3ヶ月ぶりぐらいやね!毎日勉強漬けやわ!」マスター「カレーあるけど食べる?」私「うん☆食べる!」
    料理上手なマスターは気まぐれで作ったメニューにない料理を毎回お客さんに出していた。
    久しぶりのマスターの手料理に私はがっついて2杯もお代わりをしてしまった。

    2007-03-06 08:28:00
  • 486:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    お腹いっぱいになった私はいつも飲むマスターのオリジナルドリンクを頼み、煙草に火をつけた。
    マスター「ナナちゃん勉強頑張りすぎちゃうかぁ?顔疲れてんで!」私「そっそうかなぁ?」マスター「あんまり無理したらあかんで。なんかあったんやろ?お兄さんに話してみ?」
    私は別にマスターに話すつもりで来たわけではなかったが勘の鋭いマスターには全てお見通しだったようだ。

    2007-03-06 08:35:00
  • 487:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私はマスターにすら深い話はあまりしたことがなかった。ただどんな些細なことにも気付いてくれ、優しく気遣かってくれるマスターが大好きだったのでこの店に来るだけで私の元気の源になっていた。
    私は始めは言おうか言わまいか迷ったが思い切って自分の蟠りや悩みをマスターに打ち明けてみた。

    2007-03-06 08:39:00
  • 488:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    さーりちゃんとのこと。マサヤに言われたこと。勉強や進学のこと。1時間近くかけてがむしゃらに話した。マスターはうんうんと頷き、真剣に聞いてくれた。私は話しているうちに涙が出てきた。マスターはティッシュを差し出し「最近顔見てない思ったらそんなことがあったんか。辛かったな。」と言って優しく私の頭を撫でてくれた。

    2007-03-06 08:45:00
  • 489:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私は何かが切れたようにわぁーっと子供のように泣いた。声を出してなくのは本当に久しぶりだった。家にいる時ですら母や祖母に聞かれまいと声を殺して泣いていたから。

    マスターはそんな私を見て黙って肩を摩ってくれていた。どれぐらい泣いただろう。しばらくしてようやく落ち着き、顔をあげるとマスターは「笑った顔が1番可愛いで!」と言って私に笑顔を向けた。私はニッコリと微笑み、「マスターありがとう!」と言ってマスターに御礼を言った。

    2007-03-06 08:55:00
  • 490:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    ただ私はマスターに母の病気のことは話さなかった。そのことを話すことによって母の病気の現状をまた思い知らされる気がしたからだ。私はそのことをそっと胸にしまい込み、次のドリンクを注文した。
    《カランカラン…》店の扉が開く音がして振り返るとマスターの美人の彼女《ユリさん》だった。ユリさんは「ナナちゃんや〜ん!久しぶりぃ!何?泣いてたん!?大丈夫かぁ!?」と言って私に抱き着いてきた。なんとも愛嬌があってかわいらしい人なのである。

    2007-03-06 09:07:00
  • 491:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『来てよかった☆』私は心底そう思った。
    マスターは特別に普段はお客さんに出さないとゆうあまり入らない珍しいリキュール?でオリジナルのカクテルを作ってくれた。
    それがとっても美味しくてついつい飲み過ぎてしまった。私はほろ酔いでいい気分のうちに帰ろうと思い、チェックを頼んだがマスターは「勘定はいらんから早く帰ってゆっくり休み!」と言ってくれた。私は話まで聞いてくれて色んなお酒を振る舞ってくれたマスターに「そんなんあかん!」と言って財布を出した。マスターはそれでも「ええからええから!」と言って半ば無理矢理私をドアまで見送った。

    2007-03-06 09:16:00
  • 492:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「元気出しや!」そう言ってマスターは手を振り私を見送った。私はその姿がなんだかヤスノリと重なってしまった。『みんなありがとう』みんなの気持ちが本当に嬉しかった。

    その夜。私は『さーりちゃんと仲直りすること』と『マサヤともう一度ちゃんと話し合おう』とゆうことを心に決め、久しぶりに深い眠りについた。

    2007-03-06 09:22:00
  • 493:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    今さらですが>>523の12行目。
    『ヤスノリと私は会場が隣同士だった』じゃなくて『ヤスノリと私は教室が隣同士だった』の間違いです?すみません?
    また続き時間があれば書いていきます??

    2007-03-06 09:29:00
  • 494:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    センター試験の結果は最悪そのものだった。当初目指していた国立大学には到底及ばない点数だった。
    元々夏に祖母と話した結果「女の子やから無理はしないで私大にしといたほうがいいんちゃうか」と言われていたので国立と併願するつもりでいた。当初国立1本で考えてた自分がどれ程愚かだったか今回しみじみと実感された気がした。
    とりあえず手当たり次第に英文科のある大学を片っ端から調べ厳選して4校に絞り願書を提出した。

    2007-03-06 09:42:00
  • 495:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    第1志望と第3志望の私大の入試を控えたある日。さーりちゃんからの着信があった。
    「入試終わったら話したいことがある」たったそれだけ言って電話は切れた。私はびっくりして「うん」としか言えず少し後悔した。けれどさーりちゃんも入試を控えていたようなのでかけ直すことはなかった。
    私は一昨日の夜のこと(マスターに話を聞いてもらった日)をもう1度頭に思い浮かべ勇気を出してマサヤに連絡を取ることを決意した。

    2007-03-06 09:48:00
  • 496:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    携帯を持つ手が震える。
    『どうしよう?なんてゆおう?』いざマサヤに電話をかけようとしてもなかなか実行に移せない。
    『あ〜どうしよ!も〜押しちゃえ!』思い切って発信ボタンを押した。《プルルループルルルー》なかなか出ない。結局留守電に繋がった。ホッとしたような悲しいような…。とりあえず留守電に「またかけ直す」とメッセージを残して電話を切った。
    『あ〜ドキドキして損したぁ!』

    2007-03-06 13:06:00
  • 497:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    携帯を閉じようとした時携帯が光った。『マサヤ!?』急いで画面を見るとメールで相手はマスターだった。内容は「ナナちゃん元気出しや?俺はいつでもナナちゃんの味方やしまたいつでも相談乗るからな?今が一番辛い時かもしれへんけど今を乗り越えたら最後はハッピーエンドやで?ナナちゃんファイト?」だった。なんてタイミングのいいメール。まるでマスターが私がマサヤに電話するところを見ていたんじゃないかとゆうぐらいだった。
    『マジでマスターは全てお見通しやぁ(笑)』さっきまでの緊張感はどこ吹く風…といったかんじで久しぶりに心の底から笑えた。

    2007-03-06 13:14:00
  • 498:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「サンキュー?マスターに話してよかったぁ?また店行くわぁ??」と返信し、携帯を閉じた。深呼吸をしてみる。《フー!ハー!》もう一度かけ直してみる。この時間なら絶対家にいるはず!そう踏んでいた私は間を空けずにまた発信ボタンを押した。
    《プルルループルルルー》…やはりなかなか繋がらない。『やっぱあかんかぁ…』諦めようと電源ボタンを押そうとしたその時『呼出中』が『通話中』に変わった。
    「はい。」低い声でマサヤが電話に出た。

    2007-03-06 13:21:00
  • 499:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「マッマサヤ?あっあのえーと…」緊張して声が上ずる…。
    『あかんなんてゆうたらええんかわからん…』
    マサヤは黙っている。どもる私に痺れをきかせたマサヤは「なんか用?」と冷たく小さな声で言った。冷たい声にショックだったのかむかついたのか一気にいつもの私に戻った。
    私「あんさぁ、話があるねんやん!」マサヤ「…話って?」私「電話じゃなくて直接話したいんやけど」マサヤ「いいけど。いつ?」私「来週ぐらいには。入試いつ?」マサヤ「来週の末にある。」私「じゃあ来週の頭時間ある?月曜か火曜。」マサヤ「ええよ。」私「じゃあ月曜にいつものコンビニの前で」マサヤ「わかった。」
    約束を取り付けてすぐに電話を切った。

    2007-03-07 03:48:00
  • 500:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    電話を切った後は一気に体の力が抜け、ベットにもたれ込んだ。
    『はぁ〜緊張した…』安心したのかさーりちゃんとのことは忘れ、そのまま眠ってしまった。

    2日後。とうとう第1希望と第3希望の大学の入試が3日間立て続けにある。私はマサヤと買ったお守りを身につけ、第3希望の大学の入試会場へと向かった。やるだけのことはやった。この入試を終えればとりあえず一段落つく。もう国立大は諦めていたのでなんとか私大の希望の大学には受かりたかった。

    2007-03-07 04:03:00
  • 501:

    ??なお??

    気になるッッ(´゚Д゚)

    2007-03-08 23:42:00
  • 502:

    名無しさん

    あげ(・ω・`)

    2007-03-09 14:41:00
  • 503:

    名無しさん

    ?

    2007-03-11 23:21:00
  • 504:

    名無しさん

    あげ

    2007-03-13 08:37:00
  • 505:

    名無しさん

    ?

    2007-03-14 00:51:00
  • 506:

    名無しさん

    ??

    2007-03-15 13:53:00
  • 507:

    名無しさん

    ?

    2007-03-16 15:09:00
  • 508:

    名無しさん

    主忙しいぃん??まだぁ???待ってます?

    2007-03-16 23:23:00
  • 509:

    名無しさん

    ぁげ??

    2007-03-19 01:21:00
  • 510:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    皆さんお待たせしまくってすみません(>_

    2007-03-19 16:07:00
  • 511:

    名無しさん

    ?

    2007-03-21 09:50:00
  • 512:

    名無しさん

    ??

    2007-03-23 22:06:00
  • 513:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    《549からの続き》
    1日目の入試結果は惨敗…といったところだろうか…。イマイチ自分の得意分野が出題されなかった。殆ど勘で解答を埋めたようなものだった。後2日もあるのだと思うと嫌気がさした。『はぁ〜』憂鬱で仕方なかった。第1志望と第3志望だからだろうか。この時程自分の実力の低さに愕然したことはない。肩を落としてトボトボと帰り道を歩いているとタバコの自販機を見つけたので自販機の前に立って小銭を入れた。

    2007-03-24 14:24:00
  • 514:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『いつものんより重いの吸おうかな…』いつも吸っているマルメラじゃなくてアカマルのボタンを押した。《ガシャン》タバコが落ちて来て取ろうと前かがみになった時、私のお尻に何かがぶつかった。
    「おっとすみません!」すぐさま謝ってきた。どうやら私の後ろにタバコを買おうと並んでいた人のようだ。私も顔を上げて「こっちこそぼーっとしててすみません。」と謝った。
    「もしかしてナナちゃんか!?」その男が不意に言った。

    2007-03-24 14:31:00
  • 515:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『………誰??』私の方は誰だかわからない。とゆうより思い出せないだけなのだろうか。その男は目をキラキラさせながら「ナナちゃんやろ!?こんなに立派な娘さんになって!」と言ってニコニコしている。『こんなおっさん知らんし…。』本当に誰だかわからない。
    「…あの、失礼ですがどちら様でしょうか…?」私は恐る恐る尋ねてみた。男は目を真ん丸くさせて「おっちゃんのこと覚えてへんか?」と言った。

    2007-03-24 14:38:00
  • 516:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『!!!!!』思い出した。『菅原のおじさんや!』私は「…菅原さんですよね?」と尋ねた。男は「うむ。ようやく思い出したか!」と言った。この侍のような喋り方…『〜ぜよ』や『おぬし』を普通に喋る時にでも使う少し変わった人だ。フトシとゆうのは私の父で菅原さんは父の昔の会社の同僚だった。詳しくは聞かされていないが大学も一緒だったらしい。私が幼稚園ぐらいの時、当時はまだ父の転職前の会社の社宅に住んでいて菅原さんとはご近所付き合いをしていた。よく家族ぐるみで食事をしたり仲良くしていた。

    2007-03-24 15:05:00
  • 517:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    幼稚園の頃なのであまり鮮明に覚えていないが菅原さんの娘さんが私の1歳年上で幼稚園も一緒だったのでよく遊んでもらったのを覚えている。菅原さんと父は本当に仲がよく、また私や兄にもお年玉をくれたり、休みの日などに公園に連れて行ってくれたりとてもよくしてくれていた記憶がある。私が小学校にあがる前に菅原さんの転勤が決まり、大阪を離れることになったらしい。そしてまた父も転職し、社宅を離れた。

    2007-03-24 16:55:00
  • 518:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    以来お互いの家族が揃って会うことはなかった。(後々父と祖母から聞いた話では)だから私も菅原さんの顔もよく覚えていなかったしかろうじで覚えていたのは特徴のある喋り方と右目の下にある大きな涙ぼくろだけだった。

    「お久しぶりです」私は怖ず怖ずと挨拶をした。「ふむ。久しぶりやのぅ。元気にしとったか?」

    2007-03-24 17:03:00
  • 519:

    名無しさん

    イエーイ(、?`。)?
    更新されたあ??
    てか主さん?
    あんまり無理した
    あかんよ??

    2007-03-24 18:02:00
  • 520:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    >>569さん?
    ありがとうございます?お待たせして本当にすみませんでした(>_

    2007-03-24 20:37:00
  • 521:

    名無しさん

    《568の続き》
    私「元気ですよ。おじさんこそお元気でしたか?本当に久しぶりですね。今日はなんで大阪に?」
    菅原さん「ナナちゃんのお母はんの見舞いや。お父さんから話聞いてな…。大変やったな…。大丈夫か?」
    菅原さんは心配そうに私の顔をじっと見た。私は母のことを言われて心臓がズキンと悼んだのを感じた。

    2007-03-25 00:24:00
  • 522:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私「はい…。正直辛いけど…大丈夫ですよ。私が落ち込んでられへんなぁって。お母さんの支えになりたいし。」
    菅原さん「そうか。ナナちゃん強なったな。お母ちゃん支えたりな」
    そう言って私の肩をポンポンと叩いた。私は涙ぐみそうなのをこらえ、菅原さんを私の家まで案内した。

    2007-03-25 01:31:00
  • 523:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    《ガチャ》「ただいまぁ!」重い玄関を開く。祖母が出てきた。祖母「お帰り〜」私「ただいま!菅原さん来たで〜!」祖母は目を真ん丸くさせ「菅原さんじゃないですか!お久しぶりやねぇ!お元気してました?」とペコペコと頭を下げた。菅原さんも「こんばんは。ご無沙汰してました。おばさんの方こそお元気そうでなによりですわ。」と言いながら前かがみになってペコペコとお辞儀をしている。祖母「寒かったでしょう?ささ!中に入ってくださいな!」菅原さん「お邪魔します。」菅原さんを中へお通しした。

    2007-03-25 01:45:00
  • 524:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    中に入ると祖母以外誰もいなかった。兄はまだ仕事から帰っていない。母はおそらく病院だろう。父は朝外出したきり帰ってこないらしい。「これ、つまらんもんですけど。」菅原さんはそう言って祖母に手土産を渡した。「まあまあ!気ぃ遣っていただいて!ありがとうございます。今お茶の用意しますんでその辺に腰かけといてください。」
    菅原さんはソファに深く腰かけた。

    2007-03-25 01:53:00
  • 525:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「おじさん、はい灰皿」私は愛想よく菅原さんに灰皿を差し出した。無理な作り笑いに菅原さんはこの時気付いていたのだろう。一瞬眉をしかめて切なそうな顔をした。その顔は見逃してしまうぐらい一瞬で、その顔を見た時私の心も締め付けられたような気がした。
    「ありがとう」菅原さんはそう言ってライターとタバコをポケットから出した。

    2007-03-25 19:15:00
  • 526:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    リビングの中にラークマイルドの香りが立ち込める。そのユラユラと白い煙をただボーッと見つめながら虚ろにテレビを見ていた。おじさんとの会話が見つからなかった。
    「コーヒーでよかったですか?」コーヒーとさっき菅原さんに頂いたお菓子を持って祖母が来た。
    「ありがとうございます。」菅原さんはコーヒーが大好きだったのを今でも覚えている。おいしそうにコーヒーをすすっている。

    2007-03-25 19:26:00
  • 527:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    《ガチャ》玄関のドアが開く音がして母と父が一緒に帰ってきた。「ただいまぁ!」どうやら父は外出ついでに母を迎えに行っていたようだ。
    父は帰ってくるなり菅原さんを見て嬉しそうに「スガ!久しぶりやのぉ!」と言って菅原さんに近寄って行った。母も「お久しぶりですねぇ!」と言いながら手を口に当ててまるで幼い少女のように無邪気な笑顔を見せた。

    2007-03-25 19:33:00
  • 528:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私と祖母とで菅原さんの大好きな魚料理を沢山作った。しばらく経って兄も帰ってきた。「ユウスケ!元気やったかぁ?」菅原さんは兄の頭をグリグリ擦った。兄は子供のように「おっちゃんやめてやぁ(笑)」屈託ない笑顔を浮かべている。私はまだ小さかったので菅原さんとの思い出はあまりないが、そんな光景を見て菅原さんがどれだけうちの家族に人望が熱かったのかがわかった気がした。

    2007-03-25 19:43:00
  • 529:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    なんだかその光景を見ていると昔の楽しかった頃を思い出した。母も兄も父も家にいて毎日が幸せだった頃を…。
    夕飯を食べ終え、私は明日また入試があるからと言って自分の部屋に戻った。菅原さんともあまり会話を交わさなかった。自分の部屋で英単語帳を開いてボーッとしていると部屋をノックする音が聞こた。菅原さんだった。菅原さんは「勉強中悪いけどちょっとええか?」と言って私の部屋に入ってきた。

    2007-03-26 09:50:00
  • 530:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「ナナちゃん、フトシとうまいこといってへんのか?」菅原さんは躊躇うことなくストレートに質問してきた。《ドキッ》菅原さんに聞こえたんじゃないかとゆうぐらい心臓がドキッとした。
    私「そんなことないですよ…」菅原さん「………。」私「なんでですか?」菅原さん「ちょっと気になってな。」私「………。」菅原さん「少しだけおっちゃんの話聞いてくれるか?」私「…はい。」

    2007-03-26 09:55:00
  • 531:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    菅原さんが大阪に来たのは母のお見舞いのためだけじゃないそうだ。娘さんが大学生になったのを機に半年ぐらい前に奥さんと正式に離婚し、娘さんは奥さんに親権を譲ったとゆう。菅原さんのご両親が大阪に住んでいて何度も大阪に戻ってきて一緒に暮らそうとゆうので年老いた両親のことも心配なので仕事を辞め、数カ月前から大阪に戻ってきたそうだ。そして私の父を頼って父の会社の大阪支部に入ることになったそうだ。

    2007-03-26 10:05:00
  • 532:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    菅原さんいわくこれからどうしようかと考えていた時に手を差し延べてくれたのが私の父だと言った。
    「ナナちゃんのお父さんはいい人なんやで」そう言って私の肩をポンッと叩いた。私はなんだか気分が悪かった。菅原さんにとってはいい人かもしれない。でも私にとってはいい父親とは思えなかった。私は下を向いて返事をせず指をモジモジさせていた。菅原さんはそんな私を見てまた話し始めた。

    2007-03-26 10:10:00
  • 533:

    名無しさん

    ??

    2007-03-29 05:05:00
  • 534:

    名無しさん

    めーちゃおもろい!頑張ってp(^-^)q

    2007-03-29 23:09:00
  • 535:

    名無しさん

    ???

    2007-04-03 05:03:00
  • 536:

    名無しさん

    ?ァゲ?

    2007-04-07 00:04:00
  • 537:

    名無しさん

    ??

    2007-04-12 05:20:00
  • 538:

    名無しさん

    面白い!文章も上手やし☆☆一日かけて一気に読みました!頑張ってください?続き楽しみにしてます?

    2007-04-12 07:14:00
  • 539:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    《582からの続き》
    「ナナちゃんにとったらフトシはいい親父ちゃうかもしらん。でもフトシはナナちゃんのことちゃんと愛してるんやで?ナナちゃんにはそれが伝わらんか?まあ無理もないやろな。フトシは単身赴任でずっと家におらんかったんやから。でもおっちゃんにはわかるぜよ?」
    私はそう言う菅原さんの顔を見れずにいた。もしかしたら怪訝な顔付きだったかもしれない。菅原さんはそれを察しそれ以上は何も言えまい、といった様子で黙りこくった。

    2007-04-18 02:55:00
  • 540:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    「最後に1つだけ…」菅原さんはそう言って私の顔を真剣な顔付きでじっと見つめた。
    「ナナちゃんの【ナナコ】って名前誰がつけたか知ってるか?」私は首を縦に振って「お父さん…。」と答えた。
    「じゃあ、なんで【ナナコ】にしたかわかるか?」今度は首を横に振って「知らん…。」と答えた。
    『そういえば、なんでうちの名前は【ナナコ】なんやろ…?なんで【ナナコ】にしたんか聞いたことない…。』

    2007-04-18 03:01:00
  • 541:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    もう少し更新したかったのですが明日の予定が早まってしまったので今から寝ます。すみません??明日また必ず更新します?

    2007-04-18 03:07:00
  • 542:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    思えば幼い頃この【ナナコ】とゆう名前が嫌で仕方ない頃があった。私の年では『〜子』とゆう名前は少なかった。クラスに1人か2人いればいい方とゆうぐらい。そんな名前をつけた父を恨んだこともあった。
    漢字に直すと『菜々子』。もっと現代風な名前がよかったと何度思ったことだろう。菅原さんは続ける。
    「【ナナコ】って名前はな、ナナちゃんがお母ちゃんのお腹におる時からフトシが絶対女の子やってゆうて考えとった名前なんや。」

    2007-04-18 13:23:00
  • 543:

    名無しさん

    ??

    2007-04-21 06:56:00
  • 544:

    名無しさん

    ???

    2007-05-01 11:49:00
  • 545:

    名無しさん

    2007-05-05 22:47:00
  • 546:

    名無しさん

    書かないの?

    2007-05-05 23:00:00
  • 547:

    みい

    続き気になります?
    またぃける時で
    ぃぃので
    書いて下さい?

    2007-05-09 21:25:00
  • 548:

    名無しさん

    ろぴゃーく

    2007-05-10 00:44:00
  • 549:

    名無しさん

    ????

    2007-05-13 06:53:00
  • 550:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 551:

    名無しさん

    ??

    2007-05-22 05:38:00
  • 552:

    名無しさん

    .

    2007-05-30 17:05:00
  • 553:

    名無し

    気になるー??
    あげぃ

    2007-05-31 20:03:00
  • 554:

    名無しさん

    a

    2007-06-01 10:19:00
  • 555:

    名無しさん

    ???

    2007-06-05 03:33:00
  • 556:

    なみ

    がんばってね??みてるから?

    2007-06-07 07:16:00
  • 557:

    名無しさん

    なんで菜々子になったん?おっちゃんしゃべりかけやん?続き読みたい?

    2007-06-11 01:24:00
  • 558:

    名無しさん

    みたい?名前の由来は??            マサヤくんとサリーちゃんはどうなったん?!めっちゃきになるとこやん?

    2007-06-14 02:46:00
  • 559:

    名無しさん

    ???

    2007-06-19 09:17:00
  • 560:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    皆さんお久しぶりです。ご無沙汰して本当に申し訳なかったです。書く書くと言いながら2ヶ月以上も放置してしまったことを深くお詫びします。すみませんでした。実は今祖母の療養で実家に帰ってきているのですが忙しくてなかなか続きを書けないんです?落ち着いたら必ず書こうと思っています。いや、必ず書きます。まだこの小説を見てくれている読者様がいましたら本当にどうお詫びしたらいいのか…とゆうかんじですm(__)m皆さんの要望やコメント嬉しかったです。こんなヘボ素人小説の続きを待ってくれている方が沢山いてすごく励みになりました。祖母の容態は回復しつつあります。なのでまだ読んでくれている方がいましたらもうしばらくお待ちくださいm(__)mまた必ず来ます

    2007-07-15 05:05:00
  • 561:

    名無しさん

    (?・∀・?)?あげ

    2007-07-17 08:21:00
  • 563:

    名無しさん

    (●´∀`●)/

    2007-08-09 04:26:00
  • 564:

    名無しさん

    あげ(´∀`)

    2007-08-26 05:54:00
  • 565:

    名無しさん

    5時間かけて全部読んだ続き気になる

    2007-08-26 19:34:00
  • 566:

    名無しさん

    ?

    2007-08-27 20:23:00
  • 567:

    名無しさん

    かかんかい

    2007-08-31 20:06:00
  • 568:

    かな

    っていうか書きたくなかったら書かんとってかー

    2007-08-31 23:55:00
  • 569:

    名無しさん

    かいてくだされ!!!!!

    2007-11-01 12:17:00
  • 570:

    ナナコ◆Ek5NastWnM

    こんばんは。随分ご無沙汰していました。主のナナコです。続きが気になると言ってずっと待っててくれていたみなさん、すみませんm(__)m
    祖母の体の調子も良くなってきていたので書かなければ、と思いながらも卒論やバイトなど忙しさにかまけてなかなか書けずにいたことをお許しくださいm(__)m自分のスレを久しぶりに覗きにきてみれば、色々な方からのメッセージがあり、待ってくれている方々がいるのにとても申し訳ない気持ちになりました。本当にすみません。自分で最後まで書くと決めたからには遅くなってでも必ず完結させます。今日からまた少しずつではありますが更新してゆくつもりなので、完結までまだ時間はかかると思いますが最後までお付き合いくださいm(__)m

    2007-11-03 03:34:00
  • 571:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    ↑すみません。携帯を変えたため自分で決めたトリップのパスワードを忘れてしまいトリップが違っていますが主です(>_

    2007-11-03 03:40:00
  • 572:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    《595からの続き》

    大学3年の時やったかなぁ。フトシが急に『春やから花見行こう!』ゆうて休みの日に無理矢理連れ出されたことがあったんや。当時おっちゃんは大学の学費払うために毎日バイト三昧で久しぶりの1日オフの日に連れ出されてむっちゃ鬱陶しかったんやけどな(笑) 花見ゆうたかて桜の季節でもなかったしどこ行くんや思てフトシが車運転する横でふて腐れてグースカ寝たってん(笑)いつの間にか本気で寝てもうとってフトシに頭どつかれて寝ぼけ眼で目の前見たら、辺り一面菜の花畑が広がってたんや。

    2007-11-03 03:59:00
  • 573:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『なんやこれ!』思わず口に出た言葉がそれやった。男やから花なんか見に行くことないしびっくりしてな(笑)
    自然が大好きなフトシはそんなおっちゃんに話してくれたんや。
    『菜の花畑や。綺麗やろ?この季節になると毎年ここに来るねん。男のくせにって思うやろけどガキの頃よう隠れんぼして遊んだ思い出のある俺の秘密の場所なんや。菜の花は俺の1番好きな花やねん。』
    フトシはそうゆうて思い出の菜の花畑について色々語ってくれたわ。ほんでいつの間にか将来の話になった時
    『いつかな、結婚して子供が出来た時、もし女の子やったら菜の花から取って《菜々子》にしたいんや。菜の花の花言葉にあるように《快活な子》になってほしいから。』

    2007-11-03 04:19:00
  • 574:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    そうゆうて照れくさそうにしてたん今でもよう覚えてる。
    それから何年後かに結婚してユウスケが生まれて次にあんたが生まれた時ほんまに《菜々子》って名付けたんやで。よっぽどあんたが生まれた時嬉しかったんやろな。
    それぐらいあんたは愛されて生まれてきた子なんや。だからフトシを嫌わんといたってほしいんや。あいつはあいつで不器用な奴やから愛情に乏しいって思われがちやけどほんまは誰よりもあんたのこと大好きやねんで。それだけでもわかってやって?な?

    2007-11-03 04:32:00
  • 575:

    名無しさん

    上げ??

    2007-11-06 22:22:00
  • 576:

    ナナコ◆Ek5NastWnM

    おっちゃんはフトシが大好きや。」
    そう言って菅原さんは私の肩をポンポンと叩いた。
    私は何も言わず下を向いて指をモジモジさせていた。菅原さんはそれ以上何も言わず、「勉強頑張りや。お休み。」と言って私の部屋を出て行った。

    2007-11-08 00:40:00
  • 577:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    トリップ間違えました。ごめんなさいm(__)m

    2007-11-08 00:42:00
  • 578:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    私は勉強など手につかず、部屋を真っ暗にしてベッドに潜り込み布団をかぶった。
    暗い部屋の中、天井の方を見上げてタバコに火をつける。吐いた白い煙を見つめながらボーっとしていた。物思いにふけるとはこうゆうことなのだろうか。
    そして菅原さんに言われた言葉の一つ一つが頭から離れなかった。子供の頃のことを、父のことを思い出していた。

    2007-11-08 01:00:00
  • 579:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    確かに父は昔からぶっきらぼうで寡黙だった。真面目で頭はいいが人付き合いが決してよくないためなかなか1つの仕事をずっと続けることができなかった。今でこそ10年程現在の会社に勤務し、落ち着いているが、私が生まれる前は職を転々と変えていたとゆうのだから、母もさぞかし苦労したのではないか、と思う。元々体の弱かった母が病気で入退院を繰り返すようになったのも、父が職を変えたり、今の会社に落ち着いたと思えば単身赴任で家族をほったらかしにしたりと身勝手なことばかりをしていたからなのではないだろうか、とこの頃の私は前述でも述べた通りとにかく父を憎んでいた。
    しかし、心の底ではただ寂しかっただけなのかもしれない…。

    2007-11-08 02:26:00
  • 580:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    母が病気で入院するようになり、兄はグレて家に帰らない毎日、私を大学に行かせるため祖母はパートと趣味の料理教室で家にいない…それもこれも父の身勝手さからこうなったのだと。家族が家にいないのを父のせいにしていた。今思えばまだまだ子供だったあの頃の私は、寂しさからただただ誰かのせいにしないと自分を保てなかったのだ。父のせいにしないと毎日の生活を普通に生きて行くことが出来なかったのだ…。
    そんな子供だった私が今思うのは、あの時父のせいにばかりしないで、自分の人生は自分で切り開いて行くべきだったと思う。いつまでも父を憎んで、恨んで、でも親に甘えて自分では何をすることもできない。そんな矛盾した自分がいることにすら気付かなかったあの頃。

    2007-11-08 02:39:00
  • 581:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    きっとあの時、自分の力で現状を変えようと努力することができていたら、何かが変わっていたのかもしれない―――。

    少しずつ忍び寄る黒い影。運命の別れ道が刻一刻と迫っていた―――。

    2007-11-08 02:46:00
  • 582:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    そんな寂しさに浸りながらベランダの戸を開ける。風が冷たく私の頬を突き刺す。
    空を見上げて息を吐く。白い吐息が闇に舞うのを見るとなんだか哀しくなる。
    けれど、なんだか心が落ち着くのは気のせいだろうか。
    真っ暗な雲がかった星1つ見えない都会の空を見上げるといつもそんな気分になる。
    今の私をすべて吸い込んでくれるような、そんな安らかな気持ちににれる。

    『明日の入試頑張ろう』
    家族のこと、さーりちゃんのこと、マサヤのこと、とりあえず今は目の前のことを片付けなければ前に進めない。子供で不器用な私はすべてをうまくまとめることはできないのだから、1つずつ解決していくのがベストなのだ。

    2007-11-08 02:59:00
  • 583:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    結局一睡もしないまま朝を迎えた。いつも6時半に合わせている携帯のアラーム音が鳴り響くと同時に支度を始めた。
    下へ行くと母と祖母が朝食の用意をしていた。
    母は具合がよいのか、菅原さんが来て嬉しいのか、鼻歌混じりに私に「今日は第一志望の入試やな!ナナコ頑張ってな!」と言って沢山の朝食をテーブルに並べた。
    母のそんな顔を見ると何もかも頑張れる気がした。

    2007-11-08 03:06:00
  • 584:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    兄と父と菅原さんが起きて来る前に私はさっさと朝食を済ませ、家を出た。
    マサヤと買ったお守りを握りしめ、いざ第一志望の大学の入試会場へ―――。

    会場はある予備校だった。周りにいる受験生たちは皆敵に見えた。
    第一志望であるのと同時にこの入試が済めばマサヤとさーりちゃんと仲直りをしようと決意していたため、余計に緊張が増す…。
    指定の教室へ行き、自分の受験票と同じ番号の席を探す。
    自分の席を見つけ、座ろうとした時、後ろの席の子と目が合い、私は一瞬金縛りに合ったようにその場に立ち尽くした。

    2007-11-08 03:14:00
  • 585:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    蛇に睨まれた蛙。その言葉同様、その場から動くことができないままだった。

    『マキちゃんだ』
    私の目の前にあのミホちゃんの取り巻きで、マサヤのことが好きで、そしてミホちゃんと一緒になって私やさーりちゃんに嫌がらせをしてきたマキちゃんがいる。マキちゃをは冷たい目で私を見ている。

    過去の記憶が甦り、冷や汗が出た。
    そのままストンと席に付き、震えた手で筆記用具を鞄から出したが、頭の中は真っ白だ。



    2007-11-08 03:22:00
  • 586:

    名無しさん

    続きバリ気になるし?

    2007-11-08 03:23:00
  • 587:

    ナナコ◆7qVChUwGb6


    『マキちゃんがいるってこてはもしかしてミホちゃんも…?』

    ミホちゃんも同じ会場にいる気がした。絶対そうだとゆう確信があった。何故ならこの2人は本当に仲が良く、よく2人で「大学絶対一緒んとこ行こうな!」と言っていた。
    当然滑り止めも同じところを受験しているはずだからまず間違いない。

    『最低最悪…』
    第一志望の大学の入試会場にこいつら2人がいるのは私にとってこの上ない屈辱だった。

    2007-11-08 03:28:00
  • 588:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    どこで入手したのか私の携帯にイタ電をしたり(多分ヤスノリの携帯を勝手に見たミホちゃんから入手したのだろう)、私がミニスカを履いていて階段を上る時、下から携帯でパンチラの写メを撮って『淫乱女』と銘打って、や他の男の塾生にその写メを回したりしていた。
    ここまで来ると異常だとすら感じた。それでもシカトするしかなく、私がさーりちゃんのことでキレてからは、ミホちゃんもマキちゃんも取り巻きたちもしばらくはおとなしくなっていたので安心していた。

    2007-11-08 03:54:00
  • 589:

    名無しさん

    こいつらも私も予備校に行ったり行かなかったりで滅多に顔を合わすことがなかった。
    なのに…再びこいつに会ってしまうなんて…。
    マキちゃんが後ろにいるせいかどうしても落ち着かない…。とりあえず1つめの教科は国語だったのでひたすら古語辞典を開いて目を通すが、やはり落ち着かない。

    すると、トントンと後ろから肩を叩かれた。
    私はビクッとして恐る恐る後ろをふりむいた。

    2007-11-08 10:25:00
  • 590:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    こいつらも私も予備校に行ったり行かなかったりで滅多に顔を合わすことがなかった。
    なのに…再びこいつに会ってしまうなんて…。
    マキちゃんが後ろにいるせいかどうしても落ち着かない…。とりあえず1つめの教科は国語だったのでひたすら古語辞典を開いて目を通すが、やはり落ち着かない。

    すると、トントンと後ろから肩を叩かれた。
    私はビクッとして恐る恐る後ろをふりむいた。

    2007-11-08 10:27:00
  • 591:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    マキちゃんが微笑んでいる。
    『………?』

    不思議で仕方ない。何故私に向かって微笑んでいるのだろうか。空気が読めずキョトンと首をかしげているとマキちゃんが口を開いた。
    「この間はヒドイこと言ったりしてごめんなぁ。もう絶対いじめみたいなことしないから。ホンマごめん…。えっと…消しゴム2つある?」

    2007-11-09 01:14:00
  • 592:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    『消しゴム忘れたから借りたいだけやん!』
    そう思ったが、今にも喉から出そうな言葉を飲み込み、自分に待ったをかけた。マキちゃんは続ける。
    「いっぱいヒドイことしてごめん!本当に!ずっと謝りたいと思っててん!」
    そう言って手と手を合わせて頭を下げた。
    『謝りたいと思ってたとか絶対嘘やん。さっきまでうちのこと舐めるような冷たい目で見てたくせに』
    私は謝られても今更都合がよすぎると思い、うんともすんとも言わずに首をかしげたままだった。

    2007-11-09 01:21:00
  • 593:

    ナナコ◆Ek5NastWnM

    それでもマキちゃんは引き下がらず、消しゴムを貸してくれと仕切りに頼んできた。私は仕方なく消しゴムを貸してやることにした。マキちゃんは「ありがと〜。ナナコちゃんて実はめっちゃいい人〜。」と言ってお礼を言った。私は何も言わず前を向き、また古語を調べ始めた。
    そうこうしているうちに監督者が来てテストが開始された。一斉に問題を解いてゆく。国語がイマイチ苦手な私はとにかく簡単な問題から解き始めた。

    2007-11-12 02:45:00
  • 594:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    ↑すみません、トリップまた間違えました(>_

    2007-11-12 02:51:00
  • 595:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    不意に監督者が険相な顔つきでこっちへツカツカと寄ってきた。
    『???何???』

    「君、立ちなさい!」
    監督者は静かに、しかし怒りのこもった風貌で言った。
    私に言われている気がしたが違った。
    後ろにいたマキちゃんだ。

    2007-11-12 02:55:00
  • 596:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    試験が終わる直前の出来事だった。後、3分足らずで試験が終わるとゆうのに…。ほとんどの他の受験生たちは問題を解き終えて見直しをしている最中の出来事だった。他の受験生たちは最初、マキちゃんの方を一斉に見たが、興味がない、と言った様子で、また各々の作業に戻った。
    監督者「君、自分が何をしたかわかっているね?」
    マキちゃん「……はい。」
    監督者「受験表を渡しなさい。」
    そんなやり取りをしているうちに終わりのチャイムが鳴った。

    2007-11-12 03:02:00
  • 597:

    名無しさん

    あげ?
    ずっと見てました??
    頑張って下さい?

    2007-11-12 03:06:00
  • 598:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    試験が終わったと同時に解答は回収された。そして他の受験生たちはゾロゾロと帰って行った。私はその場に座ったままのマキちゃんに消しゴムを返してもらおうとしていた。しかし、なんとなく話掛けづらい…。
    マキちゃんが受験表を取り上げられた理由は『カンニング』だ。監督者はマキちゃんの受験生を取り上げた後、何も言わず教室から立ち去ろうとしていた。学校の先生ではないので怒ることもしない。ただ、与えられた任務を全うするだけ、と言った様子だ。しかし、確実にマキちゃんは不合格当然のこと学校や家にも連絡されるだろう。

    2007-11-12 03:09:00
  • 599:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    マキちゃんは下を向いたまま泣いているように見えた。不意にミホちゃんが現れた。他の教室で受験していてマキちゃんを迎えに来たのだろう。私がいるのを見てビックリした様子だ。ミホちゃんは泣いているマキちゃんを見て訳を聞いた。マキちゃんは消え入るような声で「カンニングがバレた…」と言った。それを聞いたミホちゃんは血相を変えてマキちゃんの手を引っ張った。そして突っ立ったままの私を睨みつけ「あんたいい加減にしろや。あんたが絡むとろくなことないんや!」そう言って教室を出て行った。私もどうしていいかわからず2人の後を追った。ミホちゃんは教室を出たばかりの監督者を追いかけ呼び止めた。

    2007-11-12 03:33:00
  • 600:

    ナナコ◆7qVChUwGb6

    ミホちゃん「待ってください!この子の話を聞いてあげてください!」
    監督者は目を真ん丸くさせ驚いた様子だ。
    ミホちゃん「マキ!この人にカンニングしろって言われたんやんな?」
    そう言ってミホちゃんは私の方を指指した。
    その言葉に一瞬耳を疑った。『は?どうゆうことやねん』私は訳もわからずただただ慌てふためいた。

    2007-11-12 03:38:00
  • 601:

    名無しさん

    (人-ω-`)

    2007-11-16 15:16:00
  • 602:

    名無しさん

    (*´∀`*)

    2007-12-03 04:01:00
  • 603:

    名無しさん

    ええ加減削除したら?

    2007-12-03 04:36:00
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